日本に帰っていた間の記事、早々に終わりにしましたが
それもこっち(本のこと)を
早く書きたかったのもあります(笑)
「香君」上橋菜穂子さん著
読み切りました!!!
期待通りすっごく面白かった!!!
《内容は》
「植物や昆虫たちのやりとりを「香りの声」のように感じ取る少女アイシャを主人公に、未知の難局に立ち向かう人々の姿を描く。」というもの。
何だか ファンタジーかSFの話のようですが
実際に植物って匂いでいろいろなコミュニケーションをとっているそう!!!!
例えば、虫に食べられているくさは 特別な匂いで 食べている虫の天敵を呼ぶ。(てんとう虫とか)!知らなかった!
著者も
「 「静かで遠い、受け身の存在」だと思っていた植物が、香りによって虫や他の植物と巧みなコミュニケーションを行っていると知ったことが創作のきっかけ。」だそうです。
植物が「静かな存在」だと思っていたのは 単に私が認識できなかったからなのです。という。
確かに!!!
植物のコミュニケーションの本も紹介してくださっていて絶対読みたい!!
面白すぎる!!!
人間は
私たちは、視覚で周りの世界を見て
言葉(音声や文字)でコミュニケーションを取ります。
結構視覚が優位で 匂いや音って補助的じゃないでしょうか。
でもこれはたんに私たちは 人間の「普通」
人間の「世界の捉え方」「認知の仕方」
全く違う方法で世界を感じていう生き物たちがいるのです。そういう人たちの認知する世界は 私たちが見るのと全然違うんでしょうね!
そういえば
犬はこんな記事もありました。
動物好きすぎる私
彼らがこちらの気持ちを読むのに
視覚だけじゃない何かが絶対あるよな と思っていたので この記事はとっても納得でした!
犬からは見えないような
場所から「あ!!!かわいい❤️❤️❤️❤️」
と思えば 犬がえ どこどこ ってこっちを探すこともあるし 扉の向こうで吠えてる犬でも こっちが「あ 犬がいる❤️❤️❤️❤️❤️」
と思うと 静かになったり。
逆に犬嫌いの母が通ると 普段吠えない犬が姿なんか見えなくても 吠えたりするし!!
何か 私たちとは
違う方法でコミュニケーションというか情報やり取りしてる気がするなー と
「テレパシー」みたいなスピリチュアルなこととは違う もっと現実的な方法があるように感じていました。きっと 犬の場合は 匂いもその世界の認知に大きな影響があるのでしょうね。
関係ないけど 可愛いうちの子。なんだいその姿勢、、、。
鳥たちも、、、
鳥を飼っていたときは
彼らが 空間に関係なくよく声で友達作ってるのが感じられた。たとえ部屋の中のうちの鳥と 外の見えない鳥でも 話し合いをしているような時もあって、
ああ そうか このマンションの部屋とか
外からここへくるには階段を登って 二次元中心に移動するとか
話はもっぱら同じ部屋の人とするとか、、、そういう 空間の感覚も コミュニケーションの感覚もこの生き物達には全然違うんだな!って感動しました。
彼らには 直線でいいのです。声でも
飛べる体でも!!
私たちのやり方ってちょっと不便?!
よくよく考えれば 視覚なんて結構不便なものですよね。
視覚だと 表面しか見えないけど 匂いなら中身がどうなってるか 古いか新しいか 怒ってるか悲しんでるか などまでわかりそう。犬から見たら私たちはずいぶん不便に見えるかもしれない。
さらに言えば バイブレーションや エコーを使う人たち(いや人じゃなくて イルカとかコウモリとか)なんかは、、、、 時には本当に物理的に中まで見えてるかもかもしれない!!!
そうやって 使うものによって 全然違って見えてくる世界、、、、
そういう違うものが混ざり合って暮らしているのが自然。
人間が壊していく「世界」
そういう本当は人に見えるよりもっともっと多様な世界
知らずに 私たちがどんどん壊しているなあと思う。
例えば 近くの玉川上水。
少し前まで そこだけ一線 夏も少し暗く 涼しく特別な空気や風が流れていた。
最近どんどん その途中に道(橋や道路)ができてる。
人の 「視覚」からしたら 道の部分に植物がないだけ。
でも、、、匂いで呼ぶしかない植物からしたら?声が届かなくなるし その声(というか匂い)を頼りにくる動物達もたどり着けなくなるかもしれない。何かがいなくなればーそれが食料であれ もしくは天敵であれー バランスが崩れてしまう。
あの車の振動が 邪魔をしてしまう いろいろなコミュニケーションだってあると思う。
私たちが知ってる 見れてる世界って 本当に一部なのだと思う。
そういうことを
この本を読みながら感じました。
1700円なんて、、、
ちなみに上橋菜穂子さん、さまざまな本を読まれ、専門学者の方々とズームまでして(気象学者さん、自然地理学者さん、各専門書の著者の方々、嗅覚の専門家、アレロパシーについて) この本を完成させてくれたそうです!!!それだけの 長い道のりの末に生まれた本ですね!それがたった1700円なんて!!!!
(きっと一時の流行で消えていくだろうと思う)軽い本も多い中、おなじ値段で販売されていることに感謝感謝です
私がいくら書くよりも 上橋先生の文章読む方が
その世界に引き込まれること間違いなしなので
最後は本に載ってた文章を紹介。
(あとがきより)
植物が虫や人などに傷つけられると香りを発し、その香りを察知した他の植物が反応するという現象が気になっていたのですが、、、(中略)
植物は化学物質を使って、周囲とさまざまなやり取りをしている。植物が「静かな存在」だと思っていたのは、私がそれを感じることがなかったからで、植物が発している香りの意味を理解することができたなら、彼らが行ってる賑やかなやりとりが「聞こえてくる」に違いない ー
(中略)
他の人が感じることのない香りにやり取りを知ることができる少女がいたら、彼女の世界はとても豊かで、しかしとても孤独だろう。その思いが胸に広がったとき、この物語は始まったのでした。
気になる方は
上橋菜穂子さんのインタビューも
https://book.asahi.com/article/14612178
日々の中で
いろいろなことにセンサーをはり
目には見えぬ色々なコミュニケーションや認知、生態系の 豊かな世界を想像しながら
毎日を楽しんでいきたいと思います。
⭐️まずは早速 庭から取ってきた ネギの「声」から(笑)
今日は、庭の木を集めて火をつけ、ネギを刈って来て料理、、、上橋さんの本の世界のようです。(てかいつの時代の人私?)いろいろな声が聞こえて来そうです。