3歳の三女が、食後の茶碗を洗いたいと言う。
マジか。
内心はやめてほしい。
油も落ちきっていない、泡も落ちきっていない茶碗を、ザクザク篭に入れて行くことを想像した。
かと言って、丁寧に教える気力もなく、
もうえぇわ、と少し投げやりな気持ちでやらせてみる。
コイツは言ったらキカナイのだ。
断ったら一暴れも二暴れもして、大変な惨事になるのなら、いっその事やらせてしまおう。。。
“お兄ちゃんだって、お姉ちゃんだって洗ってるし、私だって洗えるわ!”
と思ったに違いない!
あっさり洗うことを許され、ご機嫌な調子で踏み台の上に立ち洗い始めた。
私はその場にいたら口出してしまうだろうから、隣の部屋で耳だけ貸して、様子を伺う。
「大丈夫か~?」と心配してパパが声掛けるが、私は「いいの、いいの。やりたいんだって」
3分後。
ガッチャーン!!
あらら、なかなか派手な音したけど。
「大丈夫だった~?」と隣りの部屋から聞くと、
娘「やっぱりや~めたっ。」
潔く踏み台から降り、
「おやすみなさーい」と小走りで寝室へと消えていった。
「おやすみー」と言った後、シンクを見に行ってみると・・・
バツ悪そうに言った「やっぱりや~めたっ。」
の正体はこれだったのね。
布団に入った娘の手から血が出てないことを確認し、
「ありがとうね~。カタチあるものは壊れるからね、気を付けるんだよ~」と言った。
そう言えば私も幼い頃、茶碗を洗って何かを割ってしまった時、
必ず母も同じことを言っていた。
「カタチあるものは壊れるものね~。お茶碗割ってもお母さん怒ったことないでしょ?」と。
今になって思う。
お母さん、自分が割った時の為の保険かけてたのね!!!