【思うこと】対話が大切 ~若林志穂さん、自身の症状について見解を述べた医師への不快感~ | 「家族」を諦めた日

「家族」を諦めた日

40代前半の息子。80歳を過ぎた父親。
父親の描く家族の理想が呪縛のように身動きが取れず、親子関係に疲弊していた。
家族の在り方を考え、答えを探す日々。
しかし、ある日「家族」という形を諦めてしまう。
事実を基にフィクションを交えて書き連ねる記。

先日、元女優の若林志穂さんの記事が掲載されていた。

これは、X(旧Twitter)に若林さんが

現在 「脊柱管狭窄症」や「複雑性PTSD」を患っていると公表したことで、

一部医師の見解が掲載された記事が出たことを受けての発言。

 

以下、該当記事と思われるもの。 

 

 

若林さんは「私が患っている病気の事で、私を診察したこともないどっかの医者が見解を述べてる様ですが、二人きりの診察室で医者からどんな言葉を言われているかどんな態度をされてきているか分かりもしないで、ただ勉強してきたノウハウだけで語らないで頂きたいです」と不快感をあらわにし、「皆がみんな優しい医者ばかりではないです」とつづった。

続く投稿でも「私のプライベートも知らないくせに、医者が医者を庇う様な発言をしないで頂きたいです」と訴え、「これは一つの例ですがある大学病院で待合室で私に話しかけてくださった女性が腰の病気で1回で治ると思っていたら5回も手術をしていると聞きました。心療内科も整形外科も患者と医者の対話が大切だと思いますよ」とつづった。

(日刊スポーツ記事より引用)

 

文字面だけだと読み手により、どのような感情で言ったかという印象は変わるので、

どちらの言い分がどうという話は私にはわかりません。

取材に回答した医師のかたはあくまで、該当の病に対しての見解を述べたにとどまるので、

若林さん個人の状況を踏まえた話はしていないはず。

ただ、若林さんは当事者なので、その経緯の中で様々思うことがあったのも事実だと思います。

 

ちなみに、

若林さんが公表した内容に出てくる「治験薬」について

医師の見解が掲載されている。

「今どきの治験は、必ず本人の同意を丁寧に取ります。薬によって太りやすい、太りにくいといった傾向は幾分ありますが、体重の増加が気になるなら、医師の判断による中止を待たなくても自ら辞退できるので、少しこの主張には無理がありますね。日々の測定やウォーキングなどの運動を通じ、体重を自身でコントロールしようとする意志を保つのも大切です」

(SmartFLASH記事より一部引用)

 

あくまで記事の一部引用なので、

よろしければ全文ご確認いただくのが良いとは思うのですが、

もし自分が同じ状況で患者だったらと考えると、

その場で医師の方の上記見解をそのまま伝えられたら、

すんなり「はい、わかりました」とは言い難いかもしれません。

 

この見解がその通りで、若林さんがそれを理解していたとしたら、

では何故望まない体重20kg増加という状況が出てしまったのか。

人によっては

「医者の言うことに患者が文句を言うのは悪いのではないか」

「医者の言うことが正しいのだから、体調変化は気にかかるけど何も言わない」

などと思う人もいるかもしれない。

また、医師に訴えてはみたが反論されてしまい、状況を受け入れざるを得なかったのかもしれない。

 

これがまさに若林さんの言う

「二人きりの診察室で医者からどんな言葉を言われているかどんな態度をされてきているか分かりもしないで、ただ勉強してきたノウハウだけで語らないで頂きたいです」

の言葉に込められているように思います。

 

文字面だけで言うと、医師の

「この主張には無理がありますね」

「体重を自身でコントロールしようとする意志を保つことも大切」

という言葉は、なんか突き放されたような印象を受けました(個人の見解)。

 

 

私は若い頃、体調を患い入院したことがあり、

その後しばらくは体調を崩しやすい時期がありました。

長く頭痛が続いたり、貧血で倒れ込んでしまうこともあり、

医師に診てもらったところ

「こういうことはよくありますよ。薬出しておくんで飲んでください」

とだけ言われた。

私は大病を患った後なので不安があったので、

この医師の言葉は他人事すぎる印象があった。

 

結局、その薬を服用し続け2週間以上経過しても改善が見られず、

入院時にお世話になった医師を訪ねて、

症状を話し、薬を見せた。

「これじゃあ治らないですよ」

その薬は私には無意味なものだったようで、

この時、「また何かあったらすぐに来なさい」と

さらっと、でも真摯な対応で仰っていただきものすごく安心した。

それからあっという間に症状が改善し、

健康体に戻ることができた。

 

「患者と医者の対話が大切」

若林さんのこの言葉については、私も同じ気持ちです。

あくまでも症状だけを診る医者と、

その症状に対し患者がどう思っているかまで含めて診る医者といるのは

大いに感じる所です。

これは医者に限らず、全ての人と関わる職業に言えると思います。

 

もちろんケースバイケースなので、

患者の気持ちを踏まえすぎて適切に応じられないという場面もあるはず。

ですが、全く無視して症状のみと向き合い、

患者の顔を見ないというのは違うと考えます。

 

 

前回書いた「おばあちゃんのお弁当」もそうだし、

私の父もそうだし、

「これが正しい」「これが親切」「これがあなたのため」…

それって、相手の顔色を見て判断してますか?

独りよがりになっていないかなと。