探さないで下さい 18 | AKI 's ミステリー           

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これまでに書きためた作品を紹介します。

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『探さないで下さい』 第1話、 前話(17)

 

 

「まーたこれ、何やってるのよー」

 

 ローテーブルに広げた便箋を見つけた友里と鮎川は、顔を見合わせ笑っている。

 

「ああ、それね。

隠し文字が出てくるんじゃないかと思ってさ、水に浸したり、アイロンをかけたり試してみたんだよ」

 

「アイロンねぇ」

 

 アイロン代りにピーピーケトルを使用したのは一目瞭然。

 

床に座った友里は、ピーピーケトルの持ち手を突いた。

 

「スパイ映画じゃないんすから」

 

 鮎川が冷笑すると、

 

「この人ね、今流行りの 『相方』 みたいなのが好きなの。

きっと、『相方』 の左京さんになりきっていたのよ、想像がつくわ」

 

 友里にズバリと言い当てられ、オイラは口を噤んだ。

 

穴があったら入りたい心境とはこのことだ。

 

「アンタの言う通り、山下の部屋のはゴシック体で、この部屋のは明朝体だわ。

それに、レイアウトが違う」

 

 山下の部屋から持ち出した手紙をオイラの手紙の横に並べ置き、友里は違いに指をさした。

 

友里の指摘通り、山下の部屋にあった手紙の文字は同じ縦書きでも、オイラに届いたものに比べ配置が窮屈だ。

 

2枚の手紙を並べると、違いがはっきりとわかる。

 

 

 

 

『探さないで下さい』→ 次話(19)