2024年6月24日(月)
 
今日、観てきた映画”正義の行方”は、ここ最近で特に気になっていた映画でした。

 
ちなみに、この日のラインナップは、
 

 
個性的な作品が並び、私にとってはとても大切な映画館です。
 
さて、この映画のテーマとなった”飯塚事件”については、以前から気になっていた事件であり、しかも恐怖も感じているだけに、2時間半近くの長い本編でしたが、中だるみすることなくずっと真剣に観てしまいました。
 
正直、この事件のことがさらに怖くなりました。
 
このドキュメンタリー映画の取材先は大きく分けて5つあり、警察、弁護団、メディア(西日本新聞)、DNA鑑定の関係者、そして元死刑囚の妻です。
 
そして映画の前半では、主に警察側のインタビューが多く取り上げられていましたが、省みず突き進む怖さを感じずにいられませんでした。
 
さらにもっとリアルだったのが、現地で取材していた地元紙、西日本新聞の社員たちのインタビューで、事件直後からの取材での確信が、やがて疑問に変わり、最後には当時の判断を過ちと考えるようになっていたことです。
 
この映画の公開後に、第2次再審請求の1審の結果が出ました。無理強いでも棄却してくるだろうとは思い、現時点ではその通りになっていますが、この問題、ことが大きくなれば死刑制度の根幹を崩す大転換点になるだけに、それでも、硬直している検察と裁判所の在り方を暗に問いていると思いました。
 
死刑を執行した当時の法務大臣、森英介氏は現在も衆議院議員です。彼が存命中に、何故この事件の死刑執行が性急だったのか、説明する必要は当然あると思います。
 
映画の中で警察のインタビューの間、どこかで鹿児島県警のことを考えてしまいました。闇は深いと思います。正直、今回の再審請求で奇跡が起きて欲しいです。