●明神ヶ岳

  神奈川県  明神ヶ岳(1,169m) 曇りのち晴れ

   2010年3月22日(祭日)

<参考コースタイム>

 小田原→大雄山→道了尊バス停→(55分)見晴小屋→(1時間20分)  明神ヶ岳山頂→(1時間50分)宮城野バス停

 参考歩行時間:約4時間 参考歩数:18,000歩

 温泉:弥次喜多の湯

 <2006年9月の「明神ヶ岳」はこちら

山   写真 温泉

明神ヶ岳は、約18万年前に形成された古期箱根外輪山の南方に位置する最高峰(1169m)の山。

山頂からは、富士山をはじめ、眼前に大涌谷の箱根の山々や相模湾が望める雄大な景観が楽しめる。

22日(祭日)の天気予報は、好天のうえ気温もさして高くならないようだから、富士山をみるには絶好の日和。

しかし、今回は"隠れ雨男”のK君が参加するので、それも怪しいのだが・・。


 

参加といえば、今回の山行から、カヌー仲間のKさんが加わることになった。紅一点の大和撫子ながら、学生時代は、北や南アルプスをテントを担いで縦走した山岳部出身の経験者。われわれのようなチャランポランな登山とは違って1本筋が通っているから、末恐ろしい?


 

大雄山駅からバスに10分ほど揺られて終点の道了尊バス停に降り立ったのは午前9時半頃。歩いて5分ほどのところに、およそ600年の歴史をもつ曹洞宗最乗寺がある。関東の霊場として知られ、現在でも多くの修験僧が道場で修行を積んでいるという。

この日も、鬱蒼とした山道の石段を登って行くと、どこか初々しい姿の修験僧の一団が、先達に引率されて寺門から降りて来た。
山   写真 温泉
登山の前にまずは、本堂にお参りしてから・・、というわけで境内に足を踏み入れると、しだれ桜の蕾がもうパンパンに膨らんでいる。暖かな日が続けば、あと1週間もすれば桜は満開か。まさに晴天の登山日和に感謝。

山   写真 温泉
境内のしだれ桜
参拝を済ませ、いよいよ寺の脇にある登山道から一路山頂目指して出発。

本日の第一休憩地点は、50分ほど登ったところにある見晴小屋(廃屋)。檜林のジグザグの急途を登り詰めて、予定通り50分で着。
樹間から小田原の街や相模湾が見渡せるので、ここで一服。

山   写真 温泉

見晴小屋から山頂までは1時間半の行程だが、20分ほど登ると薄暗い林を抜け、見晴らしの良いなだらかな尾根道に出るので、登りもさほど苦にならない。
山   写真 温泉

しばらく防火帯の緩やかな道を辿ると、一年中枯れることがないという明神水がある。さらに少し登って振り返ると、本日一番の見晴らしの良い場所に出た。

見渡す景色はまだ冬枯れの様相だが、木々の梢の先端を見ると、花芽や幼芽が薄っすらと色付いている。春はもうすぐそこまで来ているようだ
山   写真 温泉 明神水
山   写真 温泉
今朝、小田急線の車窓からは、青空をバックに真っ白な富士山が見えていたのだが、予報に反して(雨男の仕業か)、空一面に雲が覆い始めてきた。行く手の山頂には、分厚い鉛色の雨雲が低く垂れ込め、今にも雨が降りそうな気配。

晴天はあきらめるとしても、せめて雨だけは勘弁してもらいたい。せっかくのKさんデビュー登山も台無しになってしまう!山   写真 温泉

登山道入口から、ほぼ2時間半経った12時ちょうど、何とか雨に降られずに明神ヶ岳の山頂に着いた。

山頂からの眺めは、期待通り360度のパノラマ。富士山は雲に覆われて見えないが、山頂の手前の台地からは、相模湾の向こうに江ノ島や、遠く果てしない青い海原が見渡せる。

山   写真 温泉
広大な山頂
実はこの山は、4年前の9月に登っているのだが、このときもあいにくの曇り空で富士山は見えずじまい。

山   写真 温泉

正面に大涌谷
山   写真 温泉

相模湾の向こうに江ノ島

ちょうど昼時なので、広大な山頂の見晴らしの良い場所に腰を下ろして、4人で昼食の用意。

K君のリュックからは、なんと箱詰めされた沢山のシュークリームが出て来るではないか。あせる目

一方Kさんは、手作りの鶏肉やウドの酢味噌和を持参。そのおすそ分けに預かって、コーヒーを淹れノンビリ山頂の景色を眺めていると、はや1時間を経過。

この頃から、富士山を覆っていた厚い雲が徐々に切れはじめ、5合目辺りから、その雄姿を現してきた。これはひょっとして、待望の富士山が拝めるかはてなマーク

出発の準備をして山頂を後にすると、ちょうど雲が切れ、金時山のうえにポッカリ富士山の全貌が見えてきた。
山   写真 温泉
山   写真 温泉
山   写真 温泉
本日の下山コースは、箱根登山鉄道近くの宮城野橋のバス停に下る予定。そこから湯本に出て、街はずれの日帰り温泉に浸かることになっている。

この下山コースは、日本武尊が東征の折りに通ったという、東海道の箱根越へのもっとも古い道。後に、足柄の道が拓かれてすっかり廃れてしまったが、現在ではハイキングコースとして賑わっているという。

すっかり雲が払われて、春の日差しを受けて顔がホンノリほてってきた。
山   写真 温泉
宮城野への下りは、結構な勾配あり、そろそろウンザリする頃になって、ようやく人家が見えて、14時45分登山道入口にゴール。下山には1時間50分ほどかかったことになる。

山   写真 温泉
山   写真 温泉
宮城野橋バス停で、湯本に向かうつもりでバスに乗り込んだのだが、箱根道はいつもの通りの渋滞で、仕方なく登山鉄道の大平駅前で下車し、電車に乗り換えて湯本へ。

そこから、昨年の暮に駒ケ岳の帰りに寄った弥次喜多の湯 へ直行。
この温泉には食堂がない代わりに、自販機が置いてある飲食スペースがあるので、そこで缶ビールやウイスキーでささやかに祝杯。

帰りは、ユニークな干物屋「うろこの宮ととや」に寄って、小田原産の釜揚げしらすを購入。

山   写真 温泉

本日の登山歩数は18,000歩といったところか。