その洋館は、昔から「赤い庭園」と呼ばれていた。何世紀も前、この地に住んでいた一族が、庭園に咲く赤い花々で有名だったからだ。しかし、その庭園と一族にまつわる不気味な噂が絶えなかった。

ある晩、若い女性・紗綾が偶然にもその洋館を訪れることになった。彼女は庭園が美しいと評判のこの場所で、友人の招待に応じ、洋館を訪れることとなったのだ。

夕暮れ時、陽が沈む中、紗綾は洋館に到着した。一見、美しい庭園に囲まれた洋館は、どこか不気味な雰囲気を漂わせていた。友人のいない玄関先で、不安を感じつつも彼女はドアをノックした。

ドアが開くと、中から一人の執事が現れた。彼は紗綾を案内し、部屋の中へと導いた。しかし、彼の姿からは何か不気味な雰囲気が漂っていた。やがて、一族の長である老婆が現れ、庭園の歴史や花々について語り始めた。

だが、老婆の話は次第に不気味なものとなっていった。庭園に咲く赤い花々は、一族の呪いを象徴していると言われていたのだ。紗綾は不安を感じながらも、その話に耳を傾けていた。

その夜、紗綾は洋館の一室で眠りについた。夢の中で、彼女は赤い花々が幻想的に咲き誇る庭園を歩いていた。しかし、突然、庭園が血に染まり、その中から一人の影が現れた。

目を覚ますと、紗綾は恐怖に襲われた。その部屋には誰もおらず、窓からは赤い花々の香りが漂っていた。彼女は急いで部屋を飛び出し、庭園へと向かった。

庭園では、見知らぬ男が一束の赤い花々を手に、何やら儀式を行っていた。その男は紗綾を見ると、微笑みながら彼女に近づいてきた。

紗綾は恐怖に震えながらも、男から一束の花を受け取った。その時、彼女は赤い花々に囲まれた庭園が更なる血に染まる姿を見た。

その後、紗綾は洋館を逃げ出し、その夜は庭園の呪いに囚われたと言われている。そして、以来、洋館は誰も近づかない「赤い庭園」と呼ばれるようになったのだった。