波旬 | Rain talk

Rain talk

雨粒の放つ光の言葉たち

パーピヤスと言う者が、ブッダに次のように言ったそうだ。

「子のある者は子について喜び、牛のある者は牛について喜ぶ」


それに対しブッダは、

「子のある者は子について憂い、牛のある者は牛について憂う」


と述べたらしい。


現実の実際としては、子の無いものは子の無いことで憂い、牛の無い者は牛の無いことで憂う。


なので、喜ぶと言う表現が的確かどうかはさておき、波旬の言い分は尤もであり、ブッダの言はことの一面を語ったに過ぎない。


愛しみによって人は安らぐ。これは本当のことだ。


ただ、子もなく、富も財もなく、家族もなく、伴侶もなく、友もない人が、憂うことがないなら彼は、自分自身を得たのだと言えると思う。


彼は別に満ちてはいないが、不足はない。