石破首相が辞める直前に最後の爆弾発言。戦後80年所感は何故衝撃的なのか?東京新聞記者・ジャーナリスト望月衣塑子さん。元朝日新聞・記者佐藤章さんと...
https://youtu.be/AfqZsoPrdEk?si=5p_csnmK5y9Pulps
2:30どうしてあの戦争を避けることができなかったんだろうか?ということが抜け落ちていると。自分は、所感としてそこのところを改めてコメントしたいと、というようなことなんですよね。国内の日本の戦争システムがなぜ戦争の歯止めとなり得なかったのか。ということを発表したいと。その時ね、石破さんがね、そのことを考えるに至った一番のきっかけは何か。記者会見で語ってたのは、猪瀬直樹さんの日本人はなぜ戦争したか?昭和16年夏の敗戦なんですね。この本なんですよ。【画像あり】
望月・戦略研究所のことが書かれてますよね
佐藤・猪瀬直樹さんの著者集、僕も全部読んでるんですけど
望月・ファンなんですか?
佐藤・ファンというか、現代日本を代表するノンフィクションライターなんで。またね、非常に面白いんですよ。猪瀬さんの本ってね。政治家としてはともかく、著作家としては凄い人だと思いますよ。昭和16年夏の敗戦、日本人はなぜ戦争したか、これはね、日本の官僚の中から若きエリートたちが集められて、例えばアメリカと総力戦になったらどうなるのかと、ということをシュミレーションしたんですよ。その結果、完全に負けると。歯が立たないと、いうことだったんですよね。それが開戦前夜に分かったわけなんですよ。ところが、その結論がですね、完全に無視されてしまったということなんですよ。それはなぜなんだろうか。「若きエリートたちが集められて、非常に科学的に計算しながらね、『これは絶対負ける』」ということで。現実、そうなったわけなんですけれども。それが、その科学的なシュミレーションをなぜここまで無視されたのか。で、石破さんはこの本を読んだ時に、愕然としたと。小泉純一郎内閣の防衛大臣時代に初めてこの本を読んだと。で、それまでこの本を知らなかったことが大変恥ずかしかったと。というようなことを言ってるんですよね。それでなぜ、これを無視されたんだということなんですけれどもね、それが石破さんが挙げているのはですね、統帥権問題なんですね。要するに日本は軍隊がね、陸軍、海軍とあってですね。それを統一的にコントロールしてる、それを統帥権って言うんだけれども、それはもちろん天皇にある。それの統帥権についてですね、軍部の側が作戦とかそういうことについては、何にも増して助言する権利があると。それが一つの統帥権問題って言うんですね。
望月・なるほど。シビリアンがないってことですね
佐藤・そうすると、シビリアンがここに口を挟む権限が無いんですよね。プラス石破さんが言うには、内閣総理大臣の権限も限られたもので、大日本帝国憲法の元では内閣総理大臣も各国務大臣と対等の関係にされて、主犯とされなかったと。中心じゃなかったということで、内閣を統率するための権限でさえ、与えられていなかったという、非常に弱いものだったということなんですね。それでもね、日露戦争の頃までは、元老って言ってね、当時は西園寺公望(さいおんじきんもち)って人が一番長生きしたんだけど、その人たちが超法規的に(法律の規定を超えて行われる措置)軍部であるとかね、政治をコントロールする力を持っていたと。実質的に。なので、コントロールされて上手くいっていたと。ところが、元老が次々にいなくなっちゃったわけですね。亡くなっちゃったんですよ。そうすると、軍部をコントロールする力が何処にも無くなっちゃったと。今度は軍部がその統帥権をいいことに、この作戦要領とか、そういうことだけじゃなくて、予算のことまで口出しするようになってきたと。軍事費まで「これだけは絶対必要なんだ」と言い始めるようになってきたと。それでコントロールが効かなくなってきたと。いうことが、石破さんが言ってることなんですよ。これまったくね、その通りだと思うんですね。