38:45日本の領土じゃなかったわけでしょ。そこにわざわざ行ったのはそこの権益が欲しかったからですよ、当然。だから日本の陸軍と旧財閥が全部くっついてさ、満州中心として中国に出かけて行ってさ、領土に、ある意味今の資本主義社会と一緒だけど、そこに工場をぶっ建てて、超安い労働力で中国人使って、それで作ったものをどんどんどんどん売っぱらって。で、旧財閥系はみんな儲けたわけですよ。それに対して中国人が自衛のために戦おうとすると、「そいつらはテロだ」って(神谷が)言ってるわけさ…


41:40治安維持法っていうのは、共産党を封じ込めるためにっていう名目で作られたけど、結局その後一人歩きして、結局は陸軍とかに文句言う奴は全員治安維持法の下にしょっ引いて、みんな牢屋に叩き込んで、特攻警察に拷問されてってなっていったわけよ。だから治安維持法で共産党員だけが逮捕されたってことはないの。すごい拡大されてってる。だから、そういう法律って恐ろしいのよ。だから、外国人をどうのこうの制限するって言っても、それを簡単にできないのはなぜかと言ったら、外国人っていうものの定義が曖昧だから。で、一つそういう制限する法律を作って、それを拡大解釈してどんどんどんどんいろんな人々の権利を奪うっていうさ。それはナチスがやったことだからね。結局、治安維持法なんてのは一番日本で恐ろしい法律だったわけですよ


それで個人的な話になるとね。僕の叔父ですね。父親の兄。もうずいぶん前に亡くなってますけどね。三重県の漁村。僕の父親って三重県の漁村の出で、一人で東京に出てきたんですけど。他の兄弟たちみんな漁村に残って。その内の兄貴が共産党に入ってたんだよね。戦前。共産党に入って「日本の政治をよくしたい」っていうことで。で、共産党員として活動していて、太平洋戦争が始まった頃に逮捕されて、結局、戦争が終わるまでずーっと牢屋に入ってた。戦争が終わってようやく解放された。その間何回も特攻警察に拷問受けて、共産党やめるならば、解放してやるぞって言われて、やめなかった。でも結局、拷問のおかげでね、指が二本曲がらなくなってた!拷問受けて、何回もへし折られて、それを何回もやられたんで、指がもう曲がらなくなっちゃったんだよって言ってた。でもそういう目に遭っても、自分の信じる道は変えなかったっていうね。そういう親戚の叔父がいるんですよ。まあ彼は共産党員だったんですけど。法律を盾にそういう人々を拷問にかけて、思想信条を変えろという風に要求してきた。そういうことがね、戦前、戦中の日本にまかり通っていたわけでね。だから治安維持法なんてあり得ない法律。でもそれをまるでいい面があったみたいに言っちゃう神谷なんてね、こんなのね、あり得ないよ。無知。無教養の最たるものよ。これ考え方の話じゃなくて、歴史的な事実だから。多くの人が拷問を受けたっていうのは、拷問をした特攻警察の人間だってそう言ってるんだから。あらゆる証言がそう言ってる。だから間違いない。そういう物事を学びもしない、読みもしないでさ、「あれは共産党だけだったんだろ〜?」って言ってるのは、許されない