本間・全く報じなかったよね
今井・中居氏と被害者のこと、一切言わなかったよね。フジも言わなかったし他局も言わなかったよね。ネットがどんどん拡散していって、遂にテレビも触れざるを得なくなったんですよね。そのことに触れたいんですけど、兵庫県知事選挙が終わって3、4ヶ月前に流行ったのがオールドメディアの終焉とよく言われましたよね。オールドメディアってテレビですけど。おととい楊井人文(やないひとふみ)さんと対談されて、今回お亡くなりになった方を出してしまった立花たかし、ああいうことを取り締まるわけにはいかないのかとかどうやったら防げるのかということで楊井さん積極的に発信してるの。その楊井さんと対談して彼がこういうことを言ったんですよ「敗北もなにもね、戦ったら勝つ負けるになるけれども、戦いもしてない」って言ったんですよね。戦いもしないと。電波もらってるからうちは潰れることないからテキトーなことを言ってればいいと、安住してるだけやと、それは俺が言ったんだけども
今井・例えば兵庫県知事選挙のこと、関心のある人はこの視聴者にいっぱいいるとは思うんですけど一つ具体的な例挙げると、百条委員会に片山副知事が招待されて奥谷委員長らが聞くわけですよ。片山副知事は斎藤元彦の懐刀みたいだった人ですよね?この知事が聞きもしてないのに亡くなられた元議員の女性問題について語ろうとしたんですよ。そしたらお二人さんが「何を勝手にしゃべろうとしてるんですか」と止めさせたんですよ。その後、キー局などに囲まれて、片山副知事の肩を持つ人が言うなら吊し上げをくらったと。動画が公開されてますから見られた方いると思いますけど、「あんな場所でお亡くなりになられた方の女性問題言うなんて何考えてんの?」「生放送で中継してるんだぞ」「あんたがそういうことを言ったら流れちゃうんだぞ、どうしてくれるんだ」とだいぶ詰めたんですよ。けれども、片山副知事がそういうことをやろうとしたとか、自分たちが片山副知事に対してそうやって抗議をしたとかは一切地上波は流さなかったんです。でもネットでは流れてたんですよ。本間さんもご覧になったでしょ。俺も見た。そこでまた分かれるわけですよね。ネットではその事実が触れるようになって、テレビしか見てない人はそんなことが起こったことも知らない。そんなことをしてるうちに、維新の会の北口が立花たかしに百条委員会にしか見れないような資料を渡した。あるいは立花たかしは「北口さんからもらった」。北口は「それは立花さんの勘違い」結局そういう形で。ネットしか見ない人はネットの情報だけを信じるということで。テレビがそこに参戦をして「あれは審議不確かですよ」「証拠もありませんよ」とか参戦していったらね、ある程度防げるんですよ。今回お二人めの方がお亡くなりになってしまったけれど、それも防げたかもしれない。そのことについてね、テレビ局すっごく悩んでるみたいです。今までだったら片山知事を取り囲んで片山知事が女性問題を言おうとしたことなんて絶対今までやったら報道しなかった。なぜ報道しないかと言ったら、報道すればするほど余計拡散することになると。(え?お亡くなりになった方、女性問題を抱えてたの?)全然審議不十分なことが拡散されてしまうから、言わない方がいいっていうのが各局の共通認識だったんですね。一方でネットでどんどん広がっていくわけですよ。今だって、渡辺渚さんっていう名前はもうネットで広がっていってるわけですよ。でもテレビ局はどこでも渡辺さんの「わ」の字も言わないですよ。で、今テレビ局はこれまで通りでいいのか、あるいはある程度ネットで広がっていることについては自分たちもコミットしていって、「これは嘘です」とか「これは嘘の可能性があります」と言うぐらいのことを放送で言うべきなのかどうかを今すごくみんな悩んでるみたい
本間・それは多分、今までは、とにかく横並びでみんなが言わないからうちも言わなくていいやって、やってきたわけじゃないですか。後テレビに限って言うならば、報道に携わる人数もめちゃくちゃ少なくてね。
今井・そうそう。新聞社の1/10