「なんで人を殺したらダメなのか?」という問いには、高校の政経倫理で習う社会契約論が答えを出しているんだけど、どうやら世の中の圧倒的多数が社会契約論を知らないみたいなので、学校教育ってマジ届かねえ😰と頭を抱えてしまう。

あのな、自然状態では人間は互いに奪い合い殺し合う闘争状態なのな


万人の万人による闘争。ホッブスな。

で、それだと肉体的弱者が痛めつけられるだけで文明は成立できないから、人は相互の契約により社会を形成し、社会に権利の一部を委託しそのルールに従う事で、自分の生命・身体・財産を守って貰う事にした。これがざっくり社会契約論。


社会は秩序を維持し、構成員の権利を守る。構成員は社会に守って貰う代わりにそのルールに従う。構成員がルールを破った場合には社会が罰を与える事で社会の秩序を維持する。

人を殺してはいけないのは、社会に自分の権利を守って貰う対価として自分も構成員の権利を尊重しなければならないからだ。


だから「社会」の管轄の外に出るなら、そこにはルールなど無いから、人を殺しても良い。ただしそこは「万人の万人による闘争」の場であり、当然誰も自分を守ってはくれないから、大体の人は殺す前に殺される。

「なぜ人を殺してはいけないの?」と問う時、殆どの人は、


己は守られた状態で相手を殺す、事を前提にしているけど、「人を殺してもいい」って事は、自分も常に殺される可能性があるという事だ。

人間は理由なんてなくても鬱憤ばらしで他人を攻撃する生き物だから、社会の監視が無ければ手当たり次第に人を殺す奴は大勢いる。


そういう奴に殺されてもいいと自分で思えないなら、それが人を殺してはいけない理由だ。社会に自分の権利を守って欲しいなら自分も他人の権利を尊重しなければならない。そういう契約をあいて我々は文明と秩序を維持している。契約した認識がなくても、保護下でぬくぬくしてるなら同意したって事だよ


綺麗な水を飲めるのも服を着られるのもご飯を食べられるのも、道路を歩けるのだって、社会が秩序と文明を維持しているからだ。自分が生きている事自体が社会の恩恵を受けているからだ。だからルールを破れば制裁を受けるんだよ。


って話は社会契約論を学べば普通に理解できると思うし社会契約論は絶対習ってるはずなのに、圧倒的多数においてそれが前提知識になってないのは何故なんだろう。やっぱ高校の社会では政経倫理ちゃんと教えないのかなあ


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