長谷川章+三宅俊彦+山口雅人「古写真と史料で語る東京駅90年の歩み 東京駅歴史探険」(A5判、全162ページ、JTBキャンブックス2003年12月1日発行、定価1700円+税)
建物としての東京駅そのものというよりかは、日本のターミナルとしての東京駅の歴史を、古写真などで紹介したもの。駅そのものの歴史を知るにはやや的はずれな感じだが、東京駅を発着した列車や、付近の変遷など、鉄道の歴史の一端を知るには良い作品となっている。
伊藤東作「鉄道110年とっておきの話」(B6判、全212ページ、雄鶏社1981年12月25日発行、定価980円)
一般の人向けを対象とした、鉄道の知識に関するコラムと言ったところで、普通の鉄道雑学書とは違った、肩の凝らない読み物となっている。目新しい話もあり、JR発足に伴い、会社の正式名称として使われた漢字の「金矢」という文字は、名鉄や近鉄で以前から使われていたのだが、現場ではあまり徹底されておらず、近鉄では子供が間違えて漢字を覚えるということで撤回されたとのこと。
あと、本題とは関係ないのだが、「我田引鉄」との項目があり、そこには中央本線の大八回りはあるが、宮脇の著書などで知られる原敬の山田線に関する発言は無い。あのエピソードはいつ頃作られたのかと思っているのだが、案外と新しいものかもしれない。
鉄道記念物研究会編「鉄道博物誌 栄光の記念物78 付・現代中国の鉄道」(A4判、全160ページ、善本社1983年10月14日発行、定価5000円)
本書発行時点の鉄道記念物と準鉄道記念物78点を写真と文章で紹介したもの。鉄道に関する歴史的なものというと、どうしても車両などがメインとなってしまう中で、本書は建築物や古文書までを取り上げており、その一貫したスタンスは良い。ただ、フルカラーという訳ではなく、中途半端にカラーとなっており、その点はフルカラーということで一貫して欲しかった。特に根拠の感じられない中国の鉄道写真(おそらくは中国ではまだ現役の蒸気機関車を狙ってのことなのだろう)を掲載するぐらいなら、その金と手間をフルカラーへ回して欲しかった。