神保町廻り。
フリーダム展が開かれている、東京古書会館へと立ち寄る。
三浦諭「11・15に捧げる鎮魂歌 さようなら特急電車」(松文館1982年12月20日発行)、東北・上越新幹線開業に伴い廃止される在来線特急の写真集。300円也。
朝雲久児臣「動輪の消えるとき 群馬の国鉄外史」(上毛新聞社1987年5月25日発行)、参考文献に珍しい資料は無いが、地方出版ということで購入。値段が書かれておらず、上毛文庫というものの配本物の模様。1000円也。
トーマスクック「トーマスクック時刻表2002秋・冬」(ダイヤモンド社2002年11月1日発行)、200円也。
トーマスクック「トーマスクック時刻表2008夏」(ダイヤモンド社2008年6がち27日発行)、200円也。
藤森司郎「藤森司郎小説集 鉄道員 特別二等寝台車ほか」(土曜美術社1973年4月10日発行)、機関車労働組合の作品集に載った小説などを集めたもの。300円也。
宮脇俊三「時刻表2万キロ」(河出書房新社1978年8月21日三版発行)、持っていない版だったので購入。300円也。


続けて、古書店街巡り。
一般書3冊と、宮脇俊三「鉄道旅行のたのしみ」(角川文庫)を購入する。
秦川堂書店で、日本国有鉄道「東北新幹線工事誌 上野・大宮間」(日本国有鉄道1986年2月発行)を見掛ける。技術的な面だけでなく、住民運動などの状況も記したもの。こういう工事誌は、函入りのものが大半だが、国鉄末期の経費削減の時期に当たったためか、ペーパーバックとなっている。5400円也。


続けて、池袋西口公園で開かれている「第21回 池袋西口公園古本まつり」に立ち寄って、鉄道書をメインに、ぼちぼちと買っていく。
NHK出版「レールウェイ’92」(NHK出版1992年4月20日発行)、現場取材や鉄道好きな人へのインタビューをまとめたもの。300円也。
GAKKENMook「まるごと一冊中央本線の旅」(学研2004年12月15日発行)、駅を中心とした写真メインのムック。300円也。
NEKOMOOK「原寸大公式パンフレットに見る国鉄名車輛」(ネコパブリッシング)1000円也。
リンダ=ニーマン「ブーマー 鉄道世界に入った女」(新宿書房1995年4月1日発行)、アメリカでブーマー(臨時鉄道員)のブレーキマンになった著者による自伝。300円也。
その他、一般書2冊を購入。
この古本まつり、店の方で、選んで出品しているためか、あまり掘り出し物が無いのが物足りない。

書泉グランデに行って、先日電話で予約をしておいた、「JTB時刻表歴代編集長と握手&トークイベント」の整理券を受け取る。定員50人に対して、番号は30だった。

イベントと合わせて、当日にJTBパブリッシングの本を買った人に、お楽しみ福袋をプレゼントということで、さて何を買おうか、と考える。奮発して、中村光司「知られざる連合軍専用車両の全貌」を購入することに決めるのだが、買い方がちょっとややこしい。

レジに福袋の案内があるのだが、そこには、当日の18時以降にこのレジで書籍を購入し、そのレシートを7階のイベントフロアで見せると福袋がもらえる、とある。

仕方がないので、店内をうろうろとして、18時になるのを待つのだが、レジを見ていると、まだ18時になっていないのに、整理券を持った客が、時刻表などを購入している。これはことによると、去年の東京駅100周年記念Suicaのようなことになるのでは、と思いつつ、18時を見計らって、本を購入する。


もらったレシートを片手に、7階イベントフロアへ続く階段に並ぶ。しばらくして、列が動き始めた。自分の番となり、本当に編集長から握手をしてもらう。やけに、体格の良い編集長で、時刻表を編集するよりかは、ライバル会社の時刻表を引きちぎる方が似合いそうだった。
その隣では、JTBパブリッシングと記された紙袋を配っていたので、なんとなしに受け取る。さて、福袋は、と思って、見合わすのだが、それらしいものは無い。どうやら、今、もらったものが、福袋だったようだ。レシートを見せることもなかった。いつもは、数字の羅列をにらめっこしている律儀な時刻表編集部も、握手会というネタに浮かれて、それ以外のことは、アバウトになっているということか。

さっそく、もらった福袋を開ける。聞いた話では、時刻表のゲラが入っているとのことで、なるほど、巻頭の寝台特急時刻表1ページのゲラが、パウチされたものがあった。チェックしたという意味か、カシオペアの運転日一覧が、赤鉛筆で囲われている。てっきり、ゲラをカラーコピーして、全員に配布したのかと思っていたのだが、後になって、他の人がもらったものを見たら、別物であり、どうやら一点ものの模様。かなり貴重と言える。
その他には、クリアフォルダや、なぜか銚子電鉄の濡れ煎餅1枚も入っていた。


しばらく店内をぶらぶらして、18時45分開場、19時開始となる、トークイベントを待つ。
再び階段へと並び、入場となった。
さっきのサイン会開場の奥にパイプ椅子が並べられており、定員50人と言うから、それぐらの数がある。

18時になり、スーツ姿の編集長4人が、檀上に現れた。
ホリプロで南田裕介にマネージャーをされているという、貞平麻衣子の司会により、イベントがスタート。
編集長は、
木村嘉男(在任期間:1997年4月~1998年3月、2000年4月~2007年3月)
高山法悦(在任期間:2007年4月~2009年8月)
石川敏晴(在任期間:2010年12月~2014年3月)
大内学 (在任期間:2014年4月~現任)
の4人となっている。
まずは、自己紹介がてら、4人の時刻表に関する思い出が語られた。前半は、このように、一つの話題を司会が振って、それぞれの編集長が語っていくというスタイル。


・編集長時代の印象的な出来事は?
木村:2000年5月号で、データベースから、時刻表や乗り換え案内ソフトなどを作成する、という仕組みに切り替わったため、その時は大変だった。
大内:その時に内定が出ていて、その作業を手伝うことになったのだが、その大変さに、この部署には入りたくないな、と思った。
高山:創刊999号と1000号を担当し、表紙を、999号では松本零士に、メーテルと、輝く感じを入れて欲しいと注文をし、1000号では、鉄道の歴史が分かるようなものを、水戸岡鋭治に依頼した。
石川:2011年の九州新幹線開業を前に、2010年12月1日に人事異動となった。2011年から、今年の北陸新幹線開業までは、大きな鉄道開業イベントは無く、野球で言うとのころの中継ぎ役みたいな感じで向かった。
編集長権限の一つに、表紙を自分で決められる、ということがあるので、2013年1月号では、「臨時」のヘッドマークを表示した、583系を表紙にしたところ、社内では不評だったが、自分では受けると確信しており、実際、評判も良かった。
その他、時刻表巻頭の企画を、連載から、単発のものへと切り替えたりもした。
大内:その2013年1月号の表紙については、石川と30分ほど立って議論をした。
今回は来ていないが、石川の一つ前の編集長が言っていた、「ライバル誌に勝つには、JRのページで勝たないと」との言葉が頭にあったので、今年の上野東京ライン開業に合わせては、上野駅と東京駅の発着番線を掲載するようにした。12ページとボリュームが出てしまったが、黄色いページに載せている。


・この仕事をやってて良かったことは?
木村:毎月、達成感がある。
高山:発売1週間前に届く見本誌を見た時と、背表紙に編集長名が入っていること。
石川:いち早く、紙面の形でダイヤが見られること。
編集長は体力勝負で、校了すると、拍手をしている。
大内:編集長特権で有名人に会えること。松井玲奈の一日編集長の時に一緒に写真を撮ってもらったり、爆笑問題のラジオに出たり。
紙媒体としての時刻表を活性化している。


・JTB時刻表のここがすごい。
木村:紙媒体として、乗り継ぎが見て分かりやすいような作りにしている。例えば、新大阪駅に36分に到着する新幹線と、新大阪を39分に発車する新幹線があるのだが、新大阪では別ホームとなり、3分間では乗り継ぎができないので、それらの列車は離して掲載している。
大内:北宇和島駅では、ダイヤでは発時刻しか書かれていないが、脇に到着時刻を掲載し、北宇和島駅で乗り継げるよう、案内をしている。
高木:交通新聞社と違って一色だが、特急については、脇に特急罫という太線を付けて、分かりやすくしている。関係する各社とは、葉書900枚でやりとりをしている。
石川:大正14年の創刊から始まり、戦争中に物資不足で時刻表が出せないなどの危機を乗り越えてきたことに意義を感じている。
大内:旅行に行くのに、時刻表の一部分をコピーして持って行きやすいよう、工夫をしている。特急が一色なのは、それも意識してのことであり、各ページの表裏で、罫線の位置が同じになるようにして、コピー時に裏移りしないようにしてある。
路線図はデフォルメであるが、唐津線が山本駅手前で、線路をまたぐのが分かるようにするなど、実際の路線に沿った工夫をしている。


・思い出の路線や列車は?
木村:枕崎駅でJR完乗したこと。
高山:上野駅を発着する旧型客車。(ここで、木村が編集担当をしたという、「上野発の夜行列車・名列車」の宣伝が入った)
石川:信越本線の横川~軽井沢間。
大内:奥羽本線赤岩駅のスイッチバック。子供の頃、神奈川に住んでいた時に、親戚がいる、いわきへ向かうのに乗った、ボンネット型特急ひたち号。その後、名前の頭に、スーパーとか付くようになっていたが、今回のダイヤ改正で、「ひたち」の名前に戻ったのが嬉しい。


・タイムマシンがあったら乗ってみたい路線や列車は?
木村:こだま号のクロ151系パーラーカーに乗ってみたかった。あの当時は、お金さえ出せば乗れるというものではなく、乗車することはステータスであった。
高山:奥羽本線の4連スイッチバックに、また乗ってみたい。
石川:まだ赤字ローカル線が廃止される前の北海道や九州の路線図を見ると、この当時に乗ってみたいと思う。
大内:子どもの頃、自宅と同じ神奈川にあったのだが、乗れず仕舞いとなった、西寒川支線に乗りたい。


前半が終わり、後半は、編集長への直訴という、質問コーナーへ。
Q:ライバル誌の交通新聞社時刻表と比べて、JRからの情報の出され方に差はあるのか?
木村:紳士協定があるので、JRからの情報のタイミング等は同じ。
Q:臨時列車が、通常列車と同じ字体なので、紛らわしい。斜体にするとかできないか?
大内:「運転日注意」の文字を配置している。斜体などについては検討したい。
Q:ライバル誌に負けたと思った瞬間は?
石川:去年の東海道新幹線開業50周年となる10月号で、冊子付録が付いていた時。こちらは、巻頭特集だけだったのだが、販売データに、結果が表れた。
大内:10月号では、仕掛けてはこないだろうとの読みがあったのだが。
大内:毎月送られるダイヤで、隠れた時刻変更があり、それを見つけられるかを、内心でライバル誌と争っている。
Q:ダイヤ改正の時に出る、日本早回りについて、編集部は事前に正解を分かっているのか?
高山:編集部でも分かって居らず、読者から届いた回答の中で、乗り継ぎ条件などを満たすもので、最速のものを正解としている。よって、本当は、もっと早い答えがあるかどうかは分からない。届いた回答の中で、一番早いというのは、一箇所ぐらい、ミスがあったりする。土日運休と土日運転を見誤った回答もあったりした。
Q:インターネットが普及した中で、「グッたいむ」の反響は? 今後も続けていくのか?
木村:「ぴあ」を意識して、1989年に始めた。グッたいむが縁で、旅先で話が弾み、結婚をした例もある。
大内:ネットの反響を見ると、好きな人も嫌いな人もいる。愛読者がいるので、これからも続けたい。文字数が137字とTwitterの先取りをしていた。最近では、Facebookからも投稿できるようにしている。
Q:時刻表に、列車の車両数を載せて欲しい。
木村:東海道新幹線から、車両数と形式を載せるようになった。
大内:現在では、特急は全て掲載している。普通列車となると、日によって車両数が変わったりするので難しい。
石川:18きっぷ利用時は、相生~岡山間の車両が2両か3両かで大きく異なるので、両数を載せる需要はあるだろう。
大内:トイレの有無を載せて欲しいとも言われる。
Q:小田原方面へ向かうJRと小田急を同じページに載せるなど、地方民鉄ダイヤをJRと同じ紙面に載せることはできるか?
大内:できないというルールは無いのだが、長い読者の中には、各路線の掲載ページを、手で覚えている人もいるので、そういった変化をさせるとしたら、ページの変化は最小限に抑える必要がある。


20時15分頃に、イベントは終わった。
現場の声を聞けるということで、面白いイベントだった。
質問コーナーで、なぜ握手会などを企画したのか、と聞きそびれてしまったのが、唯一、残念でならない。

山手線で五反田へ。本の散歩展が開かれている、南部古書会館へと立ち寄る。
一階のガレージ棚を見ると、宮脇俊三「時刻表2万キロ」の帯付きがあった。手にしてみると、6刷と持っていないもの。値段も200円ということで、ありがたく購入する。他にも、児沢正「らくがき駅長」(佑啓社)を購入する。
二階のメイン売り場に行って、棚を見ていると、隣の客が棚から本を取ってできた隙間から、汽車のイラストが見えた。手にしてみると、山川三平「桜木町日記」という、戦後のGHQ占領時代の鉄道の様子が描かれたもので、時代を映す貴重な資料ということで、ありがたく購入する。500円也。


13時50分発の山手線と中央線各駅停車を乗り継いで高円寺へ。
好書会が開かれている西部古書会館へと立ち寄り、新書1冊と、鉄道を舞台にした小説集、有吉玉青「車掌さんの恋」(講談社文庫)100円を購入する。


続けて、高円寺14時54分発の中央線各駅停車と山手線を乗り継いで池袋へ。
先日に続いて、池袋西口公園古本まつりへと立ち寄る。目当ては、先日見た時には、後に用事があって持ち帰れなかった「週刊鉄道の旅」全60冊2000円。あった場所に行ってみると、幸いと残っていた。中を見てから、購入すると言うと、出品したのとは別の店主が、こんなに安いのか、と驚いていた。
2000円以上で福引き一回引けるということで、残念賞の100円券をもらい、「九つの問答」を購入する。