年末年始 病院が休みの時だけのつもりで

入院したつもりなのに

なかなか家に帰れなかったからなのでしょうか


まるで生きる事を拒否するかのように

食べることも 飲むことも拒んだ

父の話を母から聞いて

できるだけ早く退院させ 

家につれて帰ろうと決めて病院に行き

看護師さんに伝えました。


その後 病室で目の当たりにしたのは

母から聞いたとおりの

悲しいほど頑なに飲食を拒む父の姿でした。


前日 きっと母は 私と同じ気持ちに

なったのだろうと思います。

どうしたらいいのか

どうしたら良かったのか 

わからなくなりました。

無理にでも食べさせようとしているけど

私達が食べる事を忘れてほしくないだけで

父が食べることを拒んでも

点滴用のカテーテルを入れて

生きるために必要な栄養と水分は取れてるので

どんなに食べることを拒否しても

父は死ねないのです。


頑固に拒む父に 私も頑固に向かっていき

無理矢理にでも食べさせようと思いました。

頑固VS頑固 

普段なら私 絶対負けない自信がありました。

長女の私には父は 誰よりも甘いから。


日は 気持ちがブレてるせいか

父の頑固に勝てる気がしませんでした。

『食べたくないんだもん しかたないね。

 さっき 帰りたいって病院に言ったから

 もう少ししたら 家に帰るよ。

 でも訪問医の先生決めたり 手続きあるし

 介護タクシー空いてるかわからないから

 もう少しだけ待ってて。

 家に帰るのに食べないと元気でないから

 明日は食べてね』

母が そう言っても 父は表情をかえず

目と口をギュッと閉じていました。



病院の対応は 早かったです。

もしかしたら 私達が そう言うのを

待っていたのかもしれません。


そこに看護師さんが入ってきて

『先生にご家族が退院させたいそうですと

 伝えたところ 退院するにあたって

 訪問医等も決めなくてはいけないので

 いちど主治医が明日でも明後日でも

 お話したいそうです』

と 言いに来てくださいました。


そして

『退院後はご家族で点滴の液を替えるので

 針には触れず正しく清潔に替えるために

 明日から点滴を替える練習しませんか?』

と 言っていただきました。


『お父さん聞いてた?点滴替える練習頑張るよ

 看護師さん言ってたの聞こえたでしょう。

 準備できたら帰るんだから

 そんな食べたくない 飲みたくないじゃ

 元気なくなって帰れないよ。

 明日は食べてねっ』

頑固な父の表情は かわりませんでした。

ちなみに…私達が帰ったあと 父はまた

色々考えたのでしょうか…

次の日からは少しだけ食べるようになりました。

しばらく飲食を拒否していたからか

更に少ししか食べられなくなってましたけど。



妹に電話して

『お父さん 退院することにしたから

 明日から母さん点滴替える練習に行く

 私も明日は会社抜けて練習見てこようと思う。

 主治医の先生 話あるって

 私と(妹)ちゃんにもいてほしいって。

 今日も父さん食べなかった。

 なんか 複雑な気持ち…』

そう言うと妹は

『家に帰るので良いんだと思うよ。

 長く入院してると 色々煮詰まるのか

 そんな行動に出る人は 少なくないんだよ。

 でも 家に帰るってなったら

 落ち着くから 父さんもきっと落ち着くよ。

 うち まだまだインフルエンザ流行ってて

 感染者のお世話する事も多いから

 しばらくそっちにはいけないけど

 ごめんね』

と 言いました。


『任せて』

それから数日 私も母と一緒に

点滴を替える練習に行きました。

まあ そんなに難しくはなかったんですけど😌

父の顔を見に行ってたって感じですかね。