私に『償い』を植え付けたのは夫。


私と同じようにやり直そうと頑張るサレ妻が

もう一度信じたいと思っている夫の優しさが

『償いからだけくる優しさだ』なんて

思いたいはずがない。


夫は一時 悪夢を見たせいで

不倫相手の事を本気だったと勘違いしただけ

夢から覚めて 気がついた(思い出した)

自分が本当に そばにいて欲しいのは

自分が本当に 大切にしたいのは 

不倫相手ではなく嫁だった…

そうあって欲しい。


夫が優しくしてくれるのは償いじゃない

自分への愛情からだ。

誰でも そう思いたいに決まってる。

そのくらいの事は 誰だってわかるでしょう。


だからもし私が

『償いだけ?』って聞いた時

愛情からでもあるって 感じさせてくれたら

少なくとも『償い』を

植え付けられることはなかった。 



その後も『気持ちが帰ってきたかもラブラブ』と

勘違いして夫に確認しようとしする私を

夫は 何度も馬鹿正直に切り捨てた。


その度に『償いだ』って思い知らされ

そのうち愛情を感じても勘違いしないように

『償いだよ』と言い聞かせるようになる。

優しさを償いだと思いたいサレ妻はいない


それなのに

『ガッカリ』するのはだよ。


夫がブログを読んでたと告白した時

残念そうに言われた

『オレがしてることを喜んでる顔してても

 ブログには「どうせ償いなんでしょ」

 って書いてある』って

嬉しいよ喜んでるよ心から…って説明したよね


言えない事 ブログに吐き出してた。

「どうせ償いだ」と嘆く私を見たんでしょう?

ずっとブログ読んでいたならわかるはず。

また愛情だったと勘違いして否定され

傷つかないための自己防衛手段だよ。



それでも やり直して2年半近く経つ頃には

苦しい日はあっても 夫を責め立てる事は減り

私達は 仲の良い いい夫婦になれてるかもと

思えるようになったけど

相変わらず華恵さんに関すること 

不倫のこと それを思い出させる事は話せない。

私の思う再構築とは違う…。


前に夫に 私の再構築の完成型は

不倫した事 されたことを 躊躇いなく

なんでもない事のように話せる状態。

二人きりの会話の時はもちろん他人の前でも

自然に話せるようになる。

あり得ないくらいの理想論かもしれません

夫には かなり嫌な顔されました。


本当に仲良く再構築できているのなら

不倫や華恵さんを想像できる話でも

話すのを ためらうなんてないですよね。

『アラタさんのブログ読んで』なんて

サラッと言えるはず。


よく考えたら変じゃないですか?


夫が 私に嫌な記憶を思い出させないように

気遣って言えないのならわかります。

なぜ私が 嫌な思いをさせられたほうが

『責められたような気持ちになって嫌かなぁ』

とか思って

話すのをためらわなきゃいけないのだろう?


やり直すなら 相手の顔色見たりせずに

夫が不倫した自分や 傷ついた私と

間違いなく向き合ってると思えるまで

もっとたくさん話す必要があった気がします。


言いたいこと呑み込んで 我慢できなくて

吐き出したら とまらなくなって

辛そうな顔するから言い過ぎたと反省して

また不倫の事とか話したくても話せなくなる。


そんな事を繰り返すうち 私はどこかで

『夫は不倫とも不倫した自分とも向き合わず

 ただ前に逃げたんじゃないか

 私が責めることが少なくなったから

 上手く行ってるように思えるだけなのでは』

そう思えてきました。

仲良く出来てるようで本当は…表面だけ?



罪深い言葉を読んだ夫に始めて言われました。

残念そうな顔をされることはあったけど

『ガッカリした』

言葉にして言われると辛い言葉ですね。

あえて おなじ気持ちを夫に伝えます。


時効が近づいた頃 心中穏やかでは無かった。

逆に訴えられたら家族に被害が及ぶし

慰謝料請求する気はないけど

何も行動しない事は法的には私は華恵さんを

許したことになるそうで。

許したことになるのだけは絶対嫌でした。


夫にも言った 手紙にもブログにも書いた

私の気持ちは夫は わかってくれてたはず。


許すことは絶対にできないけど

ずっと怨み続けるのも辛いことなんだよ。


『あなたの幸せは いつも私の掌の中にある

 それだけは忘れないでください』


華恵さんに直接でなくても

気持ちを伝えることでケジメをつけようって

私は夫に内緒で行動に移しました。


会って文句を言わない約束だから

手紙を書いて華恵さんの実家の店に

預けようって…もしかしたら

華恵さんの親も知ることになる。


でもその日は店が休みで計画は失敗

私が動き出したと驚いて焦った夫は

私にブログを読んでいたと告白し私を止めた。

本人に直接文句を言ってもいい 

華恵さんは癌だった。

再発の心配が減るまで 後2年待てと。


直接言っていいのは嬉しいよ

でも時効は過ぎちゃうんだよ。

華恵さんへの怨みブログ読んでてわかるよね。

『時効前に どうしても文句言いたい』って

何回も言ったよね。

許してないのに許したことになるのも嫌だって。


ブログを読んで私の気持ち知ってて尚 

夫は私の心の平穏より 

華恵さんの心の平穏を選んだ

私の気持ちより 華恵さんの気持ちを選んだ

ショックだったよ。

そんな気持ちブログにも書いた。読んだよね。

でも あえて書きます。



やり直して1年半…もう少し?

華恵さんへの未練を度々感じた。

でも少しづつ関係は良くなって

華恵さんの分も自分が償うとか言われたり

「ああ やっぱり」って思う事もあったけど

その後も仲良く出来てると思ってた。

きっと上手く再構築できる気がしてた。

期待しちゃいけないってわかってるけど

結婚した頃の愛情が戻ってきてる気もしてた。


でも結局違ってた。

今でも夫は私より華恵さんが大事

優しさや 夫のしてくれる事は

やっぱり償いだった。

私の心の心配より 華恵さんの身体の心配。

華恵さんの為に結局我慢するのは私。


いい夫婦になれてるかもって思ってたけど…

夫は今も華恵さんが一番大事なんだね。

ガッカリした。

それが 

後2年待てと言われた あの時の気持ち…

『償い』と書かれてガッカリした

(夫)さんなら その気持ち わかるよね。