おはこんにちは。どうも僕です。
ガンプラを作っていると、よく耳にする言葉があります。
「合わせ目消し」。
左右のパーツを組み合わせる。
真ん中に線ができる。
その線を接着剤やパテで埋め、ヤスリで削って消す。
模型製作では、おなじみの工作です。
僕も、合わせ目が目立つと気になることがあります。
でも、あるとき思ったんです。
ちょっと待てよ。本物のモビルスーツに、継ぎ目がないわけないよね?
巨大な装甲を、どうやって取り付けているんでしょう。
全部、一体成形?
そんなわけない。
むしろ、継ぎ目がない方が不自然なんじゃないか。
今日は、そんな少し斜めの目線から、ガンプラの合わせ目について考えてみます。
■そもそも、合わせ目って何が悪いの?
ガンプラの合わせ目は、複数のパーツを組み合わせた部分にできる線です。
例えば、腕。
脚。
肩。
前後や左右からパーツを挟み込む構造では、どうしても境界線が生まれます。
模型製作では、この線が目立つと「おもちゃっぽい」と言われることがあります。
確かに、装甲の真ん中に一直線の線が走っていると、少し気になる。
ただ、ここで一つ疑問があります。
その線は、本当に不自然なのでしょうか。
実際の戦車。
航空機。
自動車。
建設機械。
どれも、複数の部品を組み合わせて作られています。
当然、継ぎ目があります。
ボルトもあります。
点検用のパネルもあります。
それなのに、ガンプラだけは継ぎ目を消す。
……。
なんだか、少し不思議な話です。
■本物のモビルスーツなら、装甲は交換できるはず
ここからは、少し妄想です。
もし、全高18メートル級のモビルスーツが実在したら。
戦闘で装甲が破損する。
腕に被弾する。
脚部の外装が変形する。
当然、修理が必要になります。
では、そのたびに機体を丸ごと作り直すのでしょうか。
そんなことはないはずです。
破損した装甲を取り外す。
新しい装甲に交換する。
必要な部分だけ整備する。
そうした構造になっている方が合理的でしょう。
つまり、装甲には取り外せる境界が必要です。
整備用のアクセスパネルも必要になるかもしれません。
もちろん、実際のモビルスーツは存在しないので、どんな分割構造が正しいのかは分かりません。
でも、少なくとも。
継ぎ目があること自体は、決して不自然ではない。
むしろ、巨大な機械として考えれば、継ぎ目がある方が自然とも言えます。
■では、なぜ合わせ目を消すのか
ここが今回の面白いところです。
ガンプラで消したい合わせ目と、実際の機械に必要な継ぎ目。
実は、同じように見えて少し違います。
ガンプラの合わせ目は、模型を組み立てる都合で生まれることがあります。
例えば、円筒形の腕。
左右二つのパーツで挟み込む。
すると、腕の中央に線ができる。
でも、その線が実際の装甲分割を表しているとは限りません。
単に、プラスチックの部品を成形し、組み立てやすくするための境界かもしれない。
つまり、問題なのは継ぎ目があることではなく、その継ぎ目に意味があるかどうかなんですね。
整備のための分割線なら、残したい。
模型の都合でできた線なら、消したい。
そう考えると、合わせ目消しの意味が少し変わってきます。
■でも、その線が模型の都合だと、誰が決めた?
さて。
ここで、もう一段ひねくれてみます。
装甲の真ん中にある線。
説明書では、合わせ目消しが必要そうに見える。
でも、僕らは本当に、その線が不要だと判断できるのでしょうか。
例えば、ザクの前腕。
装甲の中央に分割線があったとしても、それが整備用の構造だと考えれば、そこまで不自然ではありません。
左右から装甲を取り付ける方式かもしれない。
内部の機構へアクセスするための分割かもしれない。
もちろん、これは僕の想像です。
ただ、架空の兵器である以上、実際の分割構造には解釈の余地があります。
つまり。
合わせ目を消すのも解釈なら、残すのも解釈。
模型の世界では、消した方が丁寧な仕上がりと評価されがちです。
でも、残したからといって、必ずしも手抜きとは限らない。
ここは、もう少し自由でいい気がします。
■最近のガンプラは、合わせ目を隠すのがうまい
昔のガンプラを思い出してみます。
腕。
脚。
胴体。
左右のパーツを挟み込む構造が多く、目立つ場所に合わせ目が出ることもありました。
一方、最近のガンプラ。
パーツ分割が本当に巧妙です。
装甲の段差に合わせて分割する。
パネルラインに見える位置に境界を置く。
別パーツをかぶせて線を隠す。
組み立てやすさと見栄えを両立させる工夫が増えています。
これ、よく考えるとすごいことです。
メーカーは、プラスチックを成形するための分割を、モビルスーツの装甲分割らしく見せている。
つまり、模型の都合を、機械のリアリティに変換しているわけです。
この設計思想は、なかなか面白い。
単に合わせ目を減らしたというより、合わせ目の意味を変えた、と言えるのかもしれません。
■合わせ目を消すほど、リアルになるとは限らない
例えば、戦車の模型。
装甲の継ぎ目。
溶接跡。
ボルト。
そうしたディテールは、むしろリアリティを高める要素になります。
航空機の模型でも、パネルラインは重要です。
ところが、ガンプラでは、線を消すことが技術の一つになっています。
もちろん、模型として不要な線を消すのは大切です。
でも、すべての線を消せばリアルになるかというと、そうでもない。
実際の機械は、継ぎ目のない彫刻ではありません。
整備される。
修理される。
部品が交換される。
そのための構造がある。
だから、僕は思います。
リアルなモビルスーツを作るなら、継ぎ目を消す技術だけでなく、継ぎ目を残す理由も必要なんじゃないか。
■消すより、線を作る方が難しい?
さらに面白いのが、ここです。
ガンプラでは、合わせ目を消した後に、新しくスジ彫りを入れることがあります。
一度、線を消す。
そして、別の場所に線を彫る。
……。
あれ?
線を消したかったんじゃないの?
と思ってしまいます(笑)。
でも、これにはちゃんと意味があります。
最初の線は、模型の組み立て都合で生まれたもの。
新しく彫る線は、装甲の分割を表現するためのもの。
つまり、同じ線でも役割が違う。
ただ、こう考えると、合わせ目消しは単に線をなくす作業ではないんですね。
どこに線があるべきかを、自分で決め直す作業。
そう考えると、少し奥が深い。
そして、何となく消すよりも、ずっと難しい気がします。
■僕は、全部消さなくてもいいと思う
ここまで考えて、僕なりの結論です。
合わせ目は、全部消さなくてもいい。
もちろん、目立つ場所にある不要な線は消したい。
特に、曲面の真ん中を不自然に走る線。
ああいうものは、処理すると見栄えが良くなります。
でも、装甲の境界として自然に見える線まで、無理に消す必要はないと思います。
むしろ、その線を活かす方法もある。
スミ入れをする。
周囲のパネルラインとつなげる。
必要なら段差やディテールを加える。
そうすれば、単なる合わせ目が、装甲の分割線に見えてくるかもしれません。
もちろん、何でもかんでも残せばいいわけではありません。
大切なのは、その線が機体の構造として納得できるかどうか。
そこを考えることだと思います。
■本当に気になるのは、合わせ目より別のところかもしれない
そして、最後にもう一つ。
巨大なモビルスーツを現実の兵器として考えたとき。
僕が気になるのは、合わせ目そのものよりも、装甲の固定方法です。
あの巨大な装甲。
どうやって固定しているのでしょう。
ボルト?
ロック機構?
内部フレームへの取り付け?
戦闘中の振動や衝撃に耐えられるのでしょうか。
しかも、整備のときには外せないと困る。
強固に固定する必要がある。
でも、簡単に交換できる必要もある。
この二つを両立させなければいけません。
そう考えると、装甲の継ぎ目というのは、単なる線ではありません。
その裏側には、取り付け構造や整備性という問題が隠れています。
ガンプラの表面にある一本の線。
そこから、こんなことまで考えられる。
やっぱり、ガンプラって面白いですね。
■しめ
ガンプラの合わせ目。
消すべきか。
残すべきか。
僕は、どちらでもいいと思います。
ただし、少しだけ考えてみたい。
その線は、なぜそこにあるのか。
模型を組み立てるための線なのか。
それとも、モビルスーツの装甲分割を表す線なのか。
その違いを考えるだけで、ガンプラの見え方は変わってきます。
リアルにするために線を消す。
でも、
リアルにするために線を残す。
そんな選択もある。
だから、合わせ目を見つけたら、すぐに消す前に一度考えてみる。
「この線、本当に邪魔なのか?」
……。
もっとも。
僕の場合、そうやって考えているうちに、作業が止まる可能性があります。
そして、気がつけば一時間。
合わせ目は、まだそこにある。
消すかどうか悩んでいる時間が、一番長い。
今日はここまで。それでは、また別のお話で。