~300円のガンプラを買っていた子供たちは、いま1万円のキットを買っている~
おはこんにちは。どうも僕です。
この前、
MGSD クシャトリヤが買えなかった、
という記事を書きました。
定価、
7,700円。
Amazonを見る。
13,000円超。
高い。
いや、
さすがに高い。
そう思ったんですが、
その時、
ふと気づきました。
そもそも7,700円のガンプラを「定価なら欲しい」と思っている自分も、なかなかだな。
子供の頃の僕に言ったら、
どう思うんでしょう。
ガンプラに、
7,700円。
たぶん、
びっくりする。
ということで、
今回は少し違う話。
ガンプラって、いつから大人の趣味になったんだろう。
そんなことを、
考えてみます。
■昔のガンプラは、子供のおもちゃだった
僕らが子供の頃。
ガンプラは、
もっと、
「子供のおもちゃ」
だったような気がします。
もちろん、
当時から模型として本気で作っている大人はいました。
塗装する。
合わせ目を消す。
改造する。
ジオラマを作る。
そういう世界も、
ちゃんとあった。
でも、
僕ら子供にとっては、
もっと単純でした。
模型屋へ行く。
箱を見る。
ガンダムがいる。
ザクがいる。
グフがいる。
欲しい。
買う。
家へ帰る。
作る。
それだけで、
楽しかった。
■300円の箱を眺めていた
旧キットの1/144。
300円。
もちろん、
全部のガンプラが300円だったわけではありません。
もっと高いものもあった。
大きなキットもあった。
でも、
「300円のガンプラ」
という響きには、
独特の記憶があります。
お小遣いで買える。
何を買うか、
真剣に悩む。
ガンダムにするか。
ザクにするか。
グフにするか。
模型屋の棚の前で、
箱をひっくり返して、
横の完成写真を見る。
あれだけで、
楽しかった。
■接着剤が必要だった
そして、
昔のガンプラ。
今から考えると、
大変です。
接着剤。
必要。
色。
足りない。
関節。
今ほど動かない。
合わせ目。
普通に出る。
それでも、
完成すると、
嬉しかった。
塗装なんて、
ちゃんとできない。
シールだって、
今ほど親切じゃない。
でも、
そこに、
ガンダムが立っている。
それだけでいい。
■そして「色プラ」がやってきた
そこから、
ガンプラは、
どんどん進化しました。
多色成形。
スナップフィット。
接着剤を使わなくても、
組める。
塗装しなくても、
かなり設定色に近い。
子供だった僕には、
衝撃でした。
箱を開ける。
ランナーを見る。
赤。
青。
白。
黄色。
もうガンダムの色じゃん。
今では、
当たり前。
でも、
当時は、
すごかった。
■HGが来た
そして、
HG。
ガンプラが、
一気に作りやすくなっていく。
組む。
動く。
色も付いている。
プロポーションもいい。
「ガンプラを作る」という行為そのものが、
どんどん身近になった。
そして、
さらに、
すごいものが出てきます。
■MGですよ
MASTER GRADE。
初めて見た時、
思いました。
ガンプラって、ここまでやるの?
1/100。
大きい。
細かい。
内部まで作る。
ハッチが開く。
コクピットがある。
パイロットまでいる。
ただ、
ガンダムの形をしたプラモデルを作るのではない。
モビルスーツそのものを組み立てているような感覚。
ガンプラが、
少しずつ、
子供のおもちゃから、
「趣味の模型」へ変わっていった。
そんな印象があります。
■そして僕らも大人になった
でも、
変わったのは、
ガンプラだけじゃない。
僕らです。
子供だった。
学生になった。
働き始めた。
結婚した。
子供ができた。
仕事が忙しくなった。
そして、
気づけば、
ガンプラを買う時、
昔とは違うことを考えている。
昔。
「これ、カッコいい!」
今。
「プロポーションいいな」
「可動域どうなんだろう」
「内部フレームは?」
「アンダーゲートか」
「成形色いいな」
「プレバンか……」
「再販いつ?」
……。
面倒な大人になりました(笑)。
■RGを初めて見た時も驚いた
そして、
RG。
1/144。
子供の頃、
300円のガンダムを作っていた、
あのサイズ。
そこに、
とんでもない密度の情報量を詰め込む。
細かい。
動く。
色分けされている。
マーキング。
フレーム。
昔の1/144とは、
完全に別物。
僕も、
RGはかなり好きです。
νガンダム。
Ζガンダム。
ジオング。
ユニコーン。
バンシィ。
シナンジュ。
シャア専用ズゴック。
クロスボーン。
ウイングゼロEW。
同じ「ガンプラ」なのに、
子供の頃に作っていたものとは、
まるで違う。
■そしてMGSD
そこへ、
MGSD。
これも、
最初は、
不思議でした。
SDなのに、
MG?
でも、
実物を見る。
なるほど。
SDの体型。
でも、
中身は、
ものすごい。
内部フレーム。
可動。
ディテール。
色分け。
ギミック。
「かわいいSD」ではなく、
SDという体型を本気で作り込む。
完全に、
大人が喜ぶガンプラです。
■クシャトリヤ、7,700円
そして、
MGSD クシャトリヤ。
7,700円。
僕は、
欲しかった。
前の記事でも書きました。
Amazonで、
13,000円超。
それは、
買わない。
でも、
定価7,700円なら、
欲しい。
ここで、
改めて思う。
ガンプラに7,700円。
子供の頃なら、
考えられません。
300円のガンプラなら、
25個くらい買える。
もちろん、
単純比較はできません。
物価も違う。
商品の内容も違う。
技術も違う。
サイズも違う。
それでも、
すごい変化です。
■ガンプラが高くなったのか
じゃあ、
ガンプラは、
高級な趣味になってしまったのか。
これ、
少し違うと思います。
今でも、
比較的手頃な価格で楽しめるシリーズはある。
ENTRY GRADE。
HG。
子供や、
初めてガンプラを作る人でも、
入りやすい商品は、
ちゃんとあります。
一方で、
MG。
RG。
MGEX。
PG。
MGSD。
大人が、
「もっと欲しい」
と思う方向へ、
選択肢も広がった。
つまり、
ガンプラ全体が、
高級品になったというより、
ガンプラの世界が広くなった。
こっちの方が、
近い気がします。
■子供向けを卒業しなかった
普通、
子供の頃のおもちゃって、
どこかで卒業します。
遊ばなくなる。
捨てる。
忘れる。
でも、
ガンプラは、
ちょっと違った。
僕らが大人になるのを、
待っていたように、
商品も進化した。
子供の頃。
簡単な1/144。
少し大きくなった。
HG。
大人になった。
MG。
もっと細かいものが欲しくなる。
RG。
さらに、
MGEX。
MGSD。
ガンプラ側も、
一緒に歳を取ってくれた。
そんな感じがします。
■昔は時間があって、お金がなかった
子供の頃。
ガンプラを作る時間は、
あった。
でも、
お金がない。
欲しい。
でも、
買えない。
お小遣いを貯める。
誕生日を待つ。
クリスマスを待つ。
そして、
大人になった。
多少、
自由に使えるお金は増えた。
でも、
今度は、
時間がない。
仕事。
家のこと。
予定。
疲れている。
ガンプラを買う。
箱を開ける。
説明書を見る。
「今日は、やめとくか」
そして、
積まれる。
人生、
うまくできています(笑)。
■だから積みプラが増えるのか
子供の頃。
買ったら、
その日に作る。
待てない。
家へ帰ったら、
すぐ開ける。
今。
買う。
満足する。
箱を見る。
「今度の休みに作ろう」
次の休み。
別の予定。
そして、
また欲しいガンプラが発売される。
買う。
積む。
なるほど。
積みプラって、大人になった証拠なのかもしれない。
あまり、
嬉しくない証拠ですが(笑)。
■それでも箱を見るとワクワクする
でも、
不思議なんですよね。
43歳。
ガンプラの箱を見る。
まだ、
ワクワクする。
箱絵を見る。
横を見る。
完成写真を見る。
説明書を開く。
ランナーを見る。
子供の頃と、
やっていること、
そんなに変わっていません。
知識は増えた。
お金も、
多少は増えた。
老眼は、
これから心配です(笑)。
でも、
箱を開けた瞬間の、
あの感じ。
そこは、
あまり変わらない。
■大人だから分かるガンプラもある
そして、
大人になったからこそ、
分かる面白さもあります。
ザクを見る。
昔。
悪いやつ。
今。
「この量産兵器としてのデザイン、いいな」
ガンダムを見る。
昔。
強い。カッコいい。
今。
「このジェネレーター出力で、よくこれだけ動かすな」
動力パイプを見る。
昔。
ザクのパイプ。
今。
「これ、外に出して大丈夫なの?」
……。
完全に、
見方が変わっています。
でも、
それが、
面白い。
■子供の頃の「好き」が、なくならなかった
たぶん、
ガンプラを、
大人になっても作っている理由。
難しいことではないと思います。
好きだったから。
そして、
今も、
好きだから。
子供の頃に好きだったものを、
大人になった自分の知識。
経験。
お金。
そして、
少しだけ増えた技術。
それを使って、
もう一度楽しんでいる。
それだけ。
でも、
それって、
結構いい趣味だと思います。
■ガンプラは大人の趣味になったのか
最初の疑問に戻ります。
ガンプラは、
いつから、
大人の趣味になったのか。
たぶん、
明確な瞬間なんて、
ない。
MGが出たから。
RGが出たから。
MGEXが出たから。
価格が上がったから。
それだけではない。
ガンプラが、
僕らに合わせて、
進化してきた。
そして、
僕らも、
ガンプラと一緒に、
歳を取った。
だから、
いつの間にか、
子供の頃のおもちゃが、
大人の趣味になった。
僕は、
そんな気がします。
■しめ
300円のガンプラを、
模型屋で眺めていた子供。
あれから、
何十年。
今、
MGSD クシャトリヤ。
7,700円。
「定価なら欲しいな」
と思っている。
ずいぶん、
遠くまで来ました(笑)。
でも、
たぶん、
根っこは同じ。
箱を開けたい。
ランナーを見たい。
組み立てたい。
完成したMSを、
机に置いて、
眺めたい。
それだけ。
ガンプラが、
大人向けになったのか。
僕らが、
ガンプラと一緒に、
大人になったのか。
たぶん、
両方なんだと思います。
だから、
43歳になっても、
模型売り場へ行く。
新しいガンプラを見る。
そして、
思う。
「これ、欲しいな」
子供の頃と、
何も変わっていません。
ただし、
昔と一つだけ違う。
お小遣いは、
少し増えました。
その代わり、
置き場所がありません(笑)。
今日はここまで。それでは、また別のお話で。