~撃たれたら終わりそうな「あのパイプ」は何をしているのか~

おはこんにちは。どうも僕です。

ザクを作っていて、

毎回思うことがあります。

動力パイプ。

首。

腰。

そして、

脚。

ザクというMSを、

ザクらしくしているもの。

モノアイ。

右肩のシールド。

左肩のスパイクアーマー。

そして、

間違いなく、

あのむき出しの動力パイプ。

でも、

ちょっと待ってください。

これ、

戦闘兵器ですよね。

銃弾が飛んでくる。

破片が飛んでくる。

ビームも飛んでくる。

そんな戦場で、

重要そうなパイプを外に出していて大丈夫なのか。

今回は、

ザクの「あのパイプ」を、

真面目に考えてみます。


■そもそも、あのパイプは何なのか

名前は、

動力パイプ。

ザクIIでは、

首。

腰。

脚部。

外から見ても分かる形で配置されています。

ここで、

僕も昔は、

「ジェネレーターで作った電気を手足へ送る電線」

みたいなものだと思っていました。

でも、

ザクの駆動系を考えると、

もう少し面白い。

ザクIIには、

流体パルス駆動

と呼ばれる仕組みが採用されています。

機体内部で発生させたエネルギーを利用し、

流体の圧力変化を介して、

各部のアクチュエーターを作動させる。

人間で例えるなら、

血管。

神経。

筋肉。

それらを、

機械的なシステムとして組み合わせたようなもの。

その動力伝達系の一部として、

あの特徴的なパイプが存在している。

だから、

単なる飾りではありません。


■では、なぜ外に出した?

ここですよ。

重要なら、

装甲の中に入れればいいじゃない。

普通、

そう思います。

実際、

僕もそう思います。

でも、

ザクというMSが生まれた時代を考えると、

少し見え方が変わります。

ザクIIは、

完成されたMS技術の最終形ではありません。

むしろ、

人類が初めて本格的に量産した実戦用MSの初期世代。

巨大な人型兵器を、

どうやって動かすのか。

どう冷却するのか。

どう整備するのか。

どう量産するのか。

まだ、

試行錯誤の時代です。

すべてを装甲内部へ綺麗に収めるには、

内部スペースが必要になる。

配管を通す場所も必要。

曲がる関節を避けながら、

動力を伝えなければならない。

そこで、

外へ出す。

乱暴ですが、

工学的には理解できなくもありません。


■ザクIには、目立つ動力パイプがない

そして、

面白いのが、

ザクI。

旧ザクです。

ザクIIほど、

外部動力パイプが目立ちません。

だったら、

旧ザクの方が進んでいる?

もちろん、

そういう話ではありません。

ザクIIでは、

機体性能を向上させるために、

より強力なジェネレーターや駆動システムを搭載。

その結果、

内部だけでは処理しきれなくなった部分を、

外部へ配置する設計になったと説明されることがあります。

つまり、

動力パイプは、

単純な弱点ではなく、

ザクIIの性能向上と引き換えに現れたもの

とも考えられる。

これ、

面白いですよね。


■性能を上げたら、パイプが飛び出した

機械って、

こういうことがあります。

新しい装置を追加する。

性能を上げる。

すると、

元々の設計スペースに収まらない。

だから、

外へ付ける。

現実の試作機でも、

追加配管。

増設ケーブル。

外付けセンサー。

後から付けた装置が、

外へ露出することがあります。

ザクIIも、

そう考えると、

急に「兵器」っぽく見えてきます。

完璧に整理された未来兵器ではない。

必要だから、ここを通した。

そんな、

生々しい設計。


■でも、撃たれたら?

当然、

問題はここ。

外に出ている。

ということは、

攻撃を受ける可能性がある。

銃弾。

破片。

爆風。

接触。

格闘戦。

全部、

怖い。

もし、

動力伝達に重要なパイプが損傷すれば、

その先の駆動系に影響が出る可能性があります。

脚部なら、

歩行や姿勢制御。

腰なら、

胴体と下半身。

首なら、

頭部の可動。

つまり、

普通に弱点になり得る。

じゃあ、

やっぱりダメじゃん。

そう思う。


■ただし「一本切れたら即爆発」ではない

ここも、

少し冷静に考えたい。

動力パイプが損傷した。

即、

ザク大爆発。

……というものではありません。

MSは、

軍用兵器です。

ある程度の損傷を前提に、

システムが設計されているはずです。

さらに、

外から見えているパイプにも、

保護カバーがあります。

模型で見ると、

蛇腹状の黒いパーツ。

あれ自体が、

内部の配管をそのまま裸で露出している、

というわけではない。

それでも、

装甲板の内側より、

危険なのは間違いない。

だからこそ、

後のMSを見ると、

面白い変化が起こります。


■ガンダムには、あのパイプがない

RX-78-2 ガンダム。

首を見る。

ない。

腰を見る。

ない。

脚を見る。

ない。

外部動力パイプが、

ほとんど見えません。

もちろん、

ガンダムとザクでは、

駆動方式そのものが違います。

ガンダム側では、

フィールド・モーターなど、

より進んだ駆動技術が使われる。

だから、

ザクのような外部パイプを、

そのまま必要としない。

ここに、

ジオンと連邦の、

MS設計思想の違いが見えてきます。


■ザクのパイプは「古さ」なのか

では、

動力パイプは、

古い技術の象徴なのか。

これも、

単純ではありません。

グフ。

ドム。

ゲルググ。

ジオン系MSを見ると、

外部配管的なデザインは、

形を変えながら残っています。

つまり、

完全に失敗したから、

すぐ消えた。

というわけではない。

整備性。

内部スペース。

構造。

駆動方式。

いろいろな理由から、

外部へ配管するメリットもあったはずです。

兵器は、

防御力だけで設計されるわけではない。

作れるか。

直せるか。

量産できるか。

ここも、

大事です。


■整備兵からすると、むしろありがたい?

例えば、

全部を装甲内部へ入れる。

守られる。

でも、

故障したら、

装甲を外す。

内部機器を外す。

ようやく、

配管へ到達する。

面倒です。

外部パイプなら、

アクセスしやすい。

交換もしやすい。

戦場で壊れた部品を、

短時間で交換する。

そう考えると、

外部配置には、

整備面でのメリットも考えられます。

もちろん、

被弾には弱い。

防御性と整備性のトレードオフ。

ザクの動力パイプは、

そんな設計にも見えてきます。


■そして何より、ザクらしい

ここまで、

工学。

駆動。

整備。

被弾。

いろいろ考えました。

でも、

最後は、

これ。

動力パイプがないザクを、

想像してみる。

……。

なんか、

違う。

あのパイプがあるから、

ザクなんです。

首。

腰。

脚。

無骨な装甲の外側を、

機械の血管のように走る。

ガンダムが、

内部へ技術を隠した兵器なら、

ザクは、

機械の仕組みが外から見える兵器。

だから、

工業製品っぽい。

だから、

兵器っぽい。

そして、

カッコいい。


■ガンプラで一番面倒なのも、だいたいここ

そして、

ガンプラ。

MGザク。

RGザク。

作ったことがある人なら、

分かると思います。

動力パイプ。

……。

面倒(笑)。

一個。

一個。

一個。

パーツを通す。

切る。

組む。

また通す。

でも、

完成してみる。

パイプが付いた瞬間、

急に、

ザクになる。

あれ、

不思議です。


■しめ

ザクの動力パイプ。

むき出しで、

本当に大丈夫なのか。

防御だけを考えれば、

装甲内部に入れた方がいい。

外に出ていれば、

当然、

被弾や破損のリスクは増える。

でも、

ザクIIが生まれた時代。

駆動方式。

内部スペース。

整備性。

量産性。

そして、

性能向上。

そこまで考えると、

あのパイプは、

単なる「設計ミス」ではなく、

初期MSが高性能化していく途中で生まれた、技術の跡

にも見えてきます。

そして、

その不完全さが、

ザクをザクらしくしている。

最新兵器なのに、

配管が見える。

精密機械なのに、

どこか油臭い。

僕は、

そこが好きです。

ただ、

整備兵になって、

脚の動力パイプを一本一本交換しろと言われたら。

……。

それは、

ちょっと嫌です(笑)。

今日はここまで。それでは、また別のお話で。