~アムロからハサウェイ、そしてF91・Vガンダムへ~

おはこんにちは。どうも僕です。

「ガンダム観てみたいんだけど、何から観ればいい?」

これ。

ガンダム好きなら、一度くらい聞かれたことがあると思います。

そして困る。

作品、多すぎるんですよ。

ガンダム。

Ζ。

ΖΖ。

逆襲のシャア。

UC。

NT。

ハサウェイ。

F91。

V。

さらに0080、0083、08小隊、THE ORIGIN……。

SEEDもある。

00もある。

鉄血もある。

水星の魔女もある。

もう、どこから入ればいいんだ。

分かります。

そこで今回は、ガンダムをほとんど知らない人向け。

細かい枝葉はいったん置いて、

「宇宙世紀という一つの歴史を追うなら、何をどんな順番で観ればいいのか」

をまとめてみます。


■まず「宇宙世紀」って何?

ガンダムには、いくつもの世界があります。

『機動戦士ガンダムSEED』や『機動戦士ガンダム00』、『鉄血のオルフェンズ』『水星の魔女』などは、それぞれ基本的に別世界。

一方、1979年の初代『機動戦士ガンダム』から続いている大きな世界が、

宇宙世紀=Universal Century(U.C.)

です。

宇宙移民が始まった時代をU.C.0001として歴史が進み、初代『機動戦士ガンダム』はU.C.0079、『Ζガンダム』はU.C.0087を舞台にしています。

なので今回は、

一つの歴史としてつながっているガンダム

を追っていきます。

初心者なら、まずここを一本通してみる。

それだけでガンダムの見え方がかなり変わります。


■① 機動戦士ガンダム

U.C.0079

すべてはここから。

地球から最も遠い宇宙都市サイド3が「ジオン公国」を名乗り、地球連邦政府に独立戦争を挑みます。

これが、

一年戦争。

主人公は、

アムロ・レイ。

最初から軍人だったわけではありません。

機械好きの少年が偶然RX-78-2 ガンダムに乗り込み、戦争へ巻き込まれていく。

そしてもう一人。

シャア・アズナブル。

赤いザクを駆る「赤い彗星」。

最初は強烈なライバルとして登場しますが、この人の人生を追うことが、そのまま宇宙世紀前半を見ることにもなります。

ほかにも、

ブライト・ノア。

セイラ・マス。

ララァ・スン。

ランバ・ラル。

ドズル・ザビ。

スレッガー・ロウ。

今なお語られる人物だらけです。

物語としては、

少年アムロの成長物語+地球連邦とジオンの戦争+アムロとシャアの出会い。

まずここ。

全部の始まりです。

初心者ならTV版43話でもいいですが、最初は劇場版三部作から入るのもありだと思います。


■② 機動戦士Ζガンダム

U.C.0087

一年戦争から7年。

連邦が勝ちました。

では平和になったのか。

なっていません。

地球連邦軍内部には、ジオン残党狩りを名目として強大な権力を持つ特殊部隊、

ティターンズ

が誕生。

その強権的なやり方に反発する組織、

エゥーゴ

との戦いが始まります。

主人公は、

カミーユ・ビダン。

そしてエゥーゴには、

クワトロ・バジーナ。

というサングラスの男がいます。

まあ。

誰なのかは……。

見ればすぐ分かります。

主要人物は、

カミーユ。

クワトロ。

エマ・シーン。

ファ・ユイリィ。

フォウ・ムラサメ。

パプテマス・シロッコ。

ハマーン・カーン。

そしてブライト・ノア。

ここからガンダムは単純な、

「連邦vsジオン」

ではなくなります。

連邦内部の腐敗。

政治。

思想。

ニュータイプ。

人間関係。

かなり複雑になる。

そして個人的には、

宇宙世紀が一番“苦く”なる作品

だと思っています。


■③ 機動戦士ガンダムΖΖ

U.C.0088

Ζの直後。

本当に直後です。

だからできれば続けて観てほしい。

主人公は、

ジュドー・アーシタ。

サイド1のコロニー「シャングリラ」で暮らす少年。

最初はΖガンダムを盗んで売ろうとするくらいの少年です。

ところが戦争へ巻き込まれ、

ΖΖガンダムへ。

敵側の中心となるのが、

ハマーン・カーン。

Ζから続くアクシズ/ネオ・ジオンの物語がここで大きく動きます。

序盤はかなり明るい。

「Ζの後にこれ?」

と思うかもしれません。

でも途中から雰囲気が変わります。

戦争。

子供。

難民。

コロニー。

そしてニュータイプ。

最終的にはかなり宇宙世紀らしい話になる。

後の『UC』を観るなら、ΖΖを知っていると見え方がかなり変わります。


■④ 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

U.C.0093

ここは絶対に外せません。

アムロ・レイ。

シャア・アズナブル。

初代から続いた二人の物語が、ここで大きな決着を迎えます。

シャアはネオ・ジオン総帥となり、

人類を宇宙へ上げるため、極端な行動へ出る。

それを止めるのが、

ロンド・ベルのアムロ。

νガンダム。

サザビー。

そしてサイコフレーム。

初代から観てきた人なら、

「この二人、とうとうここまで来たか」

となる映画です。

主要人物は、

アムロ・レイ。

シャア・アズナブル。

ブライト・ノア。

チェーン・アギ。

クェス・パラヤ。

ハサウェイ・ノア。

そう。

ハサウェイがここで登場します。

覚えておいてください。

後で、とても重要になります。


■⑤ 機動戦士ガンダムUC

U.C.0096

『逆襲のシャア』から3年後。

主人公は、

バナージ・リンクス。

彼が出会う少女が、

オードリー・バーン。

そしてRX-0 ユニコーンガンダム。

物語の中心にあるのが、

「ラプラスの箱」

です。

地球連邦という巨大な体制が、なぜ現在の形になったのか。

ニュータイプとは何なのか。

一年戦争から続いてきた、

地球と宇宙。

連邦とジオン。

その対立をもう一度振り返る作品でもあります。

そして僕の好きな、

ジンネマン。

マリーダ・クルス。

この二人がいい。

本当にいい。

初代、Ζ、ΖΖ、逆襲のシャアを知ったあとに観ると、

過去の人物、機体、思想が次々につながります。

だから初心者には、いきなりUCからではなく、

ここまで来てから観てほしい。


■⑥ 機動戦士ガンダムNT

U.C.0097

UCの一年後。公式にも『UC』の「ラプラス事変」から1年後を描く作品として位置づけられています。

主人公は、

ヨナ・バシュタ。

そして、

ミシェル・ルオ。

リタ・ベルナル。

この三人。

物語の中心となるMSが、

ユニコーンガンダム3号機 フェネクス。

UCでサイコフレームが見せた現象を、

「じゃあ、あれはいったい何だったんだ?」

と、さらに一歩踏み込んでいく作品です。

ニュータイプ。

意識。

肉体。

時間。

ここまで来るとガンダムというより、かなりSF。

前にこのブログでフェネクスを材料工学から考えましたが、あの記事につながるのがここです。


■⑦ 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

U.C.0105

そして、あの少年が大人になります。

ハサウェイ・ノア。

『逆襲のシャア』でクェスと出会った少年です。

時代が進み、地球連邦政府はさらに腐敗。

ハサウェイは、

マフティー・ナビーユ・エリン

として反地球連邦政府運動へ身を投じます。

Ξガンダム。

ペーネロペー。

ギギ・アンダルシア。

ケネス・スレッグ。

そしてハサウェイ。

ここでは、

「正義のガンダムが悪い敵を倒す」

という構図は、ほとんどありません。

テロリズム。

政治。

環境問題。

特権階級。

そして理想と現実。

アムロやシャアが残したものの先で、

次の世代は何を選んだのか。

そこを見る作品だと思います。


■⑧ 機動戦士ガンダムF91

U.C.0123

ここで時代が大きく飛びます。

アムロもシャアもいません。

ジオンとの戦争でもありません。

新たな敵、

クロスボーン・バンガード。

主人公は、

シーブック・アノー。

ヒロインは、

セシリー・フェアチャイルド。

そしてガンダムF91。

MSも小型化。

ビーム・シールドも登場。

宇宙世紀の技術そのものが一段変わります。

最初は、

「これ、本当に同じ宇宙世紀?」

と思うかもしれません。

でも同じ世界。

一年戦争から40年以上が経過し、

戦争の形そのものが変わった宇宙世紀

です。


■⑨ 機動戦士Vガンダム

U.C.0153

さらに30年後。

主人公は、

ウッソ・エヴィン。

敵は、

ザンスカール帝国。

味方側はリガ・ミリティア。

そしてヴィクトリーガンダム。

この時代になると、かつて巨大だった地球連邦の存在感はかなり薄くなっています。

つまり初代から追ってきた人には、

ここがかなり重要。

一年戦争では、

「巨大すぎる地球連邦」

だった。

それが150年代になると、

世界を十分に統制できない。

歴史として見ると、

宇宙世紀とは、地球連邦が少しずつ力を失っていく物語

でもあるんです。

そしてVガンダム。

かなり重いです。

人が死ぬ。

戦争が容赦ない。

ウッソがまだ少年だからこそ、その異常さが際立ちます。


■じゃあ0080、08小隊、0083は?

ここまでが、初心者にまず勧めたい宇宙世紀本流ルート

でも宇宙世紀には、その歴史の「横」を描いた名作があります。

『第08MS小隊』。

『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』。

『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』。

特に0083は、一年戦争後のU.C.0083を舞台に、コウ・ウラキとアナベル・ガトーの戦いを描き、『機動戦士ガンダム』から『Ζガンダム』へ至る歴史の空白を埋める作品として公式にも説明されています。

08小隊と0080は一年戦争を別の場所、別の人間から見る物語。

だから最初の『機動戦士ガンダム』を観たあと、

「一年戦争をもっと知りたい」

と思ったら、この辺へ寄り道するといい。

これがまた沼です。


■THE ORIGINは最初に観てもいい?

これもよく聞かれます。

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』には、シャアやセイラ、ザビ家など、初代以前の時代を描いた映像作品があります。

時系列だけ考えれば前。

ただ、僕なら初心者には、

初代を先に勧めます。

シャアとは何者なのか。

ザビ家とは何なのか。

それを知ってからORIGINを見る方が、

「ああ、ここにつながるのか」

という面白さがあるからです。

歴史順に観ることと、

物語として一番面白い順番

は必ずしも同じではありません。


■初心者は、とりあえずこれでいい

全部観る必要はありません。

まず、

機動戦士ガンダム

Ζガンダム

ΖΖガンダム

逆襲のシャア

ガンダムUC

ガンダムNT

閃光のハサウェイ

F91

Vガンダム

これを一本の大きな歴史として覚えておけば大丈夫。

そして途中で、

「一年戦争が好きだな」

と思ったら08小隊や0080へ。

「Ζまでの政治史が気になる」

なら0083へ。

「シャアが気になる」

ならTHE ORIGINへ。

枝へ入っていけばいい。

宇宙世紀のOVA・劇場作品には、一年戦争の別戦線や『ガンダム』と『Ζ』の間を補完する作品が多数存在し、それぞれが本流の歴史を厚くしています。


■僕が初心者にガンダムを勧めるなら

「ロボットアニメだから」

とは言わないと思います。

ガンダムの面白さって、

ロボットだけじゃないんですよね。

アムロという少年が戦争へ行く。

シャアという男が理想と復讐の間を歩く。

カミーユが大人たちの世界に傷つく。

ジュドーがそれでも前へ進む。

バナージが可能性を信じる。

ハサウェイが理想のために危険な道を選ぶ。

そして、その人たちがいなくなったあとも、

世界は続いていく。

MSは新しくなる。

ガンダムも新しくなる。

でも、

人間は相変わらず同じようなことで悩み、争っている。

そこが宇宙世紀なんだと思います。


■しめ

初めてガンダムを観る人に、

「全部観なきゃ分からないよ」

なんて言ったら、

たぶん逃げます。

僕だって逃げます。

だから最初は一本でいい。

RX-78-2が格好いいから。

シャアが気になるから。

ユニコーンが好きだから。

Ξガンダムが気になるから。

入口なんて何でもいい。

でも一本観て、

「この世界、もう少し知りたいな」

と思ったら。

その作品の前と後を一本ずつ観てみる。

すると点だった作品が線になります。

さらに観る。

線と線がつながる。

そして気がつく。

一年戦争から何十年も経っているのに、

あの戦争で生まれた思想や傷が、まだ残っている。

これが宇宙世紀の面白さです。

ガンダムは作品数が多いから難しいんじゃない。

歴史が長いから、面白い。

まずはアムロがガンダムに乗った、

U.C.0079から。

そこから始めてみてください。

気がついた頃には、

ザクを見ただけで型式番号を確認するようになっています。

そこまで来たら。

ようこそ、こちら側へ。

今日はここまで。それでは、また別のお話で。