おはこんにちは。
どうも僕です。
ガンダムの宇宙戦。
ビームライフルが、
ズキューン。
スラスターが、
ゴォォォ。
そして、
モビルスーツが爆発する。
ドォン!
これ。
当たり前のように見ています。
でも、
ふと思いました。
宇宙って、音聞こえないよね?
真空の宇宙空間。
空気がない。
だったら、
ザクが爆発しても、
ビームが飛んでも、
本当は何も聞こえないはず。
では、
モビルスーツのパイロットは、
完全な無音の中で戦っているのでしょうか。
今回は、
ガンダムの戦場を、
ちょっと珍しい、
「音」
という方向から考えてみたいと思います。
■そもそも、なぜ宇宙では音が聞こえない?
まず、
音とは何でしょう。
音は、
振動です。
何かが振動すると、
周囲の空気を揺らす。
その振動が伝わり、
耳の鼓膜を揺らす。
そこで、
人間は音として感じます。
ところが、
宇宙空間には、
音を運んでくれる空気がほとんどありません。
だから、
目の前で大爆発が起きても、
その振動を耳まで運ぶものがない。
つまり、
基本的には聞こえない。
映画で宇宙船が、
ドカーン!
と爆発するのは、
映像作品としての演出というわけです。
■ではガンダムの戦場は「無音」なのか?
ここで終われば、
簡単です。
宇宙では、
音は聞こえません。
以上。
……でも、
モビルスーツの場合、
ちょっと事情が違います。
なぜなら、
パイロットは宇宙空間へ、
裸で浮かんでいるわけではありません。
巨大な機械の中にいる。
ここがポイントです。
■機械の中には「音を伝えるもの」がある
モビルスーツの中には、
空気があります。
そして、
金属があります。
フレーム。
装甲。
配管。
コックピット。
これらは、
振動を伝えます。
つまり、
外の宇宙は無音でも、
自分のモビルスーツが発生させた振動は、パイロットまで届く。
ここから、
コックピットの世界が、
一気にうるさくなります。
■スラスターを吹かす
まず、
出撃。
スラスター点火。
外から見れば、
青白い噴射。
格好いい。
宇宙空間なので、
外部へ音は伝わりません。
でも、
スラスターそのものは、
機体に取り付けられています。
推進器が作動する。
振動する。
その振動が、
バックパックから、
フレームへ。
フレームから、
胴体へ。
そして、
コックピットへ。
だからパイロットには、
「ゴォォォ!」
という外の音ではなく、
機体そのものが震えている感覚
として伝わった可能性があります。
■ザクの中は結構うるさかった?
想像してみます。
ザクのコックピット。
出撃。
ジェネレーターが動いている。
冷却装置が動く。
油圧系統。
モーター。
アクチュエーター。
姿勢制御。
スラスター。
通信。
警報。
そこへ、
パイロットの呼吸。
宇宙だから静か。
どころではありません。
むしろ、
機械の中だからこそ、ずっと何かが鳴っている。
そんな空間だったのではないでしょうか。
■モビルスーツが歩けばどうなる?
そして、
地上。
これはもっと凄そうです。
ザクが、
一歩踏み出す。
18メートル級の機械です。
ドン。
もう一歩。
ドン。
その衝撃は、
脚部からフレームを伝わり、
胴体まで来る。
さらに、
関節が動く。
装甲が振動する。
内部の機器も揺れる。
パイロットには、
外から聞こえる「足音」より、
機体内部を伝わってくる振動の方が強烈だった
のではないでしょうか。
■ビームライフルを撃ったら?
そして、
武器。
ビームライフル。
現実の銃のように火薬を爆発させる武器ではありません。
だから、
同じような銃声がするとは限らない。
でも、
発射時には、
エネルギー系統や機器が作動する。
さらに、
巨大な武器を腕で保持している。
そこで生じた振動が、
腕。
肩。
胴体。
コックピットへ伝わる可能性があります。
つまり、
アニメで聞こえる、
「ズキューン!」
ではない。
パイロットが感じるのは、
ドンッ。
という、
機体内部から来る衝撃だったかもしれません。
■ザク・マシンガンなら、もっと凄い
では、
実弾兵器。
ザク・マシンガン。
こちらは、
もっと分かりやすい。
巨大な実弾を、
連続で発射する。
当然、
反動があります。
ダダダダダ。
その反動を、
ザクの腕が受ける。
肩へ。
胴体へ。
フレームへ。
そして、
パイロットへ。
つまり、
マシンガンを撃っている間、
コックピットそのものが、
細かく振動していた可能性があります。
これ。
かなり疲れそうです。
■一番怖いのは「被弾音」
そして、
私が一番怖いと思うのが、
これ。
被弾。
ビームが装甲をかすめる。
実弾がシールドへ当たる。
破片が機体へぶつかる。
外の宇宙では、
音は聞こえません。
でも、
自分の機体へ当たった瞬間、
話が変わる。
衝撃が、
装甲へ入る。
フレームへ伝わる。
そして、
コックピットまで来る。
■18メートルの「鐘」の中にいる
想像してください。
巨大な金属構造物。
その中心に、
自分が座っている。
そこへ、
外から何かがぶつかる。
ガンッ!
あるいは、
ゴンッ!
という鈍い振動。
どこに当たった?
装甲は抜かれた?
腕か?
脚か?
ジェネレーターか?
パイロットには、
外の爆発音より、
この音の方が、
よほど怖かったのではないでしょうか。
モビルスーツ全体が、
巨大な鐘のように、
衝撃を伝えてくる。
■しかも、敵の音は聞こえない
そして、
宇宙戦最大の恐怖。
自分の機体の音は、
聞こえる。
でも、
敵の音は聞こえない。
後ろから、
ザクが近づいてくる。
スラスター全開。
でも、
聞こえない。
ビームライフルを構える。
聞こえない。
撃つ。
それでも、
直接こちらへ何かが伝わらない限り、
発射音そのものは聞こえない。
つまり、
パイロットは、
耳で敵を探せません。
■人間は「音」でかなり周囲を判断している
これ、
結構怖いと思います。
普段、
私たちは無意識に、
音で周囲を判断しています。
後ろから車が来た。
誰かが近づいた。
物が落ちた。
扉が開いた。
見ていなくても、
音で分かる。
でも、
宇宙戦では、
それが使えない。
敵を発見するには、
カメラ。
センサー。
通信。
そして、
自分の目。
以前書いた、
コックピットの「視界」の重要性が、
ここでまた出てきます。
■音を人工的に作っていた可能性は?
ここからは、
ちょっと面白い考察。
だったら、
コンピューターが、
敵の位置を音で知らせたらどうでしょう。
右後方に敵。
右耳側から警告音。
左上に敵。
左上方向から音を出す。
接近。
音が大きくなる。
つまり、
実際には聞こえない敵の動きを、
人工的な音へ変換する。
これは、
かなり合理的です。
■「ズキューン」は本当に効果音だった?
そう考えると、
アニメで聞こえる戦闘音。
あれを、
全部ただの演出だと考えなくても面白い。
もしかすると、
モビルスーツのコンピューターが、
センサー情報を、
パイロットに分かりやすい音へ変換していた。
敵機接近。
ビーム発射。
ロックオン。
被弾。
それぞれ違う音を付ける。
人間は、
映像だけより、
映像+音の方が、
素早く状況を理解できます。
つまり、
存在しない音を作ることで、パイロットに戦場を感じさせる。
そんなシステムがあっても、
不思議ではありません。
■ニュータイプには「静寂」が違って見えた?
そして、
ここでもニュータイプ。
普通のパイロットには、
背後の敵は聞こえない。
センサーが必要。
でも、
ニュータイプなら、
「来る。」
と感じる。
音がない宇宙で、
敵の存在を感じ取れる。
もしそうなら、
これはものすごい能力です。
視界だけではない。
音にも頼らない。
人間が本来持っている感覚の外側から、
戦場を認識している。
宇宙戦でニュータイプが圧倒的なのも、
少し納得できます。
■そして音は「故障」を教えてくれる
もう一つ。
機械を扱う人なら、
分かるかもしれません。
いつもと違う音。
妙な振動。
カタカタ。
ガリガリ。
普段はしない音。
これ、
故障の兆候です。
モビルスーツでも、
同じだったのではないでしょうか。
ベテランパイロットなら、
音だけで、
「あれ?」
と気づく。
■「このザク、何かおかしい」
関節の作動音。
ジェネレーターの振動。
冷却ポンプ。
スラスター。
普段乗っている機体なら、
いつもの音を、
身体が覚えている。
だから、
ほんの少し違う。
それだけで、
気づく。
機械の声を聞く。
これ。
ベテラン兵っぽくて、
妙に格好いい。
整備兵なら、
もっと分かるでしょう。
■コックピットは静かであるべきなのか?
現代の乗り物なら、
静粛性は快適さにつながります。
でも、
兵器なら、
必ずしも静かなら良いとは限りません。
必要な振動。
必要な作動音。
それまで消してしまうと、
機体の異常に気づけない可能性があります。
だから、
騒音は減らす。
でも、
必要な情報は残す。
あるいは、
センサー情報として人工的に再現する。
つまり、
モビルスーツの音響設計も、
実はかなり重要だったのかもしれません。
■宇宙は静か。でも、モビルスーツは静かではない
ここまで考えると、
最初の疑問に戻ります。
宇宙で、
モビルスーツの音は聞こえるのか。
外から来る音は、
基本的には聞こえない。
でも、
自分の機体が作る音。
自分の機体へ伝わる衝撃。
コックピット内部の音。
警告音。
通信。
それらは、
聞こえる。
つまり、
宇宙は静かでも、モビルスーツの中は決して静かではない。
■しめ
想像してみます。
宇宙。
外には、
音のない世界が広がっている。
敵機が、
無音で飛んでいく。
爆発する。
それでも、
外から音は来ない。
でも、
コックピットの中では、
ジェネレーターが唸る。
冷却装置が動く。
スラスターの振動が、
背中から伝わる。
警報が鳴る。
無線から、
仲間の声が飛ぶ。
そして、
突然。
ガンッ。
機体全体が震える。
被弾。
外は、
静寂。
中は、
轟音。
これ。
宇宙戦の怖さって、
もしかすると、
ここにあるのかもしれません。
聞こえるはずの敵が、
聞こえない。
聞きたくない自分の機体の悲鳴だけが、
聞こえてくる。
ガンダムの宇宙戦。
次に見るときは、
爆発ではなく、
少しだけ、
コックピットの中の「音」
を想像してみてください。
いつもの戦闘シーンが、
妙に怖く見えるかもしれません。
今日はここまで。
それでは、また別のお話で。