おはこんにちは。
どうも僕です。
ガンダムを見ていると、
新型モビルスーツが登場するたび、
性能が上がります。
出力。
推力。
センサー。
武装。
装甲。
数字だけ見れば、
当然、
新しい機体の方が強い。
では、
古いモビルスーツはどうなるのか。
普通に考えれば、
退役。
解体。
スクラップ。
……となりそうなものですが、
宇宙世紀を見ると、
なかなか消えない。
ザク。
ジム。
旧ジオン系MS。
そしてジェガン。
「まだ使ってるの?」
と思うような機体が、
何十年も後の戦場に現れます。
これ。
単なるファンサービスなのでしょうか。
今回は、
旧式モビルスーツが戦場から消えない理由を、
兵器の性能ではなく「使い続ける側」から考えてみたいと思います。
■最新鋭機=最高の兵器なのか?
新型機が登場すると、
旧型より強くなります。
これは当然です。
しかし、
軍隊が兵器を見るとき、
性能だけを見ているわけではありません。
いくら強くても、
一機しかない。
壊れたら直せない。
部品がない。
扱える整備士がいない。
パイロットの訓練にも時間がかかる。
それでは、
軍隊として使いにくい。
兵器に必要なのは、
強さだけではないのです。
■「今日動く」という性能
ここで、
性能表には載らない重要な数字があります。
稼働率。
100機持っていても、
50機しか動かなければ、
戦場に出せるのは50機です。
逆に、
旧式でも、
100機中90機が動くならどうでしょう。
整備方法が確立されている。
部品もある。
故障しやすい場所も分かっている。
整備士も慣れている。
だったら、
こちらの方が軍隊として信用できる場合があります。
つまり、
「今日、確実に動く」ことも立派な性能なのです。
■古い兵器には「故障の歴史」がある
新型兵器には、
一つ弱点があります。
経験がない。
どこが壊れるのか。
どんな環境に弱いのか。
どの部品が消耗するのか。
まだ十分なデータがありません。
一方、
10年使われた兵器なら、
現場は知っています。
「ここが壊れやすい。」
「この音がしたら危ない。」
「この部品は早めに交換する。」
そんな情報が、
マニュアルだけではなく、
整備員の経験として蓄積されている。
これが、
いわゆる枯れた技術の強さです。
■ザクが生き残る理由
そう考えると、
ザク系MSが長く使われるのも、
それほど不思議ではありません。
大量生産された。
大量の部品が存在した。
多くの整備兵が扱った。
多くのパイロットが乗った。
つまり、
兵器としての情報量が、
圧倒的に多い。
最新鋭機には性能で負けても、
「ザクなら直せる」
という人間が世界中にいる。
これは、
戦争が終わった後の世界では、
かなり大きな価値だったのではないでしょうか。
■『ガンダムUC』トリントン戦というMS博物館
そして、
旧式MS好きにはたまらない場面。
『機動戦士ガンダムUC』の、
トリントン基地周辺での戦闘。
ここには、
さまざまな旧ジオン系MSが登場します。
「まだ残っていたのか。」
という機体まで出てくる。
初めて見た時は、
もう、
MS博物館。
でも、
世界観から考えると面白い。
ジオン残党には、
地球連邦軍のような巨大な生産力はありません。
新型機を、
大量に作ることも難しい。
だったら、
どうするのか。
あるものを使う。
これしかありません。
■旧式機は「弱いから捨てる」とは限らない
旧式MSでも、
用途によっては十分使えます。
基地警備。
偵察。
輸送。
後方支援。
対歩兵。
そして、
敵が最新鋭機でなければ、
戦闘にも使える。
すべての任務に、
最新型MSが必要なわけではありません。
これは、
自動車でも同じです。
近所へ荷物を運ぶために、
毎回レーシングカーはいりません。
必要な性能を満たしているなら、
古い車でも仕事はできます。
兵器も、
同じなのだと思います。
■そして「部品取り」という存在
さらに、
大量生産された旧式機には、
もう一つ強みがあります。
共食い整備。
動かない機体から、
使える部品を外す。
そして、
別の機体へ取り付ける。
一機を犠牲にして、
一機を動かす。
新品部品が手に入らない組織なら、
これは非常に重要です。
特にジオン残党のような勢力なら、
工場から新品部品が届くとは限りません。
だから、
戦場跡に残された機体そのものが、
部品倉庫になる。
以前書いた、
「MSの中古市場」ともつながる話です。
■新型機は整備士まで新しくしなければならない
そして、
意外と忘れられがちなのが、
人間です。
新型MSを導入する。
すると、
パイロットだけ訓練すればいいわけではありません。
整備士。
補給担当。
武器担当。
輸送担当。
全員が、
新しい機体を覚えなければならない。
工具が変わるかもしれない。
部品が変わるかもしれない。
診断装置も変わるかもしれない。
つまり、
新型兵器を一機導入するということは、
その周囲のシステムまで更新すること。
ここに、
莫大な金がかかります。
■そこでジェガンである
そして、
宇宙世紀の長寿命MSを考えるなら、
外せない機体があります。
RGM-89 ジェガン。
『逆襲のシャア』で登場。
その後、
『ガンダムUC』でも活躍。
さらに時代が進んだ『F91』では、
旧式化しながらもジェガン系列の機体が運用されています。
これ。
かなり長い。
モビルスーツの進化速度を考えれば、
異例とも言えるでしょう。
■なぜジェガンは長く使われたのか
私は、
ジェガンが圧倒的に強かったから、
とは思いません。
むしろ、
「ちょうどよかった」
のではないでしょうか。
必要十分な性能。
量産性。
整備性。
運用実績。
そして、
長期間使うことで蓄積されたノウハウ。
さらに改修する。
D型。
スタークジェガン。
用途に合わせて、
基本設計を使い続ける。
新しいMSをゼロから作るより、
既存のジェガンを改良した方が安い。
軍隊としては、
非常に合理的です。
■30年前の兵器は本当に「旧式」なのか?
『F91』の時代になると、
ジェガンは明らかに苦戦します。
小型化された、
新世代モビルスーツ。
性能差は大きい。
だから、
ジェガンは旧式です。
でも、
ここで考えてみたい。
30年以上使われた兵器を、
単純に「失敗作」と呼べるでしょうか。
むしろ、
30年間使い続けられた。
これこそ、
兵器として大成功だった証拠
とも考えられます。
■兵器に必要なのは「最強」ではない
戦場では、
最強の一機があればいいわけではありません。
必要な場所に。
必要な数を。
必要な時に。
送り込める。
壊れたら、
直せる。
弾薬が届く。
部品が届く。
パイロットが乗れる。
そして、
明日も動く。
そう考えると、
兵器として重要なのは、
カタログスペックだけではありません。
運用できることそのものが性能なのです。
■ガンプラで見る「長寿命兵器」ジェガン
そして、
このジェガンという機体。
ガンプラで見ると、
また面白い。
基本形。
改修型。
特殊任務型。
同じジェガンなのに、
少しずつ姿が変わっていく。
まるで、
一つの兵器が現場の要求に合わせて、
長い時間をかけて成長していったように見えます。
HGUCシリーズなら、
ジェガン系を並べる楽しみもあります。
素のジェガン。
D型。
スタークジェガン。
同じRGM-89系列なのに、
用途によって雰囲気が違う。
主人公機を並べるのとは、
また違う楽しさがあります。
「兵器の歴史を並べる。」
量産機好きには、
これが妙に刺さるのである。
■まとめ
旧式モビルスーツは、
なぜ戦場から消えないのか。
安いから。
部品があるから。
整備できるから。
パイロットが慣れているから。
必要十分な性能があるから。
そして、
長年使われたことで、
膨大な運用データがあるから。
新型機には、
未来があります。
でも、
旧式機には、
積み重ねた時間があります。
どちらが優れているかではありません。
役割が違うのです。
■しめ
子どもの頃。
新型ガンダムが登場すると、
やっぱりワクワクしました。
強い。
速い。
新しい。
でも、
大人になってくると、
少しくたびれた量産機が、
妙に格好よく見えてきます。
ジェガン。
ザク。
ジム。
何年も使われ、
何度も直され、
それでも、
まだ動く。
これ。
機械として、
ものすごく格好いい。
最強ではない。
最新でもない。
でも、
必要な時に、
ちゃんと動く。
もしかすると、
兵器にとって最高の褒め言葉は、
「強い」ではなく、
「こいつなら今日も使える。」
なのかもしれません。
今日はここまで。
それでは、また別のお話で。