おはこんにちは。
どうも僕です。
ガンダムを見ていると、
宇宙空間でモビルスーツが当たり前のように向きを変えています。
腕を振る。
脚を曲げる。
身体をひねる。
それだけでスッと姿勢が変わる。
子どもの頃は、
「ロボットだから動けるんだ。」
そんな程度にしか思っていませんでした。
でも大人になって見返すと、
ここにはガンダムらしい、とても面白い設定がありました。
それが
AMBAC(アンバック)
です。
今回は、
・AMBACとは何か
・なぜ人型だからこそ有利なのか
・現実の宇宙工学との共通点
・モビルスーツが人型である理由
この視点から考察していきたいと思います。
それではいってみましょう。
■宇宙では「止まる」「曲がる」が難しい
まず前提として、
宇宙には空気がありません。
飛行機のような翼も、
自動車のようなタイヤも意味を持ちません。
一度動き始めた物体は、
外から力を加えない限り、
そのまま動き続けます。
つまり宇宙では、
向きを変えること自体が難しい。
だから現実の人工衛星や宇宙船は、
小さな姿勢制御用スラスターを噴射して方向を変えています。
■AMBACとは何か
ここで登場するのが
**AMBAC(Active Mass Balance Auto Control)**です。
簡単に言えば、
手足を動かした反作用を利用して機体の姿勢を制御する技術です。
例えば、
右腕を大きく振る。
すると、
その反作用で機体全体は反対方向へわずかに回転します。
脚を曲げれば、
重心も変化します。
つまり、
腕や脚そのものが
姿勢制御装置として働いているのです。
■フィギュアスケートと同じ理屈
これを説明する一番分かりやすい例があります。
フィギュアスケートです。
選手がスピンするとき、
腕を大きく広げています。
そして、
腕を身体へ引き寄せると、
急に回転速度が速くなります。
これは
角運動量保存
という物理法則です。
モビルスーツも同じ。
腕。
脚。
バックパック。
盾。
それらの質量を利用して、
効率よく姿勢を変えている。
ガンダム世界のAMBACは、
この物理法則を発展させた技術だと考えると、とても理解しやすくなります。
■だから人型だった
以前、
「モビルスーツはなぜ人型なのか」
という話を少し書きました。
AMBACを考えると、
その答えが見えてきます。
腕がある。
脚がある。
左右対称に動かせる。
それぞれに十分な質量がある。
つまり、
人型だからAMBACが使えたのではなく、
AMBACを最大限活かすために、人型という形が最適だったとも考えられるのです。
ここがガンダムという作品の面白いところ。
ただ「カッコいいから人型」では終わらせません。
そこに、ちゃんと理屈を用意しているのです。
■以前考察した「盾」ともつながる
実は、
以前書いた
「なぜモビルスーツの盾は左腕にあるのか」
という記事とも、
AMBACは深く関係しています。
盾は防御だけではありません。
大きな質量を持つ装備です。
もし腕を動かすだけで姿勢制御ができるなら、
盾の重量もAMBACに利用できた可能性があります。
つまり、
盾は
防御装備。
そして、
姿勢制御を助ける重量物
という役割も担っていたのかもしれません。
■バックパックとも関係する
さらに、
バックパックの記事ともつながります。
バックパックには、
大型バーニア。
推進剤。
補助スラスター。
様々な装備が詰め込まれています。
しかし、
AMBACがあるからこそ、
バーニアだけに頼らず姿勢制御ができる。
これは燃料の節約にもつながります。
宇宙戦では、
燃料は弾薬と同じくらい重要です。
だからAMBACは、
単なる設定ではなく、
戦闘継続能力を高める技術でもあったのでしょう。
■現実でも似た考え方はある
実は、
宇宙飛行士も船外活動では、
腕や脚を動かして姿勢を微調整しています。
もちろん、
ガンダムほど大きく方向転換することはできません。
それでも、
身体を動かして姿勢を整えるという考え方は、
現実の宇宙工学にも存在しています。
ガンダムは、
完全な空想ではなく、
現実の物理法則を上手く取り入れて、
「人型兵器」を成立させている作品なのです。
■まとめ
AMBACとは、
単なるSF用語ではありません。
■手足の質量を利用する。
■反作用を利用する。
■燃料を節約する。
■姿勢制御を助ける。
こうした現実の物理法則を発展させた、
宇宙世紀ならではの技術だったのでしょう。
■しめ
子どもの頃は、
モビルスーツが手足を動かす姿を見ても、
「ロボットだから。」
それ以上は考えませんでした。
でも大人になって見返すと、
その動き一つひとつに、
物理学や工学の考え方が詰め込まれていたことに気付きます。
私は、AMBACという設定こそ、
ガンダムが単なるロボットアニメではなく、
「宇宙で本当に戦う兵器」を真剣に考えた作品であることを象徴しているように思います。
だから40年以上経った今でも、
新しい発見があり、
何度見ても面白い。
それがガンダムという作品の魅力なのかもしれません。
今日はここまで。
それでは、また別のお話で。