おはこんにちは。
どうも僕です。
ガンダムを見ていて、
ふと思った。
モビルスーツの指って、
5本も必要か?
である。
ガンダム。
ザク。
ジム。
ゲルググ。
ジェガン。
ほとんどのモビルスーツは、
人間と同じ5本指を持っている。
しかし現実世界を見てみる。
工場ロボット。
建設機械。
宇宙ロボット。
その多くは、
2本。
3本。
多くても4本。
人間の手を忠実に再現しているものは少ない。
理由は簡単。
複雑だから。
である。
今回は、
なぜ宇宙世紀の技術者達は、
わざわざ5本指を選んだのか。
工学と人間工学の両面から考えてみたい。
それではいってみましょう。
■まず結論
工学的には、
5本指は非効率である。
しかし、
人間を拡張する兵器として考えると、
最も合理的だった。
というのが私の結論である。
■現実のロボットは指が少ない
例えば工場ロボット。
必要なのは、
掴む。
持つ。
置く。
だけ。
なので、
2本や3本で十分。
むしろその方が壊れにくい。
■指は故障の塊
人間の手を見てみる。
指は5本。
関節は14個以上。
筋肉。
腱。
神経。
非常に複雑である。
モビルスーツならどうなるか。
モーター。
油圧。
センサー。
駆動系。
制御系。
全部必要。
つまり、
整備兵が泣く。
のである。
■ザクの手を考えてみる
例えば旧ザクやザクⅡ。
全高17m級。
指一本だけでも乗用車並みの大きさになる。
その巨大な指を、
5本独立して動かす。
恐ろしく複雑。
なのである。
■なら3本で良くない?
実際、
工学だけならそうなる。
例えば、
クレーンの把持装置。
宇宙作業ロボット。
建設機械。
3本でも十分掴める。
むしろ強度は高い。
部品点数も少ない。
整備も楽。
コストも安い。
兵器として考えるなら、
こちらの方が合理的である。
■ではなぜ5本なのか
ここで発想を変える。
モビルスーツは、
ロボットではない。
人間の延長。
なのである。
■宇宙世紀の答え
以前、
コックピットの記事で書いた。
全天周モニター。
AMBAC。
サイコミュ。
これらは全て、
人間の感覚を機械へ拡張する技術だった。
つまり、
モビルスーツとは第二の身体。
なのである。
■人間は5本指で育っている
我々は生まれてからずっと、
5本指で生活している。
箸を持つ。
ドアを開ける。
コップを握る。
ペンを書く。
スマホを触る。
全て5本指。
脳がそう覚えている。
のである。
■もし3本指だったら
想像してみる。
自分の手を握る。
しかし機体の手は3本。
自分の感覚と、
機械の動きが一致しない。
脳は混乱する。
特に宇宙世紀のように、
機体を身体の延長として扱う世界では、
これは大きな問題になる。
■ニュータイプ時代になるとさらに重要
Ζガンダム。
νガンダム。
サザビー。
そしてサイコミュ搭載機。
これらは単なる操縦ではない。
機体と一体化する。
のである。
アムロは操縦桿を動かしている。
しかし同時に、
腕を振る感覚で機体を動かしている。
その時、
5本指であることは極めて重要になる。
■実は戦術面でも便利
5本指は器用だ。
武器を持つ。
武器を持ち替える。
残骸をどける。
味方を救助する。
宇宙船のハッチを開ける。
工事をする。
補給物資を運ぶ。
汎用性が高い。
のである。
■モビルスーツの祖先を思い出す
ここで以前紹介した企業研究の記事に繋がる。
ジオニック社
は元々、
宇宙作業機械メーカーだった。
つまり、
モビルスーツの祖先は戦車ではない。
重機。
なのである。
■工学的に見ると不合理
しかし面白い。
工学だけで考えれば、
5本指は不合理。
部品が増える。
故障が増える。
整備時間が増える。
コストが増える。
軍としては頭が痛い。
■それでも採用された理由
なぜか。
答えは単純。
人間が使うから。
である。
■ジオンも連邦も同じ答え
ここが興味深い。
連邦。
ジオン。
アナハイム。
ジオニック。
思想も文化も違う。
しかし、
最終的に辿り着いた答えはほぼ同じ。
5本指。
なのである。
■工学と人間工学の戦い
工学だけなら、
3本指。
あるいはクローアーム。
それで十分。
しかし、
人間工学を入れた瞬間に話が変わる。
人間が自然に扱えるか。
これが最優先になる。
■おすすめガンプラ
今回の記事を書いていて思った。
実はガンプラでも、
手を見ると技術の進化が分かる。
近年のキットほど、
人間の手に近付いているのである。
MG RX-78-2 ガンダム Ver.3.0
指の可動や手の表情が非常に豊か。
「人型兵器」を感じられる名キット。
公式サイト
MG RX-78-2 ガンダム Ver.3.0(バンダイホビーサイト)
MG MS-06J ザクⅡ Ver.2.0
巨大な5本指をじっくり観察できる。
この記事との相性は抜群。
公式サイト
MG MS-06J ザクⅡ Ver.2.0(バンダイホビーサイト)
RG νガンダム
サイコミュと人機一体を象徴する機体。
今回の考察を最も体現している。
公式サイト
HGUC アッガイ
人間の手と作業機械の中間。
モビルスーツのルーツを感じられる。
公式サイト
■まとめ
モビルスーツの5本指は、
工学的合理性だけでは説明できない。
👉 武器を扱うため
👉 作業をするため
👉 人間と同じ感覚で操作するため
👉 第二の身体として機能するため
に存在している。
■しめ
今回調べていて、
少し面白いことに気付いた。
工学だけを追求するなら、
モビルスーツはもっと違う姿になっていたはずだ。
指は3本。
あるいはクロー。
もっと単純で、
もっと強くて、
もっと安い兵器になっていただろう。
しかし、
宇宙世紀の技術者達はそうしなかった。
彼らが作ろうとしたのは、
最強の兵器ではない。
人間の能力を最大限引き出す機械だった。
だから人型になった。
だから5本指になった。
だから人間に似ていった。
工学を突き詰めると効率へ向かう。
しかし人間工学を突き詰めると、
結局は人間そのものへ戻ってくる。
モビルスーツとは兵器でありながら、
人類が作り上げた巨大な分身だったのかもしれない。
今日はここまで。
それでは、また別のお話で。