おはこんにちは。
どうも僕です。
ガンダムを見ていて、
ふと思ったことがある。
なぜコックピットは胴体にあるのか。
である。
人間の脳は頭にある。
目も頭にある。
ならば、
モビルスーツも頭にパイロットを乗せた方が自然ではないだろうか。
実際、
初めてガンダムを見た子供なら、
「頭の中に人が乗っている」
と思っても不思議ではない。
しかし宇宙世紀の技術者達は、
そうしなかった。
そこには工学的な合理性と、
人間という生き物の面白い特性が隠されているのである。
それではいってみましょう。
■まず結論
工学的には、
胴体が最も合理的だから。
である。
しかし、
話はそれだけでは終わらない。
■頭部は脳ではない
まず勘違いしやすい。
モビルスーツの頭部は、
人間でいう脳ではない。
目。
耳。
アンテナ。
レーダー。
なのである。
つまり、
センサータワー。
■実際によく壊れる
初代ガンダムからしてそう。
頭部が破壊されるシーンは意外と多い。
しかし、
機体は戦闘を継続する。
なぜか。
予備カメラがあるから。
なのである。
つまり、
頭は消耗品。
パイロットを乗せる場所ではない。
■ミノフスキー粒子との関係
ここで以前の記事に繋がる。
宇宙世紀では、
ミノフスキー粒子によって長距離レーダーが使いにくくなる。
結果、
視覚センサーが重要になる。
だから頭部には高性能カメラが集中する。
しかし、
センサーを置くことと、
人を乗せることは別問題なのである。
■工学的には重心が全て
ここが非常に重要。
巨大ロボットは、
重心との戦いである。
もし頭部にパイロットを乗せたらどうなるか。
操縦席。
生命維持装置。
脱出装置。
装甲。
配線。
全部高い位置に積むことになる。
すると重心が上がる。
転びやすい。
制御しにくい。
姿勢制御が難しくなる。
なのである。
■AMBACにも影響する
宇宙世紀には、
AMBACという技術が存在する。
腕や脚を動かして、
機体姿勢を制御する技術である。
宇宙では重力が小さい。
しかし質量は残る。
つまり、
重量バランスは極めて重要。
頭が重いと、
機体全体の挙動に影響する。
■被弾率の問題
さらに問題がある。
頭は高い。
目立つ。
突出している。
つまり、
狙われやすい。
のである。
■戦車で例えると
もし戦車長が、
砲塔のてっぺんに座っていたらどうだろう。
怖い。
私なら絶対に嫌だ。
モビルスーツも同じ。
パイロットは、
できるだけ装甲に囲まれた場所へ置きたい。
その答えが、
胴体中央なのである。
■整備性も大事
企業研究の記事でも触れたが、
兵器は整備しやすくなければならない。
頭部にコックピットがあると、
整備が極めて面倒になる。
しかし、
頭がセンサーだけなら交換は簡単。
壊れたら取り替える。
終わり。
整備兵も助かる。
■ここで一つの疑問
しかし、
ここで気になることがある。
人間は頭の位置で世界を見ている。
のである。
■人間の感覚とのズレ
例えばガンダム。
全高は約18m。
頭は18m付近。
しかし、
コックピットは胸部。
高さは12m前後。
つまり、
パイロットは実際には胸にいる。
なのに、
頭の位置から世界を見ている。
のである。
■本来は気持ち悪い
人間の脳は、
自分がいる場所と、
見ている場所が一致する前提で作られている。
だから、
VR酔いが起こる。
映像は動く。
身体は動かない。
脳が混乱する。
モビルスーツも同じ問題を抱える。
■全天周モニターの凄さ
ここで登場するのが、
全天周モニター。
Ζガンダム以降で採用された有名な技術である。
私は昔、
ただ格好良い演出だと思っていた。
しかし違った。
これは人間工学の塊なのである。
■なぜ必要なのか
頭部カメラ。
肩部カメラ。
脚部センサー。
全ての映像を統合し、
パイロットに自然な景色として見せる。
つまり、
脳に対して
「今、自分は頭の位置にいる」
と思わせているのである。
■ニュータイプ機になるとさらに面白い
ここから先は少し哲学的な話。
Ζガンダム。
νガンダム。
サザビー。
これらにはサイコミュ技術が登場する。
すると、
パイロットは単に操縦するだけではなくなる。
機体と一体化する。
のである。
■アムロはどこにいるのか
物理的には胸にいる。
しかし感覚的には違う。
頭でもない。
胸でもない。
機体全体。
なのである。
腕も。
脚も。
センサーも。
全てが自分の身体になる。
■だから頭部コックピットは不要だった
結局、
宇宙世紀の技術者達が辿り着いた答えは、
意外とシンプルだった。
身体は胴体で守る。
視界はセンサーで補う。
感覚は機械で拡張する。
なのである。
■まとめ
モビルスーツのコックピットが胴体にある理由は、
👉 重心が安定する
👉 被弾率を下げられる
👉 整備性が高い
👉 AMBACに有利
👉 生存率が高い
という工学的理由がある。
しかしそれだけではない。
全天周モニターやサイコミュによって、
人間の感覚そのものを拡張しているのである。
■しめ
今回調べていて面白かった。
連邦も。
ジオンも。
アナハイムも。
ジオニックも。
技術者達は違う場所で働いている。
しかし、
最終的に辿り着く答えは驚くほど似ている。
安全性。
整備性。
効率。
生存率。
工学的合理性を追求すると、
コックピットは自然と胴体へ収まっていく。
そしてもう一つ気付いた。
人間は、
自分の身体の中にしか存在できない生き物だと思っていた。
しかしガンダムの世界では違う。
パイロットは胸に座りながら、
頭の位置で景色を見ている。
さらにニュータイプは、
機体全体を自分の身体のように感じ始める。
つまりモビルスーツとは、
巨大な兵器ではなく、
人間の感覚を拡張する装置だったのかもしれない。
工学が進歩すると、
機械は道具ではなく身体になる。
そんな未来を、
ガンダムは40年以上前から描いていたのである。
今日はここまで。
それでは、また別のお話で。