部屋に戻ろうとした時、酔っ払いに絡まれた。
「お姉ちゃん、綺麗やなぁ~?」
『ちょ…やめてくださいっ。』
「ええやないか、ちょっとくらい…」
掴まれた腕を振り払おうとしたけど、ビクともしない。
『放してくださいッ。』
困っていたその時だった。
『お止めください、お客様。』
「あ…?」
『…雄輔君!?』
どうして雄輔君がここに…?
私の腕を掴んでいた酔っ払いの腕を、雄輔君は笑顔で掴んでいた。
「なんだお前…?」
『ちょっと飲みすぎですよ?手をお放しください。』
そう言うと、酔っ払いの腕を掴む手に力が入った。
その行為に酔っ払いは少し顔をしかめる。
「お客様にこんなことしていいのかよ?あぁ?」
『…この手を放せって言ってんだよ。』
鋭い視線で男を睨みつける…この人は誰?
男性客は怯んで、その場から立ち去った。
『…雄輔君?』
『透子さん、大丈夫?』
こちらを振り返った彼は、いつもの優しい表情に戻っていた。
『私は大丈夫。』
心配そうに私を見つめる彼の目が、なんだか可愛くて・・・
彼を安心させるように、私は笑顔で言った。
『よかった…』
その言葉を聞いた瞬間、目の前が暗くなった。
一瞬、何が起こったのか分からなかった。
気がつくと私は、雄輔君に抱きしめられていた…。
-つづく-