・従来の破壊は、ゲームのやり方を変えてもゲーム自体を変えることはなかったが、エコシステム・ディスラプションは業界の境界が崩れ、業界を基準とした戦略が破壊されてしまうことによって起こる。
・価値構造を構築するには、まずカスタマーインサイトから始め、知見にかかわる価値提案の全体像を明らかにし、次に根幹となる価値要素に分解していく。たとえば、コダックの「画像を通して思い出を追体験し、共有する」という価値提案を考えてみる。ここからは、瞬間を「撮る」、画像を「作り出す」、画像を「見る」ことで記憶を追体験する、画像を人と「共有する」という四つの価値要素が特定できる。ある価値要素が別の価値要素のゲームを変化させる時、エコシステム・ディスラプションが起こるのである。
・エコシステムの防御の原則は、ライバルの価値創造能力を打ち消すのではなく、自社の価値創造能力を維持することが重要である。またそれを行う上でパートナーとの連携は最も重要である。
・補完財が進化を続けていくと、初めは中心的企業とシナジー効果を生み、さらに進化が進むと中心的企業とのシナジー効果がなくなり始める、さらに進化が進むと中心企業のコア製品の価値が損なうようになることがある。これがパートナーが脅威に変化することである。あまりに秀でた補完財が価値を創造し、元の価値自体を傷つけ、脅威となりうるということである。
・最小限の要素によるエコシステム(MVE)と段階的拡張は、パートナーとの連携を進めるためには必要な要素である。
・エコシステムの準備が整ってからでないとイノベーションは起こらない。エコシステムが整っていない状態で技術革新を起こしても市場がついてこない。
・エコシステムのサイクルに沿って、連携を優先させてエコシステムの枠組みを越えるのか、遂行を優先させてエコシステムの枠組みの中で事業を行うのかが失敗しないコツである。