駿河の国で寄り道(41)「愛宕神社」(ヤマトタケルその11) | れいんぼうの部屋

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釣り以外の記事の方が増えています。

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今回のテーマは「駿河の国の見どころ」。

 

「駿河の国の見どころ」での前回は「麓山神社」と「豊由気神社」を訪ねた。

 

「ヤマトタケル」は各地にいろいろな伝説が伝えられていて、駿河の周辺には関連した見どころが多い。

 

 

「愛宕神社」とその境内社の「来宮神社」

 

 

谷津山の東端、かつては愛宕城があった場所に「愛宕神社」がある。

 

北街道の「くら寿司」の手前から100mほど入った蔵の脇に登り口がある。
城のあった時には大手口とされていた。

 

〇愛宕神社登り口


愛宕神社は頂上にあり、階段が続く。
 

階段は古い石段も多く、所々に石燈籠が立ち、石垣の跡等も見かけることができる。

 

別当福寿院跡と思われた場所に別荘風の屋敷が建っている。

そこを通り過ぎて間もなく社があって、駿州来宮神社と書かれている。
 

〇駿州来宮神社

由緒略誌が書かれていて、御祭神「大巳貴命」「五十猛命」「日本武尊」の説明と 神社誌が書かれている。
<御祭神> 大巳貴命 五十猛命 日本武尊

大巳貴命は素盞鳴命の御子で又の名を大国主命に俗にダイコク様と呼ばれて一般に親しまれる御慈悲心深く国造りの神として日本全国至る所に御足跡がある。和を尚び、ニコニコ笑顔を喜び給う福の神様である。

五十猛命は素盞鳴命の御子であって御父と共に朝鮮に渡り彼の地の樹種を持ち帰り日本国土に播種して土地を開発された神様である。

日本武尊は人皇12代景行天皇の皇子で西に東に賊を平定され住民を労り産業を奨励された神様である。御東征の時、静岡周辺の駿河の賊を討たれるのに非常に御苦心され長き月日を費やされた御様子である。

日本平、日本坂その他静岡周辺に尊ゆかりの地名が沢山あるのはこの様な訳である。古来より来宮神社は禁酒の神として一般に信じられ神に禁酒を約束に御神徳無事禁酒が断行出来、身体も頑強に家業も繁栄し家内も円満になった事を神に御礼と共に報告に参拝するこの様な神徳を戴いた方が非常に大勢居られるのである。

<例大祭>

熱海本社の例大祭夏祭は7月14日、15日、16日に行われるが当社は同日が当地方の孟ち盆会に当る為8月15日に祭を執行する。

<神社誌>

当来宮神社は80余年前愛宕山神職丸尾氏によって勧進せられ当腐朽が甚だしいので敬法会が再建したものである。

 

 

しばらく登ると石で出来た鳥居がある。

 

〇石鳥居

 

 

坂を登っていくと参道脇に看板があった。

 

〇鬼の鐙

看板を読む。

「鬼の鐙(あぶみ)」坂道の別名
修験道では一夜にて石の坂道が出現したという
苦行の坂にふさわしい伝承があるのです。

 

 

〇愛宕神社の石段


この急な階段を登ると愛宕神社の本殿がある。
そこは本城があった場所でもある。

 

 

〇愛宕神社

ここが愛宕神社の拝殿と本殿。説明書きを読む。
御祭神 迦具突智命 木花開耶姫命 例祭日 2月24日 夏季大祭 7月24日(千日詣)
由緒
愛宕山は古来より山岳信仰の神体山として庶民の信仰をあつめ、更には徳川家康が駿府城の鬼門除けとして山城国愛宕山権現から馬に乗った将軍地蔵を勧請し、辰年・巳年の守護神として崇敬が篤い。
2月24日の例祭には早朝より花火を打ち上げ、参道手前には露天商が並び登拝者には社務所で甘酒が振舞われ又、福引の楽しみもある。
男子小学生がお供物係を勤め、女子小学生が浦安の舞を奉納する。
祭典は5年目ごとに輪番奉仕するので小学生は皆初めてであり、心の中に一生の思い出として残るであろう。

 

神社の回りが石組となっている。
城の台座だったのかもしれない。

 

〇愛宕神社

新しくなった説明書きを読む。

(祭神)

火之迦具土神(ひのかぐつち)・木花開耶姫(このはなさくや)

(由緒)

愛宕山は神います霊山として信仰された所で古文書(駿河志蓼料・駿国雑誌)等によれば大和朝廷東征の折皇子等のゆかりもある。古墳時代には数基の古墳の存在が地形上推測され境内から へぎ石(竪穴式石室用材)の出土が伝えられている。今川・武田・徳川時代駿府を守る山城として賤機山城・持船山城と共にその任に当たり当時の土塁・空堀が現存する。

(創祀)

天正2年(1571)徳川家康が山城国(京都)より駿府の鬼門除けとして馬に乗った勝軍地蔵を勧請し愛宕山大権現と祀り「辰年・巳年」生まれの人々の守護神として信仰されている。

(神賑)

2月24日(近い日曜日)例大祭には早朝より花火(煙火)を打上げ参道に露店が並び参拝者には社務所で甘酒が振舞われ福引きの楽しみもある採点には男子小学生がお供物係を勤め女子小学生が浦安の舞を奉納する皆初めてであり心の中に一生の思い出として残るであろう。

 

昭和天皇の歌が書かれていた。

浦安の舞 昭和天皇御製

天地の神にぞいのる朝なぎの 海のごとくに波たたぬ世を

 

せっかくここまで来たので城の跡も見る。

 

〇三の曲輪


今は広場になっている。

 

 

今回は「愛宕神社(来宮神社)」を訪ねた。

 

 

駿河の国には「ヤマトタケル」に関わる多くの伝説が有るので、ゆかりの地を巡る。

 

 

次回「駿河の国で寄り道(42)」は「さった峠・鞍佐里神社」ほか。