駿河の国で寄り道(6)駿河七観音「法明寺」 | れいんぼうの部屋

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釣りの記事をメインにしようと思っていましたが
釣り以外の記事の方が増えています。

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2022年4月から駿府周辺の旧東海道を撮りためた写真で振り返った。

2月からは旧東海道にこだわらずに「駿河の国で寄り道」に趣向を変えている。
 

折からの家康ブームに乗って

「駿府城公園」「浅間神社」「臨済寺」「瑞龍寺」を記事にした。

前回も家康ゆかりの「増善寺」「建穂寺」を訪ねた。

 

ほかにも府中宿周辺に家康ゆかりの場所は多い。

家康文化が根付いているので歴史のある場所には関連付ければ何かのつながりが見つかる。

 

今回は少し目先を変える。

 

 

前回訪ねた「増善寺」「建穂寺」は「駿河七観音」で有名な寺。

 

 

「駿河七観音」をテーマに「法明寺」を訪ねる。

 

「駿河七観音」は「安部七観音」とも呼ばれ、

「静岡茶発祥の地」の「足久保」にある「法明寺」から物語が始まる。

 

718年(723年と書かれた資料もある)に聖武天皇が18歳の皇子だった頃、重病になった。

東国にある「楠の大木」を観音菩薩として刻み、これを7つの寺に安置し病気回復を祈願するようお告げがあった。

当時全国行脚の修行をしていた高僧の「行基」を駿河国へ向かわせ、法明寺境内の高さ50mを越えるクスノキの巨木から七体の観音菩薩像を彫った。

最初の1体を平澤寺に、他の6体を駿河国安倍郡の6つの寺(法明寺、増善寺、霊山寺、徳願寺、建穂寺、鉄舟寺)に安置し、王子の病気回復を祈願したところ皇子は快復した。

 

〇駿河七観音(安部七観音)

布袋山平沢寺  真言宗  駿河区 平沢
高福山法明寺  曹洞宗  葵区  足久保 (もと真言宗)
慈悲山増善寺  曹洞宗  葵区  慈悲尾 (もと真言宗 慈悲寺)

鷲峰山霊山寺  真言宗  清水区 大内

大窪山徳願寺  曹洞宗  駿河区 向敷地 (もと真言宗 大窪寺(だいあじ))
補陀落山鉄舟寺 臨済宗  清水区 村松  (もと駿河区根古屋の久能山にあった真言宗 久能寺)

瑞祥山建穂寺 (真言宗) 葵区  建穂


 

安倍川の西岸へ流入する足久保川を3kmほど上った北の山腹に「法明寺」はある。

 

〇法明寺への参道の先に山門が見える。

 

〇法明寺の山門にある仁王像

 

〇法明寺本堂

周辺に民家がほとんど無い山寺

 

〇鐘楼

立派な鐘がある。

 

〇法明寺観音堂

 

〇この厨子の中に観音菩薩像がおさめられている

 

行基がこの地の楠で彫った千手観世音菩薩を開帳してから6年毎に行われる 郷土に伝えられた「行基菩薩の開帳」の説明文を読む。
当山に今から1292年前
法明寺に大きな楠がありました。
そして毎夜のように怪しい光を発しました。
養老7年旅をしていた僧行基はこの話を聞いてこの楠を切って観音像7体を刻み聖武天皇の病気平癒の祈願をなし諸々に安置し駿河七観音として諸人の信仰を集めている。

観音堂が過去複数回の火災にあったため、千手観音像も原型をとどめておらず焦げている。

最近では明治37年にも火災があった。


また、毎年4月には、市場に出す前の新茶を奉納する「献茶式」が法明寺観音堂で行われている。

 

 

 

 

 

今回は駿河七観音の「法明寺」を巡った。

 

次回「駿河の国で寄り道(7)」では「平澤寺」「鉄舟寺」へ行く。