駿河の国をwebで歩く(71)「由比宿・今宿」 | れいんぼうの部屋

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釣りの記事をメインにしようと思っていましたが
釣り以外の記事の方が増えています。

「仲間の釣行記録」の見出しURLです。カット&ペーストで
https://ameblo.jp/rai-trout/theme-10112228739.html

「東海道まちあるきweb」の古地図を使って現代の静岡をwebでバーチャル散歩。

 

***古地図は次のサイトを開いて見ている***
「東海道まちあるきweb」(https://tokaido-guide.jp/about)
は「静岡市観光・MICE推進課」と「藤枝市街道・文化課」が作成。

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上の古地図のリンクを開いて、「由比宿編」を選択して散歩する。
 

 

前回は「寺尾」を散歩した。

 

今回は「今宿」へ向かう。
 

旧東海道は旧国道1号線(県道396号)に合流し、「寺尾」と書かれた歩道橋を渡りJR由比駅へ向かう。
この歩道橋は寺尾と書いてあるのに地図を見ると今宿に入っている。

〇由比の県道396号線

JR由比駅へ向かう前に県道396号線(旧国道1号)を進んでみる。
600mほど進むと山側に今宿の天神さんと呼ばれる神社がある。

この天神さんは古地図にも描かれている。

〇北野天満宮

このあたりは「今宿」という地名。
 
先ほどの寺尾の歩道橋まで戻って県道396号線を横切り、旧東海道を由比駅へ向かう。
 
〇旧東海道

 
〇由比駅

最近の標準的なローカル駅。

「由比駅記念碑」と書かれた碑が立っていた。
 
〇由比駅の案内板

駅前の観光看板は由比の街をわかりやすく説明している。
<由比本陣公園・東海道広重美術館>
 由比宿は、お江戸日本橋を立ち、品川から数えて16番目の宿場で、本陣、脇本陣、旅籠が立ち並んでいた。
 その本陣跡に江戸時代を代表する浮世絵師、歌川広重をメインテーマにした、日本でも初めての美術館を建設し、浮世絵と広重の画期的な世界を紹介。また、公園内には明治天皇御休憩の離れ「御幸亭」を再現している。  徒歩約30分(2.0km)
<浜石岳>
 浜石岳の頂上は、グルッと360度の大パノラマ。目の前には雄大な富士山、駿河湾の向こうには、伊豆半島、右に清水港、三保半島、北を向けば遥か彼方に南アルプスの山麓が広がる。
 また8合目には、青少年野外センターがあり、多くのキャンパーやハイキング者でにぎわう。徒歩約2時間30分(7.2km)
<薩った峠>
 由比町と清水区との間、駿河湾に突き出した山の○にある峠で、昔は東海道の難所だった。
 現在は、東海道本線、国道1号、東名高速道路が峠の南で重なり、富士山を背景とした写真撮影の名所として知られている。
 歌川広重の東海道53次「由比」にも画かれており、当時そのままの風景を見ることができる。徒歩約45分(3.2km)
<由比漁港>
 由比は、「日本一桜えびの町」。
 明治27年望月平七氏と渡辺忠兵衛氏により桜えび漁法が発見され、平成6年に100周年を迎えた。これを記念し「桜えびモニュメント」が設置されている。
 また、シラス漁や、アジ、ブリなどの定置網の水揚げも行われている。その他太公望に大人気の釣り場もある。徒歩約5分(0.5km)
<小池邸>
 由比の西はずれの寺尾、倉沢は旧東海道の雰囲気を色濃く残している通りです。
 東海道名主の館「小池邸」は、明治期に建てられたもので、当時のこの地域の街道沿いの民家の面影をよく残しています。徒歩約8分(0.8km)
<東海道由比宿交流館>
 由比町の歴史に触れる場、観光の情報発信の場、また、地域や世代を越えてふれあう場として多目的に利用できる施設です。
 館内には町の観光案内やミュージアムショップ、レストコーナーもあり、休憩のできる施設です。徒歩約30分(2.0km)

 

 

〇由比の駅前
 
駅前といえども商店は少なく、人通りも少ない。

 

 

〇最明寺
由比駅から800m近くは標準的なローカルの町並みを進んで「町屋原」という地名に変わった所の路地を北へ400m入ると「最明寺」がある。

 


看板が立っているので読む。(一部抜粋)
<仏光山 最明寺 臨済宗妙心寺派>
鎌倉幕府執権、北条時頼の開基、寧一国師の開山とされ、寧一山は中国の生まれで、元の世祖が彼の才学を認め、密偵として1299年に日本に派遣されたが、見破られて捕えられ、伊豆修善寺へ幽閉された。のち許されて鎌倉円覚寺、建長寺を主宰した。
本尊は阿弥陀如来像で、宝冠、棟珱洛をつけた類例の少ない仏像。



〇最明寺 本堂。


 

本堂と観音堂の前に観世音菩薩を説明した看板が立っている。(一部抜粋)
仏さまでありながら衆生救済のために衆生への慈悲のあまり汗と塵にまみれて現世に降りてこられる仏さま。
<観音堂>
この観音堂は駿河の国観音霊場第24番の札所。

「物見山観音」と呼ばれており、お堂の中には明治初期に廃寺となった物見山慈眼院の(延命寺外仏堂)御本尊であった「宮殿型厨子入十一面観世音菩薩」が御本尊として祀られています。
 御本尊の左側には文化11年(1814年)駿府の大仏師藤邑定慶の作で「善光寺型阿弥陀三尊」右側に「鎮守弁天財十二童子」が祀られています。
 「阿弥陀三尊」は長野の「善光寺本尊」を模して作られたもので、一つの光背に「阿弥陀如来」右に「聖観音」左に「勢至菩薩」を配し下部は男女の従者を置くもので例年8月に「観音まつり」が賑やかに催されます。



古地図を見ると「町屋原村」に「物見山」「観音堂」が「最明寺」の隣に描かれている。
古地図には「最明寺」の北にある「西山寺村」も描かれていて、現在も新幹線の北の地域は「西山寺」という町名。


街道へ戻り、清水銀行手前の道へ入り、緩やかな坂を上ると古地図にも大きく描かれている「豊積神社」がある。

 

〇豊積神社


看板を読む。
<豊積神社由来>
延喜式神名帳に「駿河国蘆原郡豊積社」とあり、ここの地を町屋原と称するのは、古代において物々交換の市場が営まれたところで社伝によれば第40代天武天皇の白鳳年間ここに5穀の神「豊受姫」を祀る豊積神社が創建されたと伝えている。
平安時代に入り木花開耶姫を祀る浅間信仰が広く流布され、延暦10年(791)神主の夢想神託により木花開耶姫を祭神とし、豊受姫は稲荷社として境内社に遷宮された。
延暦16年、坂上田村丸が東征の途上、豊積神社に戦勝を祈願し、その帰路戦捷報告に立寄ったのが旧正月1日とあって、ここに戦勝祝賀の宴が盛大に催され、大太鼓をくり出し3日3晩夜を徹して町内をねり歩いた、これが今に伝えられるお太鼓祭りの起源とされている。


豊積神社の東隣に古地図にも描かれている「地持院」がある。
 

〇臨済宗「北田山 地持院」の本堂。

山門脇の説明看板を読む。
<臨済宗妙心寺派 地持院について>  当山は往古、地持院山の麓か西山寺にあったと思われるが、室町時代の末期に暗室和尚により現在地に移転再興された。
木尊地蔵菩薩は鎌倉時代初期、慶派(運慶・快慶の流れ)仏師の作で静岡市文化財に指定されている。
他に江戸時代日照りに苦しむ農民を救ったと言われている伝説の「代かき地獄」等がある。
永代供養塔「永安廟」や四十四面の襖絵、枯山水「彼岸庭」の寺としても知られている。
本堂は大正10年、客殿庫裏は平成7年の建立。開山暗室和尚より現住職鮎川博道和尚で27代目。



地持院の南に古地図に描かれている「桃源寺」がある。

 

〇桃源寺 

由緒を読む。(概略)

<金谷山 桃源寺 臨済宗妙心寺派> 

開基は今川の被官矢田淡路守。

矢田砦を守り砦の麓、桃源の地に寺を造営。

1645年に耽源和尚が本堂、庫裏を建築。
境内に7体の観音菩薩像の石仏がある。

向かって左から不空羂索、如意輪、准胝、十一面、馬頭、聖、千手の7体。(駿河の石造美術の創始者といわれた高遠石工の代表的作品)

〇桃源寺の本堂。

桃源寺の境内に大イチョウの木がある。


旧東海道へ戻るとすぐに静岡銀行がある。

 

〇静岡銀行

古い街並みを意識したデザインで営業している。

 

静岡銀行の周辺は古い建物が多い。

 

〇由比宿

街道にはこのような造りの家が多い。


古地図で和瀬川を越えると「北田村」に入る。

現在は「北田」という町名で、元は「由比町役場」があった地域。

今は役場は現在「生涯学習交流館」に変わっている。

 

JAがある路地に入ると古地図の「北田村」にも描かれている「日蓮宗 経塚山 妙栄寺」がある。


〇妙栄寺


門前にある由緒書を読む。(概略)
天正1584年12月に蓮乗院日満上人が当境内で大乗妙典を書写した経石数百個の埋没を知り、石塔と草堂を建立した。

後に荒廃に及んだが、明治23年篤信家 望月与平氏が堂宇を修繕して題目修行の道場とした。
明治27年4月海野久太郎氏が霊験を経て難病が平癒したので出家し、当山の法灯を継承した。
その後日豊法尼と18世日久上人の心願によって現堂宇が建立された。
本堂内には日蓮宗の開祖日蓮聖人尊像のほか法華経の守護神である鬼子母尊神が奉安されている。


 

今回は由比宿手前の「今宿」と「町屋原」と「北田」を巡った。

 

次回はいよいよ「由比宿」へ入る。

 

 

 

 

*******参考*******
「駿河の国 東海道 (見て歩き)」(http://www7b.biglobe.ne.jp/~rainbowhp/tokaido/tokaido01.htm)
は私が10年ほど前に作った静岡市を中心に東海道周辺の写真を集めたまち歩きのサイトです。
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