韓国映画「 ロ・ギワン 」 | ああいえBAR 旧館・支那竹銀座より

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「支那竹銀座」はラーメンズ小林賢太郎さんに名付けてもらいました。
負け犬というよりバカ犬。飼い主には従順素直。
悪そうなヤツや知らない人には、吠えたり噛み付いたり。
エサくれたら恩は忘れません。面白いエンタメを求めて日々彷徨っています。

先日の百想芸術大賞で

好きな女優さんが映画部門の助演女優賞を獲って

いらしたのが気になって鑑賞。

Netflix。133分。
 

韓国映画「ロ・ギワン」
韓国題: 로기완
原作: チョ・ヘジン 長編小説「ロ・ギワンに会った」

 

監督・脚本 キム・ヒジン

 

【 あらすじ ストーリー 】

生きるために母国である北朝鮮を抜け出し、

中国で母と身を隠しながら暮らしていた脱北者の青年ロ・ギワン。

不運が重なり、母親が亡くなったことをきっかけに、
そこから人生最後の希望を抱いて、叔父の助けで

偽造パスポートを使ってベルギーへ入国。
難民申請を受けようとするが、北朝鮮出身者である証明がなく

すぐに申請が通らず路頭に迷ってしまう。

持ち物は母親がくれた財布と平壌で母と撮影した写真、

そしていくらかの現金。現金は血が染みている。

叔父が母親の死体を病院に売った金だ。
難民と認められなければ、北朝鮮に強制送還される絶体絶命のさなか、
凍えで倒れ込んだコインランドリーで財布を盗まれてしまう。

財布を盗んだのは、ベルギー国籍を持つ韓国人女性のマリだった。
生きなければならない理由があるギワンと、

ある出来事をきっかけに生きる希望を失ったマリは
そこから惹かれ合っていく。

 

【 出演者 キャスト 】

脱北者 ロ・ギワン: ソン・ジュンギ

ベルギー国籍/韓国人 元射撃選手マリ: チェ・ソンウン

マリの父 イ・ユンソン: チョ・ハンチョル
マリの亡き母 チョンジュ: イ・イルファ

ギワンの母 オクヒ: キム・ソンリョン

ギワンの叔父 ウンチョル: ソ・ヒョヌ

朝鮮族出身/精肉工場労働者 キム・ソンジュ: イ・サンヒ

弁護士 イ・サンヒョク: カン・ギルウ
裁判のための通訳: キム・テギョム
運転手 ヨンソク: イム・ホジュン

バーを運営 シリル: ワエル・セルション

ゲルト: マット・シルバーマン

移民手続きの通訳 キム・ギョンシル: イ・ミソン
移民ブローカー: ウ・ガンミン
難民を取り締まる警察官: チョン・ドングン
食肉工場労働者: ナム・ジウ

 

 

画像以下、個人的感想あり。ネタバレあり

ご注意ください。

 

 

【超個人的感想と記憶メモ(ネタバレあり)

・ソ・ジュンギ氏が北朝鮮脱北者を演じています。

母と中国で身を隠して暮らしている中で、暴力を振るった人に

抗った結果、息子は無職になり、母親だけ息子のために働いている。

雪が降ってきたある夜、母のために傘を持って働き先に出かけると

そこに警察が。母と二人で手を取って走り逃げるが、その途中で

母は車に轢かれて死亡。叔父の誘導で息子ギワンだけは逃げ切る。

母は死んだが死体の行方も分からず。叔父が病院に遺体を売って

お金にしたらしく、それを元手に他の国に渡ることに。

しかしなんとか抜け出したベルギーでは、難民支援金をだまし

取ろうとしている韓国系中国人と疑われる。

母の死後、遺体を引き取ることも出来ず大量の血が流れている

現場の血を洗い流す息子ギワンの手。始まりからして暗い…

けど、お顔はキレイ…

 

・難民審査の次の予約がだいぶ先で、それまで自力で生き延び

なければいけない。瓶を集めて売ってパンとジャムを買う。

ジャムの底まで指で舐めきるどん底生活。再び手。

ナイフをつかむ手。マリと手をつなぐ手。

 

・いろんな方々の感想を読みに行ってみたが、

やはり私だけが思った事じゃないんだな…

「危険で難儀な女と恋なんてしている場合か?」

・マリという女。マリ야と呼ぶのがマリアに聞こえる。
あんな薬物に簡単に溺れているのに、そんなにすぐ止められる?

外国で闇賭博とか、窃盗とかかなりヤバいのにお父さんに助けられて

子どもじゃん。

・同じ出身として面倒を見てくれる工場の先輩ソンジュ役の

イ・サンヒさん。「先輩感」がとてもよくでていて、病気で髪を

剃った息子のような娘ちゃんへの思いや、それを守ろうと

ギワンを裏切ったりな感じが味が深くていい。

粗暴でも愛情を感じる声質。


・パッと見、俳優たちに抱く「いい感情」「悪い感情」は

その俳優の前作とか他の作品での印象が頭に残っていることで

先入観として植えつけられることが多いんですが

今回のマリ役に対する「なんか嫌な感情」は、自分でも

なんでだろう…と思って観てて。

後で調べて思い出したんですが「青春MT」(ドラマ出演者たちに

よるバラエティー)における彼女の態度におけるものかな…と。

あまりよろしくない感情でした(笑)。引きずってました。

 

・助演の俳優さんたちがとても豪華で、バランスがいい。

マリの亡くなった(難病の)母がイ・イルファさんなの

気が付かなかった!

 

好み度(星5つ最大)

★★