韓国ドラマ「Mine」 | ああいえBAR 旧館・支那竹銀座より

ああいえBAR 旧館・支那竹銀座より

「支那竹銀座」はラーメンズ小林賢太郎さんに名付けてもらいました。
負け犬というよりバカ犬。飼い主には従順素直。
悪そうなヤツや知らない人には、吠えたり噛み付いたり。
エサくれたら恩は忘れません。面白いエンタメを求めて日々彷徨っています。

「Mine」です。私のもの、です。

 

最近絶好調のキム・ソヒョンさんと

チソンさんの奥さんでもあるイ・ボヨンさんがW主演。

 

評判をよく目にしたので、視聴しました。

最初は「財閥」だし「愛人」いるし「キーキー叫ぶ」し…で

ちょっとクラシカルな(クラシカルという遠回しな悪口(笑))ドラマかな?
と思っていましたが、徐々に女優陣たちがググッと盛り上げて

楽しめた作品でした。

 

前から言っていますが、40代女性が主演でババーンっていうドラマ、

あんまり日本で最近は観なくないですか?(職業物除く)

40代以上でも、主役として、輝いて人生を見つけていく女性の姿、が

もっともっと描かれてほしいです。

 

原題:마인(マイン)
韓国での放送:2021年5月8日~6月27日
放送局:tvN 私はNetflixで鑑賞。

こちらも企画でスタジオドラゴンが入っています。

 

脚本: ペク・ミギョン

演出: イ・ナチョン


【あらすじ ストーリー】

チョン・ソヒョン(キム・ソヒョン)とソ・ヒス(イ・ボヨン)は

ヒョウォングループへと嫁いできた義理の姉妹。
ソヒョンは自身も財閥出身で、気高く、知的で冷静な性格の持ち主。
ヒスは元女優で愛嬌と自分の意見をまっすぐに発する強さを

兼ね備えている。2人ともタイプは違うが、血の繋がらない子を育て、

互いに支えるよう日々を過ごしている。

そこにヒスの息子・ハジュンの家庭教師として、カン・ジャギョン

(オク・ジャヨン)が、ソヒョンの住む家には、メイドとなった

キム・ユヨン(チョン・イソ)が新しく加わる。
ハジュンに異常なほど固執し、ヒスのドレスを勝手に着るなど

謎めいた行動をとるジャギョン。
メイドのユヨンも、計らずしてソヒョンの息子・スヒョク(VIXX エン)と

仲を深めていく。穏やかに見えた日常が音を立てて崩れ始める。
ヒョウォングループの会長もグループ代表の汚職の知らせを聞いて

倒れ、後継者問題も相まって、家庭の中には不穏な空気が流れる。

そんな中、豪邸内で、ある殺人事件が起こる。事件は60日後。
誰が殺され、誰が殺したのか…

 

【キャスト 出演者】

ヒョウォングループ長男の嫁 チョン・ソヒョン:キム・ソヒョン
ヒョウォングループ長男 ハン・ジノ:パク・ヒョックォン

ヒョウォングループ次男の嫁で元女優 ソ・ヒス:イ・ボヨン
ヒョウォングループ次男 ハン・ジヨン:イ・ヒョヌク
ジヨン夫婦の子供 ハン・ハジュン:チョン・ヒョンジュン

ハジュンの家庭教師 カン・ジャギョン:オク・ジャヨン

ヒョウォングループ長男の息子 ハン・スヒョク:チャ・ハギョン
ソヒョン家の若いメイド キム・ユヨン:チョン・イソ

ヒョウォングループ ハン会長:チョン・ドンファン
ハン会長夫人 ヤン・スンへ:パク・ウォンスク

ヒョウォングループ長女 ハン・ジニ:キム・へファ
ジニの夫 パク・チョンド:チョ・ウンソル

チュ執事: パク・ソンヨン
唯一の男性執事 キム・ソンテ: イ・ジュンオク
ヒスのスケジュール管理等をする執事 オ・スヨン: チョ・ユンソ

エマ修道女(ペク・ソルファ):イェ・スジョン

ハウォンギャラリー代表  ソ・ジンギョン: ソン・ソンミ
イルシン会メンバー ミス: オ・ジョンヨン
イルシン会メンバー ジャスミン: キム・ユンジェ

画家でスヒョンの元恋人 スージー・チェ/チェ・スジ:キム・ジョンファ
ヒョウォングループ殺人事件担当刑事 ペク・ドンフン:チェ・ヨンジュン

 

以下、感想およびネタバレです。

未視聴の方は回避を!

 

・この作品の前に、「ヴィンチェンツォ」を観てハマッてたじゃない?

あの作品は、クズや悪党がたーくさん出てきて、みんなそれぞれに

いろいろと片付けられていくわけですけど、この作品における一番の

悪者、ジヨンは確かにクズ中のクズだけど、そーんなに人殺している

とかでもないじゃない?なんか一人だけ悪者で終わって…

気の毒な気すらしたヒスの夫、ハン・ジヨン役のイ・ヒョンウクさん。

(彼の名の表記も色々とあるので、ヒョヌクさんも使ってます)

これまた、そういう「裏切り」の顔なんですよね。ものすごい狐っぽい。目の色素の薄さ、なに?

 

・ハン会長の長女ジニ(キム・ヘファ)と、ハン会長の妻スネ

(パク・ウォンスク)のヒステリック具合がすさまじいというか、

懐かしいというか…テレビのボリュームをそこだけ落としたもん(笑)

 

・監督のお話によると、視聴者のハードルを下げるため(!)、

最初はありふれた財閥の通俗劇に見せているが後半は

女性達の連帯を描き、既存の財閥背景作品とは違ったものに

しているそうです。 目と耳が贅沢なドラマにしようと、

上流層の華やかな暮らしを表現するため、ビジュアル面の

準備作業に4ヶ月間をかけたとのこと。

ちなみに、自宅として使われた設定のロケ地は「ミュージアムSAN」

ドラマ「ヴィンチェンツォ」にも出てきます。

ほか、Maiim Vision Villageは、「キム秘書はいったい、なぜ?」や

「シークレットガーデン」、「ヴィンチェンツォ」にも登場する、あるあるの

ロケ地です。

 

・ヒスの血の繋がらない息子役として出てくるチョン・ヒョンジュンくん

は、パラサイトの息子役であり、ザ・キングのイ・ゴンの子供時代を

演じた売れっ子子役。

ちなみに、この左の男性がチャ・ハギョン=エン (VIXX) くん。
エンくんは「知ってるワイフ」でのゆとり世代的社員像が印象に

残ってる。「完全イケメン」…というかどうかは(笑)意見がわかれそう

だけど(笑)顔が小さくて個性もあるし、今後の活躍も期待。

 

・かつてのドラマだと、女の敵は女。女同士でキャットファイトして

キーーーーッ、ってなもんだったけど、この作品では、血縁や男性、

伴侶、偏見などなど彼女らを脅かすあらゆるものに、女性同士が

力を合わせて戦う。これだけ、古臭い女性たち(会長夫人と長女ら)がキンキン叫びあう中、対比としてソヒョンとヒスは自立もし、夫にも

頼らない。女性が敵では無く、共闘しあう。

熱い友情とかともちょっと違う。「mine」のために。

ここの一家の男たちはみな愛人を作り、やりたい放題。

嫁としてこの家にやってきた女性たちのほうが家を守ることに

真面目で熱心。

 

・親の借金のせいで、借金取りに追われシスターの紹介もあり

財閥一家のメイドに入り、後継者である息子と恋仲になるという

シンデレラでもあるソヒョン家のメイド、キム・ユヨン。

お金持ちの家庭内で育ち、婚約者もいるが自分の望みなど

何一つなかったというスヒョクは、次第にユヨンに心惹かれていくが

そこにはそれぞれの置かれた立場が。

ユヨン演じるチョン・イソさんって脇役のイメージが強かったんですが、

映えるというのか、本当は美人。

映画「パラサイト」にもピザ店店員として出ていたんですね。

 

・日頃にこやかで笑顔のヒスが、怒鳴り込んできた長女・ジニに対し、

「あなたのマネをしましょうか?」といって、瞬時に

ジニと同じようにヒステリックに怒鳴る。完全に怯んだジニに、

「久しぶりの芝居は疲れるわ…。どうでした?」と返す元女優・ヒス。

うん、カッコイイ。

 

・謎で、めちゃめちゃ不穏で、いやーな空気を醸し出す家庭教師、

カン・ジャギョン。演じるオク・ジャヨンさんは、悪霊狩猟団カウンターズの悪霊役があまりに強烈で、めちゃめちゃ怖いんですけど…

上手いというか、当然殺人事件にもこの女が関わってるんでしょ?と

思うわけですよ。実は…なんですけどもね。

大げさなぐらいの金持ちファッションが、なんなく似合う。

悪役で名を挙げる女優、キム・ソヒョンさんに次いで、期待値が

あがる。

 

・ソヒョンはセクシャルマイノリティーで、そこを隠し通して結婚もした。

最後には夫にも打ち明ける。初恋の相手役の女優さんが本当に

キレイ。でも女優さん自身がキリスト教だからと、批判も浴びたらしい。

芝居は芝居。現実は現実。

 

強い女性と、それを支える、別の強い女性。

確かにいいドラマでした。夫の役が本当、気の毒でしたけど(笑)。

星は7つ!

★★★★★★★☆☆☆