舞台「メトロポリス」シアターコクーン | ああいえBAR 旧館・支那竹銀座より

ああいえBAR 旧館・支那竹銀座より

「支那竹銀座」はラーメンズ小林賢太郎さんに名付けてもらいました。
負け犬というよりバカ犬。飼い主には従順素直。
悪そうなヤツや知らない人には、吠えたり噛み付いたり。
エサくれたら恩は忘れません。面白いエンタメを求めて日々彷徨っています。

「難しいと思っていたのは、私だけじゃなかった」
それが一日明けた感想。

舞台「メトロポリス」 シアターコクーン



以下、ネタばれ大きく含みます。
個人判断で回避を。



元々はドイツで製作された1927年公開の
モノクロサイレント映画。
今流行りの言葉で言うなら
「レガシー」な映画。

若い方々にしたら、モノクロ映画は理解できても
サイレントはなかなか「は?」なのではないか。
そんな要らない心配をしてみたものの、
そこまで事前勉強してくる若い客もいないか、と
一人解決。

この映画が89年前である。
当時描かれた「未来」はもはや、「今」なのだ。
新たな未来を描いた舞台、と解釈していい。
…んだと思う。
 

演出:串田和美

出演:
松たか子(労働者階級の娘)
森山未來(支配的権力者の息子・フレーダー)
飴屋法水
佐野岳
大石継太
さとうこうじ
内田紳一郎
真那胡敬二
大森博史
大方斐紗子
串田和美
伊藤壮太郎
島田惇平
浅沼圭
坂梨磨弥
高原伸子
摩耶リサ
安澤千草

なにせ、普段バカ笑いか皮肉で終わるような

舞台ばかり見ているし
SF映画も見たことがない。
スターウォーズもハリーポッターも
一作も見たことないんだからド素人だ。
SF界の幼稚園児だ。いや、保育園児だ。
どっちでもいい。

ちゃんとしたこの「演劇」的なこの舞台の世界に
頭を染めてげあていくのに時間がかかった。
最後まで???だった。
簡単に言うと、冒頭の言葉に戻る。
「難しかった」。



念のため、大枠の中身はっとくねぇー。
(公式を参考引用にいたしました)
 

メトロポリスの主であるフレーデルセンの息子フレーダーは、
労働者階級の娘マリアと出会い、恋に落ちる。
彼女を追って地下へと向かい、そこでメトロポリスを動かす巨大な機械と、
過酷な労働を強いられる労働者を初めて見たフレーダーは、
社会の矛盾に気付く。

一方、マリアは密かに集会を開き、労働者たちに忍耐と希望を説く。
「頭脳(支配者)と手(労働者)を仲介するのは心でなくてはいけない。
仲介者は必ず現れる」と。
 
それを知ったフレーデルセンは、旧知の科学者にマリアを誘拐し、
製作中のアンドロイドをマリアの顔にして、労働階級に送り込み、
彼らを混乱させろと命じる。
アンドロイドは見事にその役割を果たし、労働者は暴徒と化して
機械を破壊、メトロポリスも音を立てて崩れ始める。
そのために労働者が住む地下の町は洪水に見舞われて…。




 
行けなくなった友人から
譲り受けて入った大切なチケットだ。
理解しようとずーっと頑張った(笑)

ストーリーは、事前勉強のおかげもあり
あらすじは半分3/5ぐらい理解できた。
ダンスは「美しいなぁ~。すごいなぁ~」
歌声は「美しいなぁ~。うまいなぁ~」

以上!!!


いやいや、友人に申し訳がない。
機械と人間、
労働者と支配者、
このあたりは身近なテーマとして
共感も湧きかけた…(かけた止まりかーい)

だから、難しいんだって。
考えて、感じろ!!と言わんばかりの演出の波に
労働者(勝手に自分を配役)は
ブクブクと演出の洪水に溺れるのである…

時空の場面転換もカットだしね。
飴屋法水のラッパー的な存在も
衝撃的だったし。
私の頭は思ったより硬い。

ただね。
森山くんの圧倒的な動きのキレと
松さんの歌声には惚れ惚れした。
松さんの発する言葉は
とても耳に心地が良かった。
あと、大方斐紗子さんも
優しい声で素晴らしい歌声だった。

あまりに心地よい歌声なので
寝ていた多くのお客さんは
鬼のような睡魔に絶え間なく脳を刺激されて
大変だっただろうな…


そうだ。一番驚いたのは、佐野くん。
こういうお仕事もしていたんだ!!
身体能力が高いのは知っていたけど
磨きがかかっている感じがした。
劇場の柱を蹴って高く飛んだのは
びっくりしたし(笑)。


いやぁ~
勉強不足をひたすら感じ
頭の柔軟性の欠落を嘆いた。

脳を鍛えなければ。
支配者にはなれんぞ(笑)。

ちょっと改めて映画をちゃんと見て
復習したい。

 

 

二時間。休憩なし。



追記。

 

 

シアターコクーンの座席の堅さに尻が痛くなる。
都内の劇場ホール老朽化問題が身に迫る。
なんとかしてくれ。
あと、昔っから思っていたけど、
なんで劇場ってあんなに乾燥してるんだろね?
季節が季節だし、あの人数で感染症モノやばいよね。
潤して~。