先日、仕事である番組を見てた。
震災一年たってもまだ家が殆ど建っていない
宮城のある地方を映していたんだけど
そこは、“住んだことのない”実家があった場所だった。
住んだことのない実家。
父が亡くなった夜、病院から引き取って初めて訪れた。
遺体のそばで一晩だけ泊ったのが…その実家。
私が家を出てから飼われた実家の犬は
私を見ると常に吠えてたけど
その夜だけは黙って、私の隣で一緒に寝てくれた。
葬式も確か、その町でだった…かなぁ。
近所の人たちにも継母が触れ込んでいたせいで
とにかく針の筵状態だったので
泣いてるばかりで、あんまり覚えてない。…ことにしてる。
その町が、消えてた。
震災から一年経って気付くことじゃないよね?
薄情すぎるよね?
あ。でも継母は風の噂によれば
とっくにその町は出ているらしいから
たぶんどこかで生きている、はず。
でも近所の方々はどうだったんだろう。
継母の言葉を信じて、私を悪魔を見るような目で
睨んでいたあの人たちは?
その中で、たった1人だけ、継母に見つからないように
そっと私に「本当はあなたにも言い分があるのよね?」と
声をかけてくれた優しい近所のあの人は?
母が死んで、父が死んで。
そんな形で家族の歴史が終わった町だからさ。
私の居場所は…ない。
でも墓もあるし。暮した町だし。
親戚はとても優しくしてくれるし、感謝もしてる。
年賀状のやりとりもなく消息もわからないけど
友達だった人たちもちろんいる。
なのに、薄情だよね。
私の故郷ってどこなんだろう?
被災地の一日も早い復興を願いつつ
頑張れ、というのはやめます。
がんばってますよ、もう。
そのかわり国がもっと頑張って震災地を救いたまえ!