アライメント用レベル定盤とターンプレートを合体!

 

レースゲージ!アライメント革命!!

こんにちは、レースゲージ開発者の「た〜じ〜」です。

 

タイトルのレベル定盤とターンプレートを合体!!について。

 

自社で使用しているフリープレートは、アライメント作業やコーナーウエイトの計測をしやすくするために、上面はフリーに動く精密板、下面は精密定盤、中にはベアリングボールを採用しなんとも贅沢な定盤になっています。

 

工場の床が汚れてて、塗り直したいのですが、忙しく、、見栄えの悪い写真でゴメンナサイ💧

レベル定盤の素材はアルミです。

腰に優しく、持ち運びしやすいように、アルミ製なのですが、

アルミの素材の精度ってどのくらいか知っていますか?

素材本体の凹凸は±0.1mm程度でしょうか・・

 

弊社の定盤は、見た目で縞模様が入っていますが、これは素材の表面を

切削し、素材の凹凸をなくしています。

 

 

フェイスミルと呼ばれるカッターで一度削り、仕上げ用のフェイスミルで仕上げます。

仕上げた状態の凹凸は素材の大きさにもよりますが±0.01mmくらいになります。

一桁精度が上がるので、高精度定盤と呼んでいます。

 

その分コストが増えますが、自動車業なので、アライメント以外の用途にも使いたいときが

あるかもしれません・・(使っていると汚れたり、傷も入るのですが・・)

気になる人には気になる精度ですからね。

 

うちは自社でマシニングセンターを3台持っているので、定盤づくりは

チョチョイのちょい!?です。

 

素材、サイズを指定した定盤の製作も可能ですので、気軽にお問い合わせください。

その時に、寸法精度で価格が変わるので、精度はこの程度、と言ってもらえると

見積もりがスムーズです。

(ネジ穴の数や位置、取っ手の穴の有無なども欲しいです、など)

 

話は戻りますが、アライメントもコーナーウエイトも、サスペンションにストレスがあると

正しい測定が出来ません。

 

車両水平を定盤で出したのに、サスペンションのストレスが残っていては元も子もないので、

フリープレートを使えば、足を落ち着かせることが出来ます。

加えて、定盤の精度とフリープレートの精度、ベアリングボールの精度、

すべてが掛け合わさると、スライドしても水平が維持できますね。

 

とはいえ、水平レベルを合わせるのに、車輪間で±0.5mm程度でしょう。

1000mmの間隔に1mmの差は、Tanθ=1/1000

 

気にするレベルではないですね。

 

 

 

と、そう思ったあなた!

 

もう一つ重要なポイントが!!

 

車輪間の水平レベルと、定盤単体の水平レベルは、解釈が変わるのです。

例えば、4輪を大きく左右に分けた場合、

 

右側の定盤に対し、左側の定盤が、0.5度の傾斜角上で低かった場合、車体が左に0.5度傾きます

キャンバー角は、右がネガティブ0.5度、左がポジティブ0.5度になるわけです。

 

これは簡単な基礎原理ですが、

 

定盤本体が僅かに傾いていても、タイヤまたはダミーホイールの設置ポイントの高さが

一致していれば、車両は水平を維持します。キャンバー角への介入はない、と言えます。

 

ですが、定盤の上に載せたフリープレートの高さが変化してしまう場合、

一般的に±1mm程度は変化します。最大2mmの違いに加え、定盤の水平レベルが±0.5mmの場合

 

最大3mmの差が生じます。

 

左右の車輪幅が1000mmの場合、tanθ=3/1000

 

まぁ、気にするレベルではありませんね。。

 

 

とはならないのが、アライメントでなく、コーナーウエイト測定です。

 

コーナーウエイトは車輪毎の荷重を測定します。

各車輪の高さに違いが生じれば、重さが変わるのです。

 

いわゆる車高調がついていて、サスペンションを強化している場合、

1mm程度の差で数値が変わります。

実際の車高調のシート調整量にレバー比が加わるので、

タイヤ側の1mmは走行に影響が出ることは、ないと言えます。

(※スプリングシート側の1mmは結構シビアに違いがわかります。)

 

ここまで話せば、分かると思いますが、

 

定盤の高さの差+フリープレートの高さの変化量と

定盤の傾き×フリープレートのスライド量

 

この合算影響が、コーナーウエイトの測定結果に違いを

もたらすことがあるのです。

 

より慎重に、安定した定義を得るために、

精密定盤型のフリープレートが生まれています。

(一般的な自動車ではオーバークオリティです。)

 

今回、自社顧客のタイヤ交換をしたのですが、気になることがあったので

コーナーウエイトを測定してみました。

 

この数値は空車時の数値です(運転席に人が乗っていません)

車両重量が900kgくらいの軽い車で改造車です。

 

フロントキャンバーもネカティブに3度程ついているのですが、

左前輪の内側の摩耗が右側より僅かに進行していたのです。

 

日本車なので、通常右前輪が減りやすいのですが、

なぜか、左フロントでした。

 

そこで、アライメント測定とコーナーウエイト測定を行いました。

 

アライメントでは、左フロントが右に対し0.3度ほどキャンバーがついた状態でした。

左フロントが僅かに多く減っている要因としては十分です。

 

そして、コーナーウエイト(輪荷重)を測ったところ、画像の数値になっていました。

フロントの左右はきれいに揃ってます。

 

異常なし!

 

そう思った皆さん、もう少し考えてください。

 

 

車は4輪で設置しますが、影響を及ぼす対角のタイヤ、

今回は輪荷重に注文すると、左リアに対し右リアが6kgほど重いのです。

 

何度か測定しましたが、ほぼ同様の結果になりました。

 

コーナーウエイトの前に車高のアンバランス診断も必要ですが、

自社でセットアップした車なので、診断は飛ばします。

 

では前輪は左の方が僅かに重い。

 

 

そこから何が分かるのか・・

影響を及ぼし合う対角の両輪が重いわけです。

 

なるほど!!

 

コーナーウエイトは面白いです。

 

(上記は車両に起きていることを理解するための考察です。正確な原因かどうかは分かりません。右コーナーが得意なオーナー様なのかもしれませんし・・)

 

乗車時の重さも測定します。

右に乗れば、右に重さが加わります。

 

どこにどの重さが加われば、どこに影響するか、

そんな愛車の楽しみにも見つかります。

 

こんな楽しみが出来るのも、アライメントの醍醐味です。

 

アライメントだけに終わらず、様々な検証、測定ができるテスター、

 

 

レースゲージが、

 

皆さんのお役に立てれば光栄です。

 

それでは、また次回、

 

 

 

 

 

車屋の問題を解決するために生まれた

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本年もよろしくお願いします。