5月2日、SUPER☆GiRLS 18枚目のシングル『キラキラ☆Sunshine』が発売されました。

 

 

 

 

というわけで、今回はキラサンの話をしたいなと思います。

 

 

 

 

 

・オーセンティックなスパガ楽曲

 

公式HPの曲紹介に、リード曲「キラキラ☆Sunshine」はスパガを感じさせるPOPでキャッチーな楽曲が完成!!ライブで盛り上がること間違い無し!という文言があったので、今回の曲は非常にオーセンティックな、スパガらしい楽曲になるであろう…という予想はしていました。

 

で、実際に聴いてみると、予想通り、スパガらしい楽曲でしたね。

 

「スパガらしさとはなんぞや?」と言われると、例えば、ブラスサウンドであったり、応援歌であったり、落ちサビがあったり、ラグジュアリーな世界観であったりと、まぁいろいろあると思うのですが、そういった基本要素は全て備えているなと思います。

 

良い悪いは別にしても、スパガらしさを感じた人は多いのではないでしょうか。

 

 

 

ちなみに、作詞作曲を手掛けているのは、ハマサキユウジ。

 

 

 

 

HPの情報を見る限りでは、アイドルやアニメ関係に曲提供をしているサウンド・クリエイターの様です。

 

彼の所属するハイキックエンタテインメントには、ラブサマ等を提供した多田慎也も、かつて所属していたそうなので、そういった繋がりもあったのかなと。

 

もしかしたら、ラブサマの様に、これからハマサキユウジで3部作…という構想もあるのかもしれませんね。

 

 

 

 

 

・キラサンに乗れない理由

 

というわけで、キラサンは非常にスパガらしい楽曲だな~と思うのですが、その一方で、個人的には物足りなさも感じてしまいました。

 

「どうして、キラサンに乗れないのか?」

その理由について考えてみると、以下の3つポイントが挙がります。

 

(注:これからdisが始まります!「キラサン最高!」「スパガ最高!」と思ってる方の気分を害してしまう可能性があるので、そういう方はスルーして下さい!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

①革新性なき詞曲

 

前述した様に、キラサンは非常にスパガらしい楽曲だとは思うのですが、逆に言うと、非常に保守的で、新鮮さには欠けるなと思いました。

 

例えば、歌詞においては、スイスマの様な深いテーマが込められているわけではありませんし、曲に関しては、シンストの様な今までにないメロディーや構成があるわけでもない。

 

どこか聴き覚えがあると言うか、ギラレボのBPMを落としただけの様に聴こえてしまいました。

 

らしさを残しつつも、どう新しい表現を取り入れていくのか? 

そういった自らを更新していく、チャレンジングな姿勢が見て取れなかったのは残念な部分。

 

スパガファンとして…というより、一音楽ファン・一リスナーとして物足りなさを感じましたね。

 

 

 

 

 

②2作連続の応援歌

 

次に挙げるのは、シンスト→キラサンと、歌詞のテーマが連続で被ってしまった事です。

 

「夢を諦めずに頑張ろう!」というのは、シンストで散々聴いたし、また同じ事を歌うの?と正直思いました。

 

いつまでも同じ事を歌ってる事で、スパガの停滞感を余計に感じてしまったというか…。

 

仮に、同じ応援歌を歌うのだとしても、もうちょっとトーンや世界観を変えても良かったんじゃないかなと。

 

例えば、イッチャって♪の様に、思いっきりアゲアゲでアッパーな歌にするとか、華麗なるV!CTORYの様に、世界観の強い歌にしてみるとかね。

 

同じテーマでもアプローチを変えるだけで、また違った印象になったのではないでしょうか。

 

 

 

あと、これは橋元Pが離れた影響も、あると思うんですよ。

 

ラブサマ~スイスマを3部作構想で考えてた様に、長期的なプランニングが出来る人だったので、彼がいれば同じ様な曲を2作も続ける様な事はしなかったはず。(少なくとも、彼が関わっていたラブサマ~シンストまではそうだった)

 

橋元Pが離れるにしても、もうちょっと上手くバトンタッチして欲しかったですね。

 

 

 

 

 

③自己批判精神の欠如

 

スパガの代表的な応援歌と言えば、ギラレボやシンストが挙げられるでしょう。

 

この2曲に共通するのは、自己批判精神を有するという事。

 

特にAメロの部分に、それは表れています。

 

 

(ギラレボ)

左回りの時計はない 誰かがそう言った

上手いこと言う感心した そして焦った

 

一年前とどこが違う? 何も答えられず

空気ばっかり読み合ってた 無難な着地

 

(シンスト)

いつだって平行線 頑張って平均点

まとまった良い子ちゃん達じゃ終われない

 

いつだって正念場 脱ちょっと正統派

誰かの為じゃない私の未来

 

 

「スパガのここがダメなんだよ!」という、グループに対するダメ出しがまず最初に配置されてるんですよね。

 

これがあるからこそ、サビで歌われる覚悟や決意にカタルシスが生まれるし、2番3番と進む毎に成長を感じさせ、曲全体に物語性が増すんだと思う。

 

それに比べて、キラサンのAメロはこんな感じ。

 

 

(キラサン)

今しかない瞬間 見上げてる未来の先

 

自分に嘘つかずに 答えを探し出すのさ

 

 

最初の時点で、もう前向きになっていて、ダメな自分を乗り越えるという葛藤が描かれていないんです。

 

その結果、歌詞全体に抑揚が生まれず、なんとな~く前向きなだけの平易な歌詞になってしまった印象を受けました。

 

極論を言えば、別にスパガがこの曲を歌う必要はないというか、別のアイドルが歌っても成立しちゃう様な気がするんですよね。

 

じゃぁ、今のスパガに何ら問題がないのか?と言えば、問題はあるわけじゃないですか。

 

「メンバーが辞めまくってる件」とか、「姉妹グループのGEMとチキパが解散した件」とか。

 

そういった問題を直接的ではないにしろ、ニュアンスとして最初にドカン!と提示しておけば、歌詞に現実感と切実さが生まれ、メンバーもファンもより感情移入する事が出来たと思うんですけどね…。

 

 

 

 

 

ただ、ここで1つフォローするなら、今回のCDリリースはタイミング的に、めちゃくちゃ難しかったというのもあると思います。

 

田中の卒業で、メンバーを立ち直らせる曲を作らなければならない。

でも、スイスマの様なセンチメンタルな曲は去年やってる。

志村ラスト曲で、革新的な曲をやるわけにもいかない。

じゃぁ、無難に原点回帰しよう!

でも、志村の卒業も盛り込まないといけないな…。

 

という感じで、「前に進みたいけど、後ろも振り向かないといけない」みたいな、非常に矛盾した状況に置かれていたと思うんですね。

 

 

 

キラサンのMVでメンバーが泣き叫んでいますが、歌詞を読んでみると、別にあそこまで深刻な事は歌ってないんですよ。

 

前述した様に、ダメ出しをしてる様なところはありませんし、基本ポジティブな事を歌ってる。

 

 

 

 

なんで浅川があんなに追い込まれてるのか、本当に意味不明なんだけど、おそらく志村卒業という悲しさ・寂しさのニュアンスを無理矢理ブチ込もうとした結果が、あの唐突な慟哭描写なのでしょう。

間奏にある志村のソロダンスにしても、歌の文脈的にはまったく関係ないですからね。

 

ポジティブな曲なのに何故かメンバーが泣くという矛盾に、この曲が置かれた立場の難しさが如実に表れてると思います。

 

 

 

 

 

・キラサンのオリコン順位

 

いつもは別エントリーにしてますが、今回はオリコンの順位もまとめてやっちゃいますね。

 

 

 

まず、オリコンの順位は14位(4,279枚)でした。

 

https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2018-05-14/p/2/

 

ちなみに、前作『汗と涙のシンデレラストーリー』は初登場27位(4,138枚)。

 

 

 

ビルボードの順位は15位(4,146枚)でした。

 

http://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=sales&year=2018&month=05&day=14

 

こちらも、前作『汗と涙のシンデレラストーリー』は初登場12位(9,837枚)。

 

 

 

オリコンの売上枚数が微増となっていますが、これは昨年末にあった集計ルールの改定によるものでしょう。

 

これまでの「イベント参加の購入者数×2 枚」という上限が、「×3枚」に変更されたので、その分が増加しているのかなと。

 

なので、実際は微減と考えるくらいが妥当かもしれません。

 

 

 

ビルボードの売上枚数が突如として半分割れしてるのは、ちょっと謎ですよね。

 

考えられるのは、ビルボードもミュージックカードを集計から外す様になったという事。

 

今週のオリコンとビルボードの順位や売上枚数を見比べると、両者に以前ほどの差は見受けられません。

 

例えば、昨年に出したHKT48の前作の売上枚数は、オリコンが199,504枚で、ビルボードが284,698枚となっており、十万枚近い差があります。

 

それが今週の1位でもあるHKT48の新曲の売上枚数になると、オリコンが165,176枚で、ビルボードが173,625枚で、ほとんど差がなくなっている。

 

つまり、ビルボードもミュージックカードを集計から外し、イベント購入には上限を設ける様にルールを改定したのではないでしょうか。

 

ビルボードがオリコン化してしまうのは残念ですが、まぁそれだけアイドルの複数枚購入が容認されなくなってるのかなと…CD文化の終焉を感じさせますね。

 

 

 

 

 

・ミュージックカードが増えた理由

 

さて、そんな中、キラサンの商品ラインナップを見てみると、シンスト時にあった「CD+DVD」という形態が消え、新たに「C-Type」「D-Type」というミュージックカードが登場しました。

 

 

 

 

 

う~ん、別に同じ値段なら、CDを売った方がオリコンにも反映されて良い様な気がするんですけどね…。

 

ところが、この発売日に上がってたツイートを見てビックリしちゃいました。

 

 

 

 

「ご購入上限:お一人様30枚まで」

 

え?リリイベで30枚も買う人いるの??

 

リリイベに関しては疎いので調べてみたところ、購入上限については、結構以前から30枚~50枚となっていた様子。

 

あ~これでやっと、スパガがミュージックカードに力を入れてる理由が分かりましたよ。

 

 

 

先日、サイゾーさんのこんな記事を発見したのですが、

 

 

 

 

記事内で、こんな記述があります。

 

 

「CDを出したら、そこそこ宣伝もするし、リリースイベントなんかも行うので相当な経費が掛かるわけです。でも、1万枚も売れないことが当たり前で、まったく回収できないんですよ。」

 

 

リリイベは、かなり利益率の高いイベントかと思いきや、コストを考えると、そうでもないんですね。

 

それに加えて、今のエイベックスはアイドル事業を整理縮小中で、経済的に厳しい状況に置かれています。

 

端的に言って、数字を残す必要があるのでしょう。

 

そう考えると、「少しでも売り上げを増やしたい」、「リリイベで大量購入して欲しい」という運営側の思惑が見えてきます。

 

複数枚購入を前提にした場合、かさばるCDを売るよりも、カードを売った方が効率が良いわけで。

 

だからこそ、カードの種類を増やして、複数枚買いする動機を増やそうという事なのかもしれません。

 

 

 

 

 

・SNS戦略について

 

シンストの時にも感じていた、SNSに対する課題は今回も特に是正される事はありませんでした。

 

MVはシンストよりは長くなったとはいえ、相変わらずのShort.verだし、個人MVは今回もなし。

 

「#キラサンで感想をつぶやこう~!」とか、「1000RT達成で新動画公開!」とか、そういった企画で盛り上げる事もありませんでしたね。

 

しっかりやっていたのは、リリイベの告知ぐらいではないでしょうか。

 

 

 

SNSを使って曲を広めようとか、1回でも良いから聴いてもらおうとか、そういう事には本当に興味がないんだと思います。

 

前述した様に、リリイベで如何に現金を落としてもらうかが重要なので、いくらSNSで拡散されてもマネタイズされないのなら、意味がないと考えているのかもしれません。

 

制作費も宣伝費も、かなり抑えられてるのは外から見ても明らかですし、まぁ予算の付かない仕事にリソースを割いたりはしないですよね。

 

サバイブの仕方はそれぞれなので、スパガがそういう生き方を選んだのなら、その道で頑張って下さい…としか言えないのですが。

 

 

 

ただ、所謂“太客”の財布に依存するという戦略は、めちゃくちゃリスキーな気が、私はしますけどね。

 

例えば、わーすたのリリイベを調べてみると、こちらは購入上限が6~10枚となっています。

 

人数の違いで、スパガより回転数を上げられない事情があるのかもしれませんが、その枚数で成立するビジネスモデルを考えているのだろうし、これならリスクが分散されてる分、太客が数人減ったところで大勢に影響はないでしょう。

 

しかし、スパガの場合はどうなるか?

 

数人の太客が抜けただけで、死活問題に直結しそうですよね。

 

 

 

太客に頼るのも良いけど、それと同時に種蒔きもして、将来的に太客になってくれる潜在的なファンを増やす事も大事だと思うんです。

 

ぶっちゃけ、スパガは去年から今年に掛けて、新規層へのアプローチを怠ってきたわけで、そのツケをどう払わされる事になるのか。

 

例えば、夢梨なんかは、どんどん新規ファンを獲得して、成長していかないといけないのに、ここに来て、ファンを減らしているんです。

 

それだけ新規ファンが入ってきてないって事だと思うし、古参もゆっくりと他界しているんだろうし…。

 

現金を稼ぐのも大事だけど、「この先グループはどうやって大きくなっていくのか?」というビジョンも見せていかないと、メンバーもファンも疲弊し、先細っていくだけな気がしますけどね。

 

 

 

 

 

・スパガはキラキラしているのか?

 

今回のキラサン発売の様子を見ていて、1番ショックだったのは、発売日にMVのリンク付きツイートをする人がほとんどいなかった事です。

 

MVは解禁日と発売日が見てもらうには良いタイミングになると思うのですが、発売日にMVを紹介してたのって、この蛍のツイートだけなんですよ。

 

 

 

 

発売日というか、その前後一週間を見ても、MVを紹介してるのは蛍のこれだけなんです。

 

メンバーはおろか、公式アカウントさえ、スルーしているんです。

 

いやまぁ、運営はもう信用してないんで別に良いんですが、メンバーも戦えなくなってる…というのがキツいなと。

 

 

 

 

例えば、こんな風にジャケットの画像を載せるぐらいなら、MVのリンクを載せて、見てもらう方が効果的だし、アドレスをコピペするだけの手間をどうして惜しむのか。

 

「MVのリンクを載せてはいけない!」みたいな、お達しでも出てるのか?と勘ぐりたくもなりますよ。

 

ちなみに、ちょっと調べてみたところ、シンストの時も誰もやってなかったみたいで…。

 

私自身もシンストの時は気付かなかったのですが、こういう新規ファン向けの視点っていうのは、本当に忘れがちなんだなと思います。

 

今回、蛍がツイートしてたのは決して偶然ではなくて、このブログでも指摘してる通り、彼女が常に対新規を意識しているからこそ、あのツイートが出来たのでしょう。

 

 

 

「それくらい別に良いじゃん」と、思われる方もいるかもしれません。

 

でも、後輩のわーすたはちゃんとやってるんですよ。

 

 

 

 

 

 

わーすたの『WELCOME TO DREAM』は、3/9公開で現在16万回再生されています。

 

 

 

 

スパガのキラサンは、4/14公開で、現在9万回再生。(シンストは公開から3ヶ月で、16万回再生

 

公開時期が1ヶ月違うとはいえ、2倍近く再生回数に違いがあります。

 

どちらの曲が新規層により多くリーチしたかは、一目瞭然でしょう。

 

これは単純な人気の差なのでしょうか?

 

私には単純に努力の差の様にも思えますが…。

 

 

 

キラサンの歌詞に、こういった一節があります。

 

待っててもしょうがない 攻めなきゃはじまらないでしょ?

 

今のスパガって、待ってるだけなんじゃないですかね?

 

MV公開して、リリイベやって、個別イベントやったら、もう終わり。

 

みんながしてる宣伝を同じ様に宣伝し、用意された仕事をこなしているだけ。

 

個人で動画配信してみたり、異分野に飛び込んで挑戦してみたり、自分達のフィールドを飛び超えて、外に向けて訴求してるところをほとんど見た事がありません。

 

これのどこが攻めてるのか?…ちょっと私には理解しかねます。

 

 

 

この様に、今回のキラサンの最大の問題は、スパガ自体が“キラキラ”を体現出来てない事にあるのではないでしょうか?

 

アー写やMVの白いエフェクトが象徴する様に、イミテーション的で見た目だけの薄っぺらいキラキラにしか見えないんです。

 

一言で言えば、説得力がない。

 

 

シンストの時は、ロックバンドとのコラボという行為自体が、スパガの新たな挑戦を表していましたし、美麗ちゃんの頑張りなんかは正に『汗と涙のシンデレラストーリー』を体現していました。

 

あの時の美麗ちゃんは汗をかいて、涙を流して、不恰好だったかもしれないけど、めちゃくちゃ“キラキラ”してたなと思うんです。

 

 

私が見たいキラキラは、キラキラとした衣装でも、キラキラとした楽曲でもありません。

 

夢を諦めずに精一杯努力し、日々を一生懸命に生きる、キラキラとした人間なのです。