Ⅶ.「店舗のリニューアルでたばこの売上が急伸長」

 それまでは、単なるたばこの置いてある店に過ぎなかったところを、

外に向けて「たばこの情報発信」を行ったのである。


そして、倉庫化していたスペースを整理し、

お客様が自由に自分の銘柄を選べる

セルフセレクション方式の売場づくりを行った。


少々手前味噌ではあるが、

通常はカートンの万引きを恐れるあまり、

たばこのカートン売りの基本はカウンター越しの対面販売が常識である。


 そこをあえて自由に自分の銘柄を選び取れるようにしたのである。


実はこれが功を奏したのである。


元来いのまた商店は近隣客の出入りが多い店である。

それは、尚彦社長、尚幸専務の顔の広さや友人・知人の多さ、

また地元のソフトボールチームで活躍しているといった背景がある。


私がいのまた商店を訪れるたびに、

いつも誰かが気軽に来て、

お茶を飲みながら談笑している場面によく出くわすのである。


 私がカートンのセルフ販売に踏み切れたのも

そんな背景があったからでもある。


そんな気心の知れた、いわば顔の見えるお客様たちが

“万引きなどする筈がない”のである。


そのメリットを活かさない手はないと思ったのである。

有に100は超すたばこの銘柄をストック棚に並べ、

コンパネにきょうじを施しステージを作った。


その上に各銘柄のボックスや小物を使い、

季節感あふれるディスプレイを行った。


 するとそこは今までとは見違える素晴らしい

「たばこ提案のある売場」へと生まれ変わったのは言うまでもない。


 そして数ヶ月がたったある日、

久々にいのまた商店を訪れた時である。


尚幸専務から嬉しい報告を受けたのである。

それは、その後のたばこの売上が「地域一番店」になったというのである。 


 また、たばこのメーカーが店を視察に来て

絶賛して帰ったと言うのである。


私的には思わず嬉しくなったのはいうまでもないことである。

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Ⅷ.「不況だからこその攻めの経営がみを結んでいる」

 こういう時代は、とかく何もやらずにジッとしていたくなるのが常である。

それは現状維持あれば御の字といった気持ちから、

商売が守りに入るからである。


しかし、生意気なようだか、

私は「現状維持はあり得ない!」というのが持論である。 


 現状維持の先には、下降が待っているからである。

こういう時代だからこそ常に

「攻めて、攻めて、攻めまくっていく商売」

をしていかなければ、

個人商店は生き残って行けないと考えるからである。


 またいずれバブル期のような好景気の時代が来ると

考えている店主がいるとすれば、それは大きな間違いなのである。


たとえ万に一つ、そのような時代がまた訪れたとしても、

現在何もしていなければ、

その店はその好景気無関係な事となってしまうだろう。


 「継続は力なり!」とは、よくいったものである。

常に自分の生活の糧は現在の商いにあると考えることが

大変に重要なのである。


いのまた商店には、それを実感出来るものがある。

ある時、灯油を運搬するタンクローリー車の汚れと

社長車の汚れを指摘したことがある。


「この車はなんでこんなに汚れているのか?」

「この車でお客様のお宅へ灯油を販売しに行くのか?」

と…。


従業員研修会での話しである。

翌日からは、タンクローリー車も社長車も

従業員の手によって綺麗に洗車されていた。


そしてその日以来、毎朝のこの作業は従業員の日課となっているという。


 こういった「即実行の精神」が

いのまた商店の全員の中に流れている。


どの店にも気になる点が幾つかは見受けられる。

例えばウインドウのガラスの汚れや軒下の蜘蛛の巣といったものである。

こういった事に対して無頓着になってしまうか、

即対応出来るかといった、

ちょっとした意識の違いが「攻めの経営」に結びついてくるのである。


つづく


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ヒトづくり・ミセづくり・モノづくり・マチづくりのトータルアドバイザー
人材教育・販売促進・商品開発・地域活性化の
(株)ラフィネット総合企画
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