振り切ってにげたい
ここは嫌い ここは嫌い


手が伸びてくる
あの日と同じ 無遠慮な手
私は殴られるためにいるんじゃない
暴力の言葉の掃き溜めじゃない



ヒトのことは真っ先に
どーせ見捨てるくせに
自分だけいつも許される

そんなわけない






あの手がのびてくる


わたしにふれないで



だけど手を取ったのは
わたしだったんだ


朝からずっと、痛みにおそわれていました

頭痛。いつもならこんなに痛くないのに、

尋常でない痛みに、不快感と吐き気、

目眩すら起こしながら学校に向かいました。



つらいだなんて、言えませんでした




体が辛いことは 我慢できるから

それよりも辛かったのは 心でした




何度見てもなれることはないでしょう

なれてはいけないでしょう


あの扉がしまる瞬間を


愛おしい人が 人工化学で焼かれていく様を




あの日 またよみがえったきおくが

心を締め付けて仕方がなくて

夢見がずっと悪い




参ってはいません ここで参ってはいけません

私がまいったら またあの時が戻ってくるかもしれないkら

私はそれが一番怖いから





あまりの痛みと、かすんだ世界に

体がいうことをきかなくて

五限目、教室で倒れました


冷えた床の感触ですら曖昧で

ああ、気持ちよりも体の方がずっと

弱くなっていたんだなぁと


あぁ、ずいぶん強くなったなぁと、少し笑えました



痛みのあまり、勝手にゆるんだ視界で

地面と平行になってみた教室は

やっぱり心苦しくて


私がこれから三年間 すごす辛い日々を思うと

今でも吐き気がこみあげてくる次第です




自分のせいなのはわかっているよ

だけど あまりに酷いんじゃないかな

今のクラス こんなに子供っぽかっただろうか

ないものねだりなのはわかっているけど

本当をいうとね もう 嫌だと 何度も涙がこぼれているんだよ




波止場の先で、振り返る


あの岬に見えるものは、優しい波打ち際

切ないまでの潮騒


ねぇ。そこまでいけたらいいけれど。



そこに立ったらどれだけ綺麗なものが見えるかな

つい最近までは見えていたんだけどなぁ

ため息をついて髪をかき上げた


風は首筋を抜けて、するり、流れていった




あの岬に見えるものは、静かな静寂

懐かしい想い出



どこを探してもみつからない景色

そばにいるのに、とおいとおい景色

いつかみた情景


わたしはそこまでいけないけれど

いつでもあなたの夢をみる




美咲、もう一度笑い会えた頃に戻れたらいいのに