セラミックビーズ100gを500mlのペットボトルに入れて愛飲している知り合いがラドン濃度を知りたいと言ってきました。
ラドン(Rn222)はラジウム(Ra226)がα崩壊して生成します。このセラミックビーズにはRa226が含まれます。十分時間がたてばRn222の濃度とRa226の濃度は同じになります。Ra226は371Bqありますから、500mlのペットボトルに入れると742Bq/Lのラドン水ができるはずです。
日本の放射線温泉は74Bq/L以上、療養温泉は111q/L、三朝温泉の源泉は500Bq/L、有馬温泉源泉でも1,000Bq/L程度です。「このラドン水には十分量のラドンが含まれるはずです」といったら喜んで泣いているラインスタンプを送ってきました。
理論値だけでは無責任なので実測してみました。すると、Rn222は0.06Bqしかでていないのです。
理論値の1/5,654です。これでラドン水を作っても0.13Bq/Lの濃度にしかなりません。これなら井戸水を飲んだほうがましです。深井戸なら10Bq/L程度のRn222は普通に入っていますから。
なぜこんなことになるのでしょうか?
ラドンはアルファ線を放出した弾みで光の速度の0.1%程度の高速度で石から飛び出します。これを反跳といいます。石の中から出られなかったラドンは拡散では外にでられません。石の中でα崩壊してポロニウムになり石の中に留まります。
幸いにしてセラミックビーズの内部の間隙にでてきたラドンもそう簡単には外に出てきません。内部を拡散することでようやく外気に出て来るのです。
セラミックビーズに加工しないで原料の粉のままにしたらどうなるでしょうか。
Ra226の1/25のラドンが出てきました。放出率が60倍に上がったのです。ということはセラミックブロックで作った600万円のラドンルームが10万円でできるということです。
この発見にこちらもうれし泣きしました。
