武蔵野線北府中駅のホームに降り立つと、少し離れた所に佇むオレンジ色の電車の姿を見る事が出来ます。
ハイ、見ての通りの103系です(笑)
ちょっと拡大...
103系ですね。
後ろには、湘南色の荷物電車も繋がっております。
この2両、東芝が所有している車両です。
北府中駅には東芝の府中事業所(東芝製の鉄道車両は、主にここで作られています)があり、この2両はそこでの技術試験等に使用されている(いた)という訳です。
手前の103系の車番は「クハ103-525」。
車歴はこんな感じ。
1966年1月 製造(川重製)、新製配置は浦和区で、当初は京浜東北線で使用。
1973年4月 下十条区に転属、使用線区は引続き京浜東北線。
1978年1月 三鷹区に転属。使用線区は中央総武緩行線。
1981年10月 豊田区に転属。使用線区は中央快速線。
1982年8月 中原区に転属。使用線区は南武線。
1994年10月 廃車。
そして廃車後は東芝に引き取られ、技術試験に使用されていました。
103系自体、貴重な車両ではありますが、この車両はその中でもかなり貴重な部類に入ります。
それは、この車両が現存唯一の「500番台クハ」であることです。
103系にはかなりのバリエーションがありますが、500番台はその中でもなかなかユニークな特徴を備えています。
それは、ジャンパ栓が片渡りである事。
103系は組み換えのし易さを考慮してジャンパ栓が両渡りとなっていますが、500番台クハはクモハ103と併結する前提で設計されており、方向転換の必要が無い事から、コスト削減の為に片渡り構造となっています。
その為、正面右側のジャンパ連結器納めが省略されているという外観上の特徴があります(下画像を参照)。
500番台クハは1966年から1967年までのみ生産された為経年車が多く、2011年度までに営業車は全廃。一部はインドネシアに渡りましたがそちらも全廃。埼玉県に1両が保存されてされていましたがそちらは破壊行為に遭って解体され、結局500番台クハで残存するのはこちらのクハ103-525のみとなってしまいました。
戸袋が残っているなど原型にかなり近く、その点でも貴重と言えるでしょう。
首都圏で103系が見られるという点においても、なかなか貴重なモノと言えます(一応、大宮鉄博に珍妙な塗装のものがおりますが...)
後ろの車両はクモニ83形で、車番は「クモニ83006」。今やほとんどお目にかかれない荷物電車です。
クモニ83と言うのはご存知の通り(?)72系から改造された荷物電車であり、こちらの車両は72系、および旧型国電の生き残りとしてかなり珍しいと言えるのでは無いのでしょうか。
車歴は残念ながら手元に資料が無く分かりませんでしたが、どうやら廃車後に国立の鉄道総研で実験用に使用されていたモノを貰って来た車両の模様。
止まっている場所の関係で撮影がし難いですが、かなり貴重な車両。
また、こちらの工場ではEF65P型(車番はEF65 535)が保存されています。
機関車はあまり詳しくありませんが、こちらの釜はEF65の中でもファンの中でかなり人気のある釜の様です。
場所は定期的に移動しており、奥の方に引っ込んでいて見えない事もあれば、この様に手前へ移動している事もあります。
ちなみにこれらの車両、ホームに降りずとも車窓からも見る事が出来ます。
しかしこれらの車両、総じて状態が悪い。
「保存車」という扱いのEF65はまだマシですが、あくまでも技術試験車の扱いである103系とクモニは塗装の剥げ等が見られます。特に103は雨樋がボロボロで、屋根の骨組みが浮き出つつあると状態はかなり劣悪。
東芝の経営状況は絶望的であると聞きますが、これらの車両の未来も残念ながらあまり明るくなさそうであるのが現実。どれも貴重な車両ですので早めに何らかの手を打って欲しい所ではあります。
【おまけ】
武蔵野線にはここの他にも、珍しい車両が車窓から見られる場所が。
新秋津駅から府中本町方面の列車に乗車し、進行方向左側を向いていると、JR東の八王子訓練センターが在り、そこで使用されているクモヤ145と209系を見る事が出来ます。
携帯電話での撮影ですので、酷い写真なのはご容赦を。
クモヤの方はクモヤ145-118。
101系のモハ100-811(車番から分かる通り、低屋根タイプ)から改造されたもので、1965年8月製造(川重製)、1984年7月改造。
209系はクモハ209-40+クモハ208-40という編成。モハ209-40+モハ208-40を先頭化改造した訓練車です。オレンジ一色の帯が新鮮な感じです。
それでは。









