東北史の新研究(万葉堂出版) | radionojikanのブログ

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 図書館に行って、東北史の新研究(万葉堂出版 古田良一博士還暦記念會編)を借りてきました。

 最初のページには、蝦夷とは日本書紀景行天皇40年の條(=くだり)の天皇が日本武尊に蝦夷征伐を命ぜられた、、と記載されています。日本武尊は第12代景行天皇の皇子である。

 

 30頁に「東北南部までは比較的順調に進んだ日本国家の東北経営が、東北北部では停滞し、東北北部が国家の版圓に取込まれることのおそかったのは、凶暴な蝦夷の反抗があったためというよりはむしろ収奪に値する余剰生産力を持たなかったからであろう。」と記載されています。

 

 東北地方は寒いので、稲の収量が上がらなかったことが原因と書かれています。

 

 歴史小説やドラマなどで蝦夷の酋長である阿弖流為(アテルイ)がクローズアップされ、蝦夷が野蛮で暴力的に表現されていることが多い。これは日本書紀にそのようなことが書かれているからですが、しかし、この本を読んで幾分認識が変わりました。

 一般論として歴史書は書かれていることが正しいかどうか、批判的な目で読む必要があると小泉悠先生がプライムニュースで話していました。

 

 なるほどです。