クラークスのデザートブーツのオールソール交換です。
デザートブーツといえばクラークス。独特の歩き心地でレッドウイングとは違ったカジュアルなブーツです。
その独特の履き心地の元になるのが生ゴムのクレープソールとソフトなアッパーです。
生ゴムは屈曲性も良く、クッションやグリップ力も抜群です。長く歩いても疲れにくく、履き慣れると手放せなくなるソールですね。
磨り減りにも意外に強くて長年クラークスで使い続けるのもうなずけます。
だだしメリットばかりではなく、このソール、重いのです。そして汚れやすい....。
スゥェードの靴のクリーナー消しゴムとしても使う生ゴムですがアスファルトのタールも拾ってしまって接地面は真っ黒になります。
おまけに夏場に履くと小石も拾ってしまい歩くとチャリチャリ音はするし厄介なんですね。
そこでビブラムソールに交換になりました。
まだそんなに履き込まれていないのでソールは傷んでいませんが軽く、歩きやすいソールにとのことでビブラムソール#2060にオールソール交換です。
クラークスはステッチダウン製法で出来ていますので、既存のソールを外したら同じようにミッドソールを縫いつけます。
ミッドソールはラバーの3ミリにヌメ革を貼り、足触りをよくしています。
縫製は通常専用ミシンで縫いますがデザートブーツはアッパーがソフトで芯材も薄いのでミシンで縫うと型くずれしやすいのでハンドソーン。
いわゆる手縫いですね。
ミシンで縫うとつま先の膨らみが保ちにくく土踏まずがタイトになりがちなんです。
ミシンなら両足で数分ですがハンドソーンだとたっぷり1時間以上はかかりますね。
でも型くずれはしません。そしてミシンは上下の糸を引っかけるだけですがハンドソーンは八の字に縫い込みます。
しかも下で糸を絡げているので1箇所切れても解けません。
下穴をあけて縫い進めますが日中は接客もあるので閉店後に縫い上げます。
糸ってより紐みたいな太さなので結構大変ですが縫い上がると達成感抜群です(笑)
仕上がりはこんな感じ。
仕上がる頃には始発電車も動いていてビックリ!
でも綺麗に仕上がったので満足な朝になりました。