随分以前ですが、三好春樹さん のセミナーに参加しました。その際にあったお話が印象的だったので、少しご紹介したいと思います。
施設で生活していたOさん(78歳)は、病院で5日間の検査入院を受けました。その際のベッドはOさんには高くて足がつきにくく、1人でトイレに行く際に落ちたため、ベッド柵をつけられました。そして紙おむつをすることとなり、排尿感覚を失いました。
たった5日間なのですが、排泄感覚があった中でもおむつをすることとなったOさんにとっては、長い期間だったことでしょう。
私の祖母は介護度もなく元気にしていた中、肺炎が原因で入院をしました。小柄だったためOさんと同様にベッドが高かったことから落ちてしまい、そのことで逆に手が掛かるということで紙おむつへと替えられてしまいました。すべてかどうかはわかりませんが、祖母の排泄感覚は残っていて、「トイレに行きたいけど、このベッドはトイレ付だからこのままでいいんや」と言っていたことが、何とも悔しい思いで聞いていました。
話を戻します。
退院したOさんが施設に戻り、変わり果てた様子にスタッフは驚いたそうです。
その後、施設でのおむつはずしが始まりました。
対応として、
STEP1.排泄物が出たかどうか聞く
STEP2.聞く前にわかれば教えてもらい、ほめる
⇒すぐにおむつ交換し、気持ちよさをわかってもらう
STEP3.出そうだと思ったら教えてもらう
(午前中の晴れた日に行うと反応が起こりやすい)
こうしたステップを行ったそうです。
おむつはずしには、紙おむつより布オムツが適しています。
紙おむつは、さっと吸収してしまい排泄感覚がわかりにくいのですが、布オムツは比較的じんわりしみこみますので排泄感覚が得やすいのです。
排泄という行為は、やはり恥じらいなどがとても強いものです。それは高齢者も同じ。安易なおむつの使用ではなく、人間の尊厳を守る意味でも排泄感覚を大切にフォローできる環境であることを願っています。