気がついたのが前日の金曜日でした。きっとこれも思し召しなのでしょう。
円谷プロ史上最大の祭典「TSUBURAYA CONVENTION」東京ドームシティにて2019年12月14日(土)、15日(日)に初開催。
いろいろな思いがありますけれども行ってきました。逢いにいきましたウルトラマンに。
円谷英二監督・円谷一監督・脚本の金城哲夫さん。天からみているでしょうか。もしかしたら会場にきているかもしれませんね。ディズニーのようなウルトラランドをたてる構想も当時ありました。土地の視察まで行ったようです。かぐや姫の映画をつくるというライフワークもありました。ひたすら夢だけをおいかけることができた夢見るひと良き時代でもありました。ほぼ過去形です。
ウルトラにまつわる世界も隔世の感があり万感の思いがあります。庶民にはいたい高額のチケットです。でもいいんです。こども時代に感謝をささげるために逢いに行きましたレジェンドのみなさんに。ハヤタ隊員が80歳。わたしが60歳。時はまってはくれません。吟味しまして参加したのは三つのイベントでした。
●ULTRAMAN ARCHIVES TSUBU-CON SPECIAL『ウルトラマン』
出演者:
樋口真嗣(映画監督)
満田かずほ(映画監督・プロデューサー)
古谷 敏(俳優)
田口成光(脚本家)
タカハシヒョウリ (音楽家)
<司会>
清水 節(映画評論家・クリエイティブディレクター)
<MC>
喜屋武ちあき
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●ULTRAMAN MUSIC LIVE~The Symphony~
【クロージングセレモニー】
出演者:
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角田鋼亮
(指揮)
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東京フィルハーモニー交響楽団
(撮影:上野隆文)
ゲストアーティスト:
ナレーション:石坂 浩二
TSUBURAYA CONVENTION クロージングセレモニーゲスト:
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黒部 進
『ウルトラマン』
ハヤタ隊員役
-
桜井浩子
『ウルトラマン』
フジ・アキコ隊員役
-
つるの剛士
『ウルトラマンダイナ』
アスカ・シン役
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山田まりや
『ウルトラマンダイナ』
ミドリカワ・マイ役
-
井上祐貴
『ウルトラマンタイガ』
工藤ヒロユキ役
(写真:Koichi Kinoshita)
-
吉永アユリ
『ウルトラマンタイガ』
旭川ピリカ役
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●ウルトラマンレジェンドパーティ~ 願う想いの叶え星 ~
ウルトラマンシリーズ放送から約50年今でもなお、皆さんの心の中に輝き続ける、ヒーロー、ヒロインたちが登場するスペシャルステージ。着席ブッフェスタイルのお食事(フリードリンク付き)、出演者のトークショー。
出演者
出演:
黒部 進(『ウルトラマン』ハヤタ・シン 役)
森次晃嗣(『ウルトラセブン』モロボシ・ダン 役)
団 時朗(『帰ってきたウルトラマン』郷秀樹 役)
高峰圭二(『ウルトラマンA』北斗星司 役)
桜井浩子(『ウルトラマン』フジ・アキコ 役)
ひし美ゆり子(『ウルトラセブン』友里アンヌ 役)
榊原るみ(『帰ってきたウルトラマン』坂田アキ 役)
星 光子(『ウルトラマンA』南夕子 役)
西 恵子(『ウルトラマンA』美川のり子 役)
ウルトラマン、ゾフィー、ウルトラセブン、ウルトラマンジャック、ウルトラマンエース、ウルトラマンタロウ
司会:南 翔太 (『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』 レイ役)
ウルトラのレジェンド  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
光の国の使者として
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演者がヒーローに関わるというのは大きなミッションを託されるに等しいと思います。その後もずっと希望の象徴として追いかけられることになるからです。それだけ人の心に大きなものをあたえているからです。生身の人間ですからつまずくことも立ち止まることもある。そんな姿をみられ続けるのも義務のようになってしまう現実があるでしょう。とてもたいへんなことだと思います。逃げだしたくなることだってあるはずです。でも同時にとてもおおきな特権でもあります。たがいにヒーローのビジョンをもとに成長の糧にできるのですから。
ウルトラマンを演じた古谷敏さんのご尊顔はとても神々しいものがあります。若いアマギ隊員のころよりも素敵になっています。語ることばもあたたかいものがあります。ファンに対する思いやりに満ちております。与えられたミッションに応えていこうとする決意をすごく感じるのです。スペインのイベントで前から5番目くらいにいた男性が涙をながしてそこにいたそうです。ヒッチハイクをしてとてもくろうして会場まで足を運んだそうです。遠くはなれた海外でもウルトラマンは希望の象徴になっているようですね。古谷さんがポーズをとるとそれはもうウルトラマンです。マスクがなくてもスーツがなくてもわかるんです。われらのあのウルトラマンだってことが。古谷さんとウルトラマンが一心同体になっています。古谷さんがウルトラマンでほんとうによかった。
ありがとうウルトラマン!




原点回帰するウルトラマン  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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今回のイベントで2021年公開予定のウルトラマン映画のそのヒーローのデザインが公開されました。そのコンセプトは原点回帰するということでウルトラマンをクリエイトした成田亨さんの意向を全面的に採用するというものです。具体的にはつぎのようになるようです。
・成田氏が監修した、佐々木明氏制作によるマスク。
・成田氏が望んだ、古谷敏氏の体型データをベースとした体躯。
・成田氏が望まなかった、眼の部分に覗き穴を入れない。
・成田氏が望まなかった、スーツ着脱用ファスナーに伴う背鰭を付けない。
・成田氏が望まなかった、カラータイマーを付けない。
そして円谷プロダクションと成田亨さんの御遺族の方からはこのようなコメントが出されました。
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『シン・ウルトラマン』の「ウルトラマン」について
初めて庵野秀明氏と『シン・ウルトラマン』の企画の話をした時から、庵野氏にはある想いがありました。それは、成田亨氏の描いた『真実と正義と美の化身』を今作のデザインコンセプトにしたいということ。
成田氏の描かれたデザインは現在まで続く「ウルトラマン」の原点であり、私たちは庵野氏の「ウルトラマンの美しさに少しでも近づきたい」という想いに全面的に賛成しました。私が初めて成田浬氏とお会いしたのは2018年春でした。それ以来、亨氏の偉業について、そしてご苦労についてお伺いすることができました。その上で、この機会に改めて成田氏の円谷プロダクションでの仕事と功績に対して惜しみない賛辞をお贈りしたいと思います。
今作をご覧になる多くの方が最高にして美しい「ウルトラマン」を目撃します。どうぞご期待ください。
株式会社 円谷プロダクション 代表取締役会長兼CEO 塚越隆行
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「シン・ウルトラマン」のデザイン発表に寄せて
昨年の初春、母と私のもとへ庵野秀明さんが来訪され「『真実と正義と美の化身』を映画にしたい」と仰っていただいた時のことは忘れません。耳を疑うほどに嬉しかったのです。
父、成田亨は、自身が試行錯誤しながら生み出した「ウルトラマン」を、生涯を通して深く愛し、誇りに思っておりました。
同時に、その「ウルトラマン」を生み出した自身の名前がクレジットから消され、デザインが変質され、商業的に利用され続ける人間社会に深い悲しみと絶望を抱いておりました。その心を正直に発した事で、誤解や誹謗中傷も受けました。
父は悲しみが癒されることなく2002年に他界しましたが、その背中を通して多くを感じながら育てられた私は、父を誇りに思い、時に哀れに思い、そして心から尊敬しています。
生前の父の言葉を思い出します。「本物は残る、本物であれ」
『真実と正義と美の化身』は、芸術家として生きた当時の父の全てが注ぎ込まれた油彩画です。その絵画が、当時まだ子どもとしてウルトラマンを見ておられた庵野さんの感性に50年以上の時を経て触れ、才能を発揮し続ける庵野さんの稀有な感性と交わり、「シン・ウルトラマン」としてどの様な姿でスクリーンに蘇るのか、期待に胸が膨れ、熱くなっております。
昭和の子どもが心踊らせた「ウルトラマン」が、令和の子どもたちに「シン・ウルトラマン」として蘇る。子ども達の心に残る忘れられない映画の誕生を心待ちにしております。
成田浬
原点回帰の問題点  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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成田亨さんとプロダクションとの間ではウルトラマンの原作権と原作料をめぐって長い間話し合いがつかず物別れになったまま成田さんはこの世を去りました。ですから後年のウルトラマンに成田さんが関わることはありませんでした。それは日本の特撮界にとって大きすぎる損失でした。成田さんが原作権を争ったのは後進に道を拓くためでもありました。仕事に誇りをもっていたからでもありました。今回、庵野さんが成田さんをリスペクトして関わることによってプロダクションから
公式に賛辞が贈られたことは奇跡的な進展です。和解への扉が開きました。成田さんへの何よりの供養でしょう。原点回帰という庵野さんのコンセプトは愛あるまた勇気ある行いと云えます。
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けれどもそのこととウルトラマンからカラータイマーを取り上げることは全然別のお話です。ウルトラマンの胸にあるのは太陽の象徴なのでそれを取り上げるのは間違いだということです。ウルトラマンの体躯の銀地に赤は日の丸です。日出づる国・太陽国=日本のシンボルです。その象徴として胸に太陽を抱いています。再考すべきはカラータイマーというネーミングと機能であって太陽のシンボルをなくすことではありません。
成田さんはたしかに生涯カラータイマーを拒否しておりました。でもその理由は緊迫感を演出するというテレビ的発想の代物だったからなのです。彫刻家である成田さんの考えているのは基本的に芸術のことだけです。ウルトラマンは美の典型(=キャノン)を追求していました。かぎりないシンプルさを求めました。そして会心の作が生まれました。つまり芸術にそんな低俗なものをつけてほしくなかったという感覚なのでしょう。芸術家としては当然だと思います。けれども成田さんの意見がすべて現場でとおっていたらウルトラマンは今のウルトラマンになっていないんです。成田さんのクリエイトした土台に他のひとの意見や手が入ることによって初めてウルトラマンはうつくしく力強いイメージが定着したのです。そういった意味においてやはり成田さんが認めていなかった後年のウルトラマンにも傑作は多いとわたしは思っています。成田さんは天才です。そしてまごころをもって仕事にあたっておりました。成田さんがウルトラマンで果たした功績に最大限の賛辞を贈る原点回帰のコンセプト自体は本当にすばらしいと思っています。ありがとう庵野さん。
ウルトラのレジェンド  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
明日また太陽はのぼる
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円谷プロがやらなければならないことがあります。封印した作品の誇りを取り戻すことです。放射能を扱った作品のキャラクターにクレームがつきそれが当時大きな騒動に発展しました。「誇りあるものならば誇りある対応をすればいいんです。それを自ら貶めてしまった。それにたいして当然糾弾されます」とこのように訴えた側の人間に看過されているのです。こたえはここにあるにも関わらず臭いものに蓋をする事なかれ主義をいまだに貫いております。成田さんとの諍いも同じところに根があります。それは誇りを大切にするものと商売を優先するものの対立です。円谷英二監督はなによりも夢を優先しました。そして採算度外視の製作方法が会社経営を傾かせたのも事実です。けれど長いスパンでみればひたすら良いものを追求したからプロダクションの今日があるのも事実なのです。ひし美ゆり子がステージで叫んでおりました。オリンピックの年に12話を解禁しようと。この方も勇気ある方です。桜井浩子さんにすぐに釘を刺されてしまうのですが。
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同席したひとの情報によれば黒部進さんは入院されていたそうです。いろんなイベントでみるこの方はざっくばらんです。桜井さんとはかけ合い漫才みたいなやりとりになりいつもたのしい方です。そんな黒部さんから「明日また太陽はのぼる」というエールをいただきました。太陽の子・太陽の化身ウルトラマンになる方からのこの言葉は大きくおもいものがあります。しっかり胸に受けとめましたよ。ラストはレジェンドの方々からのがんばれコールになりました。サプライズゲストでウルトラマンレオ・オオトリゲンこと真夏竜さんも登場してくれました。ウルトラマンタロウの篠田三郎さんは東光太郎として信念の旅を続けているようです。いつか帰ってきてくれるかもしれません。そしていよいよの締めは会場全体でのがんばれでした。クロージングのイベントです。ありったけのちからを込めてがんばれをしてきました。生きているならまた太陽はのぼります。
円谷英二監督に円谷一さん。そして金城哲夫さん。もしかしたら成田先生もここに来ていたかもしれません。こども時代の感謝をレジェンドさんたちに届けることができました。そしていつの日か帰ってゆく場所はウルトラマンのふるさと=光の国です。そこしかありません。
ありがとうございました。
































