概要

浄化槽の設置工事には、国家資格である浄化槽設備士による実地の監督が必要です。また、浄化槽工事業者は、営業所ごとに浄化槽設備士を置かなければなりません。浄化槽設備士の資格は環境大臣の行う国家試験に合格するか、または環境大臣の指定する指定講習機関が行う浄化槽の保守点検に関して必要な知識及び技能に関する講習の課程を修了することで資格を取得できます。

受講形式:対面講習/オンデマンド

受講資格:1級又は2級管工事施工管理技士の資格を有する者

受験料:【国家試験】31,700円(非課税)【講習】133,100円(講習教科目一部免除者は125,400円)

講習期間:5日間(37時間)

効果評定:マークシート方式/四者択一式(120分)

合格基準:満点の60%以上 21問以上/35問中

合格率:【国家試験 23.2%】【講習 効果評定 80~90%程度】 ※令和5年

合格発表:試験終了後約1か月程度

 

場所は都営地下鉄新宿線「菊川駅」より徒歩5分 日本環境整備教育センターでした。

試験方式

最終日(5日目)にカリキュラム①から⑤までの全教科目にわたって試験が行われます。効果評定は2時間です。なお、受講一部免除を選択された方であっても試験についての免除はありません。 
○ 効果評定(四者択一式35問/120分)<15:30~17:30>
※試験では、四則計算のみができる電卓の使用は認めますが、関数電卓の使用は禁止します。

・合格基準:満点の60パーセントで合格となります。

 

浄化槽管理士(画像㊨)の資格を有する方は、教科目の一部免除を申請できます。一部免除の申請が受理された方は、浄化槽概論と浄化槽の保守点検および清掃概論(計11時間分)が免除されます。

カリキュラム

講習時間 37時間(5日間)

① 浄化槽概論(8時間)
② 法規(3時間)
③ 浄化槽の構造及び機能(15時間)
④ 浄化槽施工管理法(8時間)

⑤ 浄化槽の保守点検及び清掃概論(3時間)
⑥ 効果評定(2時間)

 

浄化槽とは、生活の中で発生する汚れた水(し尿や、炊事・洗濯・お風呂・洗面所などから出される生活排水)を綺麗な水に変えて、川などへ放流するための装置のことです。浄化槽の施工の際に、施工図作成や施工内容の確認などが必要とされ、その指導、監督を行う国家資格として浄化槽設備士が規定されています。この資格を取得する方法には国家資格の試験を受験する方法と、国が指定する講習機関で講習を修了する方法の2通りがあります。試験で取得する場合は試験日が年1回ですが、講習で取得する場合は5日間(計37時間)の講習を連続で受講する必要がありますので、試験と講習、共に時間にゆとりを持った準備が必要となります。

 

東京会場の受講者数は105人でした。

感想

浄化槽設備士講習は未経験者を対象にしたもので、講習の期間も長く期間中に勉強する時間も十分あるため、まじめに受講しておけば問題ありません。浄化槽設備士講習がすべて終了した後に、効果評定が行われ、35問の問題のうち、60%以上の得点が取れれば合格となります。万一、不合格でも、3年以内に再試験を5回まで受けることができます。講義では、講師の方が重要なポイント、覚えるべきところや語句などを指摘してくれますので、1日の講義が終了した時や、休憩時などに重要点を整理するようにし、覚えるべきことをはっきりさせるようにしておきましょう。浄化槽設備士は下水道が整備されていない地域では必須の人材です。特に管工事施工管理技士の方は講習で取得できることもあるので注目したい資格と言えます。あなたも、人にも地球にもやさしい浄化槽の設置工事ができる、専門的な知識を持った浄化槽設備士を目指してみてはいかがでしょうか。