概要

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者は、酸素が不足している現場や一定以上の硫化水素を含む現場で作業する際に必要な資格です。今回はIHI技術教習所東京センターにお世話になりました。

受講費用:24,000円(税込)

受講資格:資格・経験は不要です(満18歳以上)

講習時間:学科11.5時間 実技4時間 計3日間

修了試験:学科試験(総得点の60%以上)実技試験(測定器や保護具の設置と整備)

 

場所は東京メトロ『南砂町駅』から徒歩14分 IHI技術教習所東京センターです。

カリキュラム

学科講習(2日 11時間半)

酸素欠乏症、硫化水素中毒及び救急そ生に関する知識【3時間】
酸素欠乏及び硫化水素の発生の原因及び防止措置に関する知識【4時間】
保護具に関する知識【2時間】
関係法令【2時間30分】
学科修了試験【1時間】

 

実技講習(1日 4時間)

救急そ生の方法【2時間】
酸素及び硫化水素の濃度の測定方法【2時間】
実技修了試験【1時間】

 

酸素欠乏症は、酸素の濃度が18%未満の空気を吸入すると現れる症状です。換気が十分でない下水道やマンホール内部でおこりやすく、最悪の場合は呼吸が停止し死に至ります。硫化水素中毒は、下水道やし尿処理施設などにたまった有機物を細菌が分解して発生した硫化水素が、目や鼻の機能をまひさせ、最悪の場合は呼吸困難から窒息死に至ります。学科講習は、一般講習として酸素欠乏・硫化水素に関する基礎知識や関係法令などを学んだ後、学科試験を受けて合格する必要があります。一方で実技講習は、学科講習と異なり、酸素・硫化水素の濃度の測定方法や救急そ生の方法などを実際に道具を使って学びます。

 

講習を受講し修了試験に合格することで修了証が交付されます。

感想

酸素欠乏空気や硫化水素ガスによる災害で何よりも恐ろしいのは、相手が目に見えないことです。何が起きたのか、いつ被災したのか、どの程度被災したのか、被災者をちょっと見ただけでは判断できないため、救助者が巻き込まれる二次災害も起こりやすく、一度に多数の人が被災し、比較的高い確率で死亡にいたる、おそろしい労働災害です。酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者は、酸欠や硫化水素中毒の恐れがある現場で指揮・監視ができるようになる資格です。高いニーズがあり、仕事にも活かしやすいところが魅力の資格です。ご興味のある方は、受講されてみてはいかがでしょうか。