概要

建設機械施工管理技術検定制度は、建設業法第27条第1項に基づき国土交通大臣指定機関が実施する国家試験です。この技術検定合格者については建設業法で定められた専任技術者(建設業許可)主任技術者・監理技術者(現場常駐)としての資格が付与されております。

試験級:1級/2級

受験する分野:第一次検定/第二次検定

受験料:【第一次検定】14,700円【第二次検定】27,100円

受験資格:【第一次検定】17歳以上の者(在学中も受験可能)【第二次検定】「学歴」+「実務経験年数」

合格率:2級【第一次検定】43.2%【第二次検定】68.2% ※令和4年

試験日程:年1回

 

※これまでは学科試験と実地試験で1つの技術検定でしたが、2021年度からは、第一次検定と第二次検定の2つに区分され、それぞれに合格証明書が交付されます。第一次検定合格証明書(㊦画像)

 

試験内容

検定試験では第一次検定(筆記)と第二次検定(筆記+実技)が行われます。資格は第1種から第6種に分かれており、資格を取得すると、それぞれに対応した機械の運転や施工管理、安全管理を行えるようになります。私は第2種ショベル系建設機械(油圧ショベルなど)に申し込みました。

 

【第二次検定(筆記)】
四肢択一式で以下の問題が出題されます。
1.施工管理法 10問(40分)
合格基準:得点が60%以上

 

【第二次検定(実技)】←今回はこちら
第二次検定(実技)は、第一次検定の合格種別ごとに、実際の建設機械を使用し、所定のコース内での操作施工を行う実技試験により行います。
第1種 トラクター系建設機械操作施工法
第2種 ショベル系建設機械操作施工法
第3種 モーター・グレーダー操作施工法
第4種 締め固め建設機械操作施工法
第5種 舗装用建設機械操作施工法
第6種 基礎工事用建設機械操作施工法

合格基準:受検した建設機械操作施工法の第1種~第6種までの種別について得点が70%以上

 

場所は西武秩父線「西武秩父駅」よりバスと徒歩で40分。日本キャタピラーD-tech Center(埼玉県)でした。

試験

試験は午前8時開始と、午後12時頃開始の2手に分かれます。受付を済まされた方は二次試験(実技)注意事項のプリントが配られ、試験開始時間まで控室(大ホール)で待機となります。

 

【当日の持ち物】

ヘルメット・作業着・安全靴

 

【試験の概要】

①使用機械 油圧ショベル 日本キャタピラー 0.28㎥ 

②試験コース、試験の内容はプリントに図面付きで説明されています。

③試験時間は『運転時間』が5分 『作業時間』が1分30秒 『運転時間』が12分を過ぎると失格となります。

運転時間:エンジン始動から試験終了まで

作業時間:2度の掘削、排土敷き均し終了まで

④試験開始前に控室(大ホール)で試験の説明があります。

⑤所定のコースへ移動して、最初に試験官によるデモンストレーションがあります。

⑥試験コースの横に待機テントがあり、2番目以降の方はそこで見学できます。試験の順番まで離席していてもOKです。

 

【試験の内容】

①笛の合図と共に試験開始

②車両の点検確認

③エンジンをかけて、掘削位置まで移動

④A地点からB地点へ掘削と排土を2度繰り返す

⑤指定の発進位置まで戻り、下車した受験者の両足が着地した時点で終了です。

 

実技試験は8月24日~31日の間で毎日行われるようです。私が受験した日は第2種 ショベル系建設機械2級が54名 1級が18名でした。合格発表は11月16日です。

感想

なんとか合格ラインには達したかなという感じ照れ。建設業界において欠かせない資格である「施工管理技士」。改正建設業法の「技術検定制度の見直し」により、「学科試験」と「実地試験」により行われていた施工管理技術検定について、令和3年度の試験から両試験を独立した 「第一次検定」及び 「第二次検定」として実施し、 第一次検定合格者の称号を「技士補」、 第二次検定合格者の称号を「技士」とすることが定められました。これにより、一次検定だけの合格でも技士補の称号を得ることができます。また、一次検定を合格した者には、一次検定が無期限で免除され、毎年二次検定からの受験が可能となります。建設機械施工管理技士は、建設機械を使った工事の品質管理や安全管理に必要な国家資格です。一定金額以上の工事では、この資格を取得している人が常駐している必要があり、施工管理や監理技術者として携わるために必要な資格です。新制度で更に受験がしやすくなった建設機械施工管理技術検定、興味がある方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。