概要

電気通信工事施工管理技術検定は、令和元年からスタートした新しい国家資格です。検定に合格した者は技術検定合格者となり、所定の手続きによって国土交通大臣から技術検定合格証明書が交付され「電気通信工事施工管理技士」の称号が与えられます。2021年から試験制度が改正されています。新制度では、学科試験に相当するのが第一次検定、実地試験は第二次検定という位置付けです。

試験級:1級/2級

受験する分野:第一次検定/第二次検定

受験料:【両方受験】13,000円【第一次検定のみ】6,500円【第二次検定のみ】6,500円

受験資格:【第一次検定】17歳以上の者(在学中も受験可能)【第二次検定】「学歴」+「実務経験年数」

合格率:2級【第一次検定】77.8%【第二次検定】30.1% ※令和3年後期

試験日程:前期/後期 年2回

※第一次検定に合格した者にあっては級及び種目の名称を冠する施工管理技士補とし、第二次検定に合格した者にあっては級及び種目の名称を冠する施工管理技士となります。

試験内容

1)第一次検定
試験方法:四肢択一式・五肢択一式のマークシート方式
試験時間:2時間10分
出題数/65問、うち40問を選択して解答
合格基準:解答する40問のうち、24問以上(60%)正解を合格基準とする

施工管理技士試験制度の改正

改正建設業法の「技術検定制度の見直し」により、令和3年度の試験から施工管理技術検定は新しい技術検定制度に生まれ変わりました。

①「学科試験」「実地試験」から「第一次検定」「第二次検定」へ名称が変更

②一次検定合格は無期限有効

一次検定に合格した場合、何度でも二次検定から受験することが可能

③監理技術者の専任緩和を目的とした「技士補」が誕生

改正前は「学科試験」と「実地試験」の両方に合格して初めて「監理技術者(1級施工管理技士)・主任技術者(1級・2級施工管理技士)」となることができましたが、建設業法の改正で「技士補」が新設されたことにより、「主任技術者の資格を有するもの(2級施工管理技士など)+1級技士補(1級一次検定合格者)」などを要件として、監理技術者の「補佐」ができるようになりました。

対策

2級電気通信工事施工管理技士試験の対策として1番おすすめの勉強は『過去問を繰り返し解く』ことです。特に第一次検定では、過去の試験問題と似かよった問題の出題率が高い傾向にありますので、過去の頻出問題を繰り返し解けるようになるまで勉強すれば、合格点はとれると思います。電気通信工管理技術検定試験の場合、「適当でないもの(説明)」を選ばせる設問がほとんどです。これは他の施工管理技士のマークシート試験対策でも使える方法ですが、正解以外の選択肢は「適当な説明」として、まとめて覚えてしまうのが効率的で、その点でも、「正解以外」の選択肢についても解説されている問題解説集を選ぶ事が重要です。私は2ヶ月、60時間ほど勉強して受験に臨みました。

 

「1級・2級電気通信工事施工管理 第一次検定 問題解説集 2022年版」(3,520円)1級・2級の過去3年間(R1-R3)の「第一次検定」出題全問題を集録。全問についてなぜ誤っているのか、どうして正しいのかを詳細に解説しています。学科試験はこれ1冊だけで勉強できます。

試験

なんとか合格ラインには達したかなという感じ照れ。第一次検定の出題形式は記述式ではなく四肢択一のマークシート方式のため、解答欄が空欄になる心配がありません。また、電気通信工事施工管理技士試験の合格基準は、満点中60%以上の得点率で合格です。反対にいうと、40%は間違えてもいいと言えますので、過去問を繰り返し解いて勉強することで合格圏内を目指すことも可能です。

 

試験会場は東京メトロ「西早稲田駅」より徒歩3分 西早稲田キャンパスでした。東京2級第一次検定のみの受験者数は240人。

感想

建設業界において欠かせない資格である「施工管理技士」。改正建設業法の「技術検定制度の見直し」により、「学科試験」と「実地試験」により行われていた施工管理技術検定について、令和3年度の試験から両試験を独立した 「第一次検定」及び 「第二次検定」として実施し、 第一次検定合格者の称号を「技士補」、 第二次検定合格者の称号を「技士」とすることが定められました。これにより、一次検定だけの合格でも技士補の称号を得ることができます。また、一次検定を合格した者には、一次検定が無期限で免除され、毎年二次検定からの受験が可能となります。電気通信工事施工管理技士とは、電気通信工事において、専任技術者や主任技術者、監理技術者として従事できます。近年、生活や仕事を含めた社会全体において、インターネット環境が必要不可欠な存在となりました。IT技術の進化に伴い、電気通信工事の種類や件数は増加傾向です。新制度で更に受験がしやすくなった電気通信工事施工管理技術検定、興味がある方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。