概要

労働安全衛生法では、危険有害業務に現に就いている者に対し、安全衛生教育を行うべき事項が規定されていますが、その該当業務である「フォークリフト運転業務従事者等」に対する安全衛生教育の実施が、厚生労働省より教育方針として示されています。当協会ではこの教育方針に示されたカリキュラムに基づき、フォークリフトによる労働災害をさらに防止するため、フォークリフト運転技能講習を修了して5年を経過した者を対象とした教育を行っています。今回は陸災防神奈川県支部にお世話になりました。

受講費用:8,030円(教材費・消費税込み)

受講資格:フォークリフト運転技能講習修了証取得者で業務経験のある方

講習時間:9:00~16:00(6時間)

持参するもの:雨具、フォークリフト修了証

 

場所はJR海老名駅よりバスで約25分 トラック協会相模原サービスセンターでした。㊨フォークリフト修了証

カリキュラム

講習会の内容(9:00~16:00)
 ① 最近のフォークリフトの特徴 2時間
 ② フォークリフトの取り扱いと保守 1時間 
 ③ 点検・運転実技 2時間 

 ④ 災害事例及び関係法令 1時間 

 

人の力では運べないコンテナや荷物などを運ぶのが「フォークリフト」の役目です。工場や荷物の積み荷をする場所では必要不可欠な荷役用自動車になります。「敷地内であれば無免許でもフォークリフトを運転できる」と言う人もいますが、これは間違いです。安全と事故防止のため、フォークリフトを扱うには免許が必要です。具体的には、教習センターで「フォークリフト運転技能講習」を修了する必要があります。また、最大積載荷重1t未満のフォークリフトについては、教習センターや各事業所で行われる、フォークリフト特別教育を受講する必要があります。安全衛生教育では、一定期間(概ね5年)が経過したとき、また機械や設備などに大幅な変更があったときにも、事業者は労働者に対し再教育の実施が求められています。本教育は、「フォークリフト運転業務従事者安全衛生教育について(平成2年3月1日付基発第114号)」で示された教育カリキュラムに沿った、最近のフォークリフトの特徴、取扱いと保守管理、災害事例とその防止対策などを身に付けるためのものです。

感想

倉庫などで見かけないことはないフォークリフトは、油圧を利用して昇降・傾斜ができる荷役自動車です。フォーク(貨物を運ぶためのつめ)を車体前面に備えていることが大きな特徴であることから「フォークリフト」という名称がつけられました。フォークリフトの主な動きは、車体前方のフォークを貨物の下部やパレットに差し込んで持ち上げることによる運搬です。狭い倉庫や工場での運転は、より正確な操作が求められるため、現場で作業するにあたってはしっかり運転の技術を身につけておくこと、そして定期的な安全衛生教育が大切です。技能講習等の安全衛生資格に有効期限はないですが、法律で安全管理の知識と意識をアップデートするために概ね5年ごとに再教育の受講が求められている資格があります。フォークリフトは、意外にも死傷事故の多い車両です。事故を未然に防げるよう、安全教育の必要性やその内容について改めて考えてみてはいかがでしょうか。