概要

令和2年3月に策定された「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン(エイジフレンドリーガイドライン)」においては、事業者には、高齢者でも安全に働き続けることができるよう、高年齢労働者を対象とした体力チェックによる体力の状況把握や安全衛生教育等の労働災害防止対策が求められています。 この研修では、高年齢労働者に対する具体的な安全衛生教育の内容(災害発生状況、身体機能の変化、体力チェックや体力の維持向上等)、および管理監督者の留意点などを学びます。今回は中央労働災害防止協会にお世話になりました。

受講資格:安全管理者、衛生管理者、人事労務担当者など

研修時間:9:00~9:30受付 9:30~16:50講習(12:10~13:00/昼食休憩)16:50~閉講式

受講料:24,200円 (テキスト代、消費税含む。)

備考:THP指導者を登録更新する時に必要な3単位を取得できます。

※中災防では、「心とからだの健康づくり指導者登録規程」 を定め、中災防に登録した心とからだの健康づくり指導者(THP指導者)の能力向上(スキルアップ)を推進しています。研修修了後の申請により、研修の種類ごとにTHPスタッフの名称をつけて登録し、登録証及び登録カードを発行しています。 

 

場所はJR田町駅より徒歩5分、安全衛生総合会館です。㊨は『THP指導者登録カード』

カリキュラム

開講式、オリエンテーション<9時30分~9時40分>

【講義・実習】『高年齢労働者に対する安全衛生教育の実際①』<9時40分~11時00分>

・加齢に伴う身体機能や健康状態の変化と、労働災害のリスクに関する理解

【実習】『高年齢労働者に対する安全衛生教育の実際②』<11時10分~12時10分>

・身体機能や健康状態の把握のための体力チェック

【昼食・休憩】

【講義・実習】『高年齢労働者に対する安全衛生教育の実際③』<13時10分~14時20分>

・基本的な体力の維持と生活習慣について

【講義】『管理監督者に対する安全衛生教育の実際』<14時30分~15時20分>

【グループワーク】『自社での高年齢労働者に対する安全衛生教育実施上の課題』<15時30分~16時30分>

閉講式<16時50分~>

 

厚生労働省では令和2年3月に「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン」(エイジフレンドリーガイドライン)を策定しました。本ガイドラインは、高齢者を現に使用している事業場、これから使用する予定の事業場で、下記5項目について労働災害防止対策に積極的に取り組むよう努めることとしています。
① 安全衛生管理体制の確立
② 職場環境の改善
③ 高年齢労働者の健康や体力の状況の把握
④ 高年齢労働者の健康や体力の状況に応じた対応
⑤ 安全衛生教育

※エイジフレンドリーとは、「高齢者の特性を考慮した」という意味の言葉です。主としてWHOや欧米の労働安全衛生機関で使われています。

感想

少子高齢化に伴う労働力の確保や社会保障制度改革が急がれる中、働く高齢者は増加の一途をたどっています。高齢者には長年の経験で培った知識や経験、技術があり、上手に活用すればメリットは計り知れません。一方、加齢に伴う身体的な衰えがあり、労働時の転倒などの労働災害に合うリスクも避けられません。こうした高年齢労働者の労働災害を防止するため、令和2年、厚生労働省よりエイジフレンドリーを重視した労働災害防止策へのより一層の取り組みが求められています。本研修は、高年齢労働者に対する具体的な安全衛生教育の内容、および管理監督者の留意点などを包括的に学ぶことができます。生涯にわたり健康で長く活躍できる、高齢者に優しい職場環境。あなたも職場の多様なニーズに応じた健康づくり活動を推進するために、エイジフレンドリーに取り組んでみてはいかがでしょうか。